「記念通貨」をブロックチェーンで発行──リトアニア中銀が来春にも

リトアニアの中央銀行であるリトアニア銀行が、2020年春にもデジタル・コレクターコインを発行する。ブロックチェーンを使用してトークンを発行、そのトークンは同国の独立記念銀貨と交換できるという。世界中で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の議論が進んでいる中、ブロックチェーンを活用した金融分野のテストが広がる。

同行は、ブロックチェーンベースのデジタル・コレクターコインの発行は世界初としている。

発行総額は5,550万円規模

同行の発表によると、2020年春にも発行されるトークンの数は計2万4,000個で、リトアニア銀行のeショップで購入・保管できるようにする。1トークンあたり19.18ユーロ(約2,300円)の価値を持つため、発行総額は5,550万円規模ということになる。

クレジットカードのようなサイズと形をしたカードが発行される。券面には、1918年2月16日のリトアニア完全独立の際、独立法に署名した20人が描かれている。

リトアニア銀行理事のMarius Jurgilas氏は、この試みを実現するなかで仮想通貨を作成する貴重な経験と知識を得られたと述べ、「各国の中央銀行がこのようなトピック(CBDC)について公に議論する中で、特に重要だ」と付け加えた。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:リトアニア銀行リリースより