ビットコイン、パウエルFRB議長のタカ派発言を受けて11万ドル割れまで急落
  • 米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は10月29日、記者会見で予想外にタカ派な姿勢を示し、市場が12月の利下げを織り込む上で先走りし過ぎていると示唆した。 
  • パウエル氏の発言は市場を下落させ、ビットコインも過去24時間で5%安、11万ドルを下回っている。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が政策会合後の記者会見で予想外にタカ派な発言をした後、暗号資産(仮想通貨)の下落は急落に変わりつつある。 

パウエル氏は冒頭の発言で、「12月の利下げは決して決定事項ではない」と述べた。これは、FRBの今年最後の会合でさらなる利下げがある確率を90%と織り込んでいた市場にとって、衝撃であった。

この影響は価格に即座に現れ、ビットコイン(BTC)は約2000ドル下落し、過去24時間で5%安の10万9600ドルとなり、週の初めの大きな上昇分をほぼ手放した。 

株価もパウエル氏の発言を受けて下落し、小幅な上昇から小幅な下落へと転じた。10年物の米国債利回りは現在、8ベーシスポイントも急上昇して4.06%となり、ドルも急上昇している。

CMEのFedWatchツールによると、12月の利下げの確率は以前の90%からわずか69%に低下した。 パウエル氏が、FRBの当局者がよくするように単に強硬な姿勢を見せているだけなのか、それとも本当にFRBが様子見モードに戻ると信じているのかは、今のところ分からない。

FRBは先ごろ、予想通り政策金利であるフェデラルファンド金利を25ベーシスポイント引き下げて3.75%〜4.0%にした。しかし、この利下げは、言うなればタカ派的なものであり、カンザスシティ連銀の総裁ジェフリー・シュミット(Jeffrey Schmid)氏は他の会合参加者とは異なり、政策を据え置くことを支持した。 

オラクルネットワークのレッドストーン(RedStone)共同創設者マルチン・カズミェルチャク(Marcin Kazmierczak)氏は、米政府の閉鎖と経済指標の発表停止が継続する中、FRBは厳しい立場に置かれており、政策当局者は、リスク資産の変動を引き起こす可能性のある追加利下げの示唆について慎重な姿勢を崩していないとして、次のように述べた。

「政府閉鎖によるデータの発表停止は、その後のFRBの動きを予測不可能にしており、それは市場が最も嫌うものである。この不確実性によりおそらく、年末までビットコインとより広範な暗号資産のボラティリティが高まる可能性がある」。

暗号資産取引会社ウィンせント(Wincent)のディレクター、ポール・ハワード(Paul Howard)氏は、ビットコインは依然として11万ドル〜12万ドルの範囲を維持しようとしているが、さらなる利下げが起こらない可能性への懸念が価格をわずかに下落させたと指摘した。

「私の感触では、これは短期的な蓄積にとって都合が良く、年末の調整局面の前に、11月に向けてリスク資産を牽引するマクロ経済の改善が見られるだろう」と、ハワード氏は付け加えた。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:ジェローム・パウエルFRB議長(CoinDesk)
|原文:Bitcoin Tumbles Back to $110K on Fed’s Powell’s Hawkish Comments

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