ウクライナの議員グループ、暗号資産準備金創設のための法案を提出
  • ウクライナ最高議会、ヴェルホーヴナ・ラーダの議員8人からなるグループが、同国の中央銀行に暗号資産準備金の積み立てを認める法案を提出した。
  • この法案の主提案者は、財務・税制・関税政策委員会の第一副委員長を務めるヤロスラフ・ジェレズニャク氏だ。
  • 「暗号資産準備金の適切な管理は、マクロ経済の安定を強化し、デジタル経済の発展に向けた新たな機会を創出するのに役立つだろう」とジェレズニャク氏は述べた。

ウクライナの議員たちは、暗号資産(仮想通貨)準備金の創設に向けた最初のステップを踏み出した。

ウクライナ議会(ヴェルホーヴナ・ラーダ)の議員8人からなるグループは6月10日、同国の中央銀行に「ゴールド(金)準備と外貨準備に暗号資産を含める」ことを認める法案を提出した。

この法案の主提出者は、財務・税制・関税政策委員会の第一副委員長を務めるヤロスラフ・ジェレズニャク(Yaroslav Zheleznyak)氏だ。ジェレズニャク氏はテレグラムの投稿で、この法案を「ウクライナをグローバルな金融イノベーションに統合する第一歩だ」と説明し、「暗号資産準備金の適切な管理は、マクロ経済の安定を強化し、デジタル経済の発展に向けた新たな機会を創出する」と付け加えた。

しかし、ジェレズニャク氏は、この政策が法律化された場合でも、中央銀行に暗号資産準備金の創設を義務付けるものではなく、単にその選択肢を与えるものだと指摘した。

BiTBOが追跡するデータによると、ウクライナはすでに4万6351ビットコイン(約50億ドル、約7250億円相当)を保有しており、この数値はアメリカ、中国、イギリスに次ぐ規模だ。ただし、2021年の報告によると、これらの保有は政府の金庫ではなく、公務員や他の官僚によって管理されているという。暗号資産準備金を構築する計画を持つ国は珍しくなく、アメリカが最も代表的な例だ。パキスタン政府も先月、戦略的なビットコイン準備金に関する同様の計画を明らかにした。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Ukrainian Lawmakers Submit Bill for Creation of Crypto Reserve