決算好調のgumi、SBIと共同で上場暗号資産ファンド組成へ

ゲーム開発のgumiは6月11日、SBIホールディングスと共同で、上場暗号資産を運用対象とするファンドを組成すると発表した。

ファンド組成の背景として、同社はリリースで、暗号資産市場が急速な成長を遂げ、DeFiの進展や各国でのETF承認を背景に市場規模が500兆円規模にまで成長し、機関投資家の資金流入が加速している現状を指摘している。

gumiは2018年のgumi Cryptos Capital(VCファンド)の組成以来、ノード運営やブロックチェーンゲーム開発などを通じて暗号資産・ブロックチェーン分野での事業を展開。

2022年にはSBIと資本業務提携を締結し、gumiの戦略子会社であるgC LabsがSBIとの連携のもと、暗号資産の運用戦略を推進してきた。

具体的には、保有暗号資産のリバランス(各銘柄の保有比率の組み換え)やヘッジ取引によるキャピタルゲイン、ステーキングなどのDeFi活用によるインカムゲイン獲得に注力し、その結果、ビットコインの値動きに対し優位性のある運用成果が社内検証(PoC)で確認されたとしている。

今回のファンド組成は、これらの実績と知見を基盤とするもの。ファンドの形態は商法上の匿名組合で、私募形式により募集。規模は数十億円程度、存続期間は3年を予定している。運営はSBIが51%、gC Labsが49%を出資して設立する合同会社が担当する。

なお、同社は同日、2025年4月期の連結決算を発表。売上高は前期比25.9%減の89億4200万円、当期純利益は20億6300万円の黒字(前期は59億3400万円の赤字)となった。

ブロックチェーン等事業は、売上高が前期比86.9%増の24億8800万円と増収。これは、エンターテイメント領域における「OSHI3」関連のトークン売上やゲーム配信、アセットマネジメント領域におけるノード運営のポートフォリオ最適化などが寄与した。

|文:栃山直樹
|画像:gumi決算説明資料から