SBI出資の英企業、銀行向け「仮想通貨取引所リスク評価ツール」発表

SBIホールディングスの子会社も出資している英国の仮想通貨マネーロンダリング対策ツール開発企業が、銀行向けに仮想通貨取引所のリスクを評価するツールを発表した。

このツールを使うことで、銀行が仮想通貨取引所とビジネスをする際、その取引所の識別・査定できる。発表したのはイギリスのエリプティック(Elliptic)で、12月11日に公表した。同社に出資しているのはSBIインベストメント。

銀行が仮想通貨取引所との取引を避ける理由

発表されたツール「エリプティック・ディスカバリー」が取り扱うデータには、200社以上もの仮想通貨取引所の詳細なデータが含まれる。取引所を運営する企業体の情報やコンプライアンス・ポリシー、規制状況のほか、取り扱う暗号資産の取引履歴に関する情報も含まれる。

銀行が仮想通貨取引所との取引を避ける傾向にあるのは、マネーロンダリングなどのリスクを懸念してのことだ。

エリプティックのCEO兼共同創業者ジェームズ・スミス(James Smith)氏は発表文の中で、「長い間、銀行が暗号資産エコシステムの中身を見られなかったことが、新興の資産クラスに対する不寛容を招いていた。エリプティック・ディスカバリーはその状況を変える。銀行がリスクベースのアプローチを取れるようにする」などと述べている。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Elliptic founder and CEO James Smith at Consensus 2018, image via CoinDesk archives