- シティは、暗号資産と米国株の相関性がここ数週間で強まり、過去の市場のストレス期を彷彿とさせると述べた。
- ビットコイン、イーサリアム、そしてゴールドなどの資産のボラティリティは上昇しており、マクロ経済の不確実性が再燃していることを反映している。
- レポートによると、2つの暗号資産の中ではイーサリアムが依然としてボラティリティが高い。これは、昨年末にビットコインETFへの期待が市場変動を促した際に現れたパターンだ。
投資銀行シティ(Citi)は、暗号資産(仮想通貨)と伝統的市場との結びつきが再び強まり、米国株との相関性がここ数週間で上昇していると述べた。
同行は、米中貿易摩擦が株式と暗号資産の同時売りを引き起こした今月初めの暗号資産版「ブラックフライデー」に似た市場ストレスをその証拠として挙げた。
アナリストのアレックス・ソーンダース(Alex Saunders)氏とナサニエル・ルパート(Nathaniel Rupert)氏は10月27日の報告書で、規制は最終的には暗号資産独自の推進力となり、この結びつきを弱める可能性があると記した。ただし、現時点ではその兆候は見られない。
アナリストらは、株式が暗号資産の動きの背後にある主要なマクロ要因であり続けている一方、ゴールド(金)との相関関係は小幅な低下はあるが依然として高い水準にあると記した。
すべての資産でボラティリティが上昇しており、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の1カ月ボラティリティは3カ月平均を上回っている。
シティはビットコインのボラティリティが1年平均を下回っているものの、株式とゴールドの変動に敏感な状態が続いていると指摘した。
一方、イーサリアムは短期ボラティリティの高さを維持しており、2023年末に始まったビットコインとの乖離が、ETF(上場投資信託)期待の安定化後も持続している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Citi Says Crypto’s Correlation With Stocks Tightens as Volatility Returns


