- ETHZillaは10月24日、自社株買い戻しプログラムの資金を調達するために、保有するイーサリアムのうち4000万ドル相当を売却した。
- 同社はそれ以来、1200万ドルで60万株を買い戻した。
- ETHZillaの株価は時間外取引で上昇し、通常取引時間での上昇に上乗せした。
イーサリアム(ETH)に特化したデジタル資産トレジャリー企業のETHZillaは10月27日、保有するイーサリアムのうち4000万ドル(約61億円、1ドル=152円換算)を売却し、それで得た現金の一部を使って自社株を買い戻したと発表した。
同社は10月24日のイーサリアム売却以来、約60万株を約1200万ドルで買い戻した。同社によれば、この買い戻しは、取締役会によって承認された2億5000万ドルのより広範な買い戻し計画の一部であり、残りの調達した現金で買い戻しを継続する計画である。
さらに同社は、「NAV(純資産価値)に対するディスカウントが正常化されるまで」イーサリアムの売却を継続して、さらなる買い戻しの資金を調達する意向である。
ETHZillaは現在のところ、依然として約4億ドル相当のイーサリアムを保有している。
27日に行われたイーサリアムの売却はおそらく、3900ドル台で行われた。その後、イーサリアムは週末を通して上昇し、夜間には4250ドルまで値上がりした後、現在の4150ドルに引き戻された。
したがって、イーサリアム売却のタイミングは理想的ではなかったかもしれないが、この買い戻しの努力は、NAVへの大幅なディスカウントで空売りを試みる売り手に対して注意を促す警告を送ることは確実である。
ETHZillaの株価は27日、低迷していたデジタル資産トレジャリーセクターの大規模な高騰と並行して、14.5%急騰した。ETHZilla株は自社株買い戻し発表後、時間外取引ではさらに12%上昇した。
この動きは、デジタル資産トレジャリー企業が直面する継続的な圧力を浮き彫りにしている。過去数カ月の株価急落により、多くの銘柄が現在、保有資産のNAVを下回る水準で取引されており、暗号資産保有を拡大するための資金調達能力が制限されている。
ブロックワークス(Blockworks)のデータによると、ETHZilla株は8月のピークから90%も急落し、NAVに対して30%のディスカウントで取引されていた。
ETHZillaの会長兼CEOのマクアンドルー・ルディシル(McAndrew Rudisill)氏は声明で、「弊社の株がNAVを下回って取引されている間に機会を捉えて株を買い戻すことで、株式貸借取引に利用可能な株数を減らし、同時に弊社の1株あたりのNAVを高める計画である」と述べた。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:CoinDesk
|原文:Ether Treasury Firm ETHZilla Sold $40M ETH to Fund Share Buyback Amid Discount to NAV


