好調のサークル株、すでに2つのETFが申請中
  • ビットワイズ(Bitwise)とプロシェアーズ(ProShares)は6月6日、サークル(Circle)社の株に連動するETFの提案書を提出した。
  • プロシェアーズのファンドは、サークル社の株式の1日当たりのパフォーマンスの2倍の収益を提供することを目指している。
  • ビットワイズのファンドは、サークル株を保有することから収入を生むために、カバードコール戦略を採用する。

2つの主要なETF(上場投資信託)発行会社が、先日上場して以来急騰しているサークル社の株式を追跡するファンドを市場に投入しようと、競争を繰り広げている。

ビットワイズとプロシェアーズは6月6日、サークル株(CRCL)に連動したETFのローンチを目指し、米証券取引委員会(SEC)に申請書を提出した。

両社のファンドは、先週の新規株式公開(IPO)以来注目を集めているサークル株の急騰を投資家が異なる方法で活用できる仕組みを提供する。

サークル株は9日も、変動の激しい取引の中でさらに9%上昇し、株価は31ドルのIPO価格からほぼ4倍に急騰している。

レバレッジ型ETFの大手であるプロシェアーズは、プロシェアーズ・ウルトラCRCL ETF(ProShares Ultra CRCL ETF)のローンチを申請した。

このファンドは、サークル株の1日当たりのリターンの2倍を提供するよう設計されている。レバレッジ型ETFは短期取引で人気があるが、複数日にわたって増幅的にリスクが高まる点に注意が必要となる。

一方、ビットワイズはより収入重視の戦略を採用している。同社が提案するビットワイズCRCLオプション・インカム・ストラテジーETF(Bitwise CRCL Option Income Strategy ETF)は、カバードコール戦略を採用する予定だ。

これは、サークル株を保有しつつ、定期的にそのコールオプションを売却する手法で、現金プレミアムを発生させ、特に株価の上昇が鈍化した場合でも収益の安定化に役立つ可能性がある。このようなファンドは、急速で力強い成長ではなく、利回りを重視する投資家に魅力的である。

両ファンドはいずれも、ティッカーシンボルをまだ開示してはいない。両商品の開始日は8月20日と提案されているが、SECの承認スケジュールは変動する可能性がある。

サークル社は、すでにステーブルコイン市場の中核的なプレイヤーとして、伝統的金融と暗号資産(仮想通貨)の投資家双方から注目されている。SECがこれらのETFを承認すれば、暗号資産関連株式と主流の投資戦略の融合における新たな一歩となる可能性がある。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:Red-Hot Circle Already Has Two ETFs Devoted to It in the Works