- 株価の継続的な上昇により、S&P500の今年のリターンはビットコインを上回った。ビットコインに対するナスダックのリードも拡大している。
- AI関連の提携や投資が爆発的な成長を牽引する中、エヌビディアは最近の株価急騰で時価総額が5兆ドルを超え、他の主要チップメーカーの時価総額合計を上回っている。
- 一方、ビットコインは史上最高値から約10%低い水準で停滞したままだ。
今月のエヌビディア(Nvidia)主導の株価上昇により、S&P500とナスダックのリターンはビットコイン(BTC)を上回った。
28日には、ビットコインが下落する一方でS&P500は上昇を継続した。S&P500は年初来17%の上昇を記録し、ビットコインの16%上昇を上回った。ナスダックはビットコインに対するリードを拡大し、年初来の上昇は現在24%となっている。金は50%上昇し、主要資産クラスの中で引き続きトップのパフォーマンスを示している。
米株の上昇は、マグニフィセント・セブン(米国株式市場の主要テクノロジー企業7社)、特にその中のエヌビディアを挙げずには語れない。AI関連の提携契約が相次ぐ中、株価は過去5日間で17%上昇し、29日序盤には時価総額が5兆ドル(約750兆円、1ドル150円換算)を超えた。
マイクロソフト(Microsoft)とアップル(Apple)はエヌディビアよりやや低い時価総額を維持しており、それぞれ時価総額は約4兆ドル(約600兆円)に上る。
X(旧Twitter)アカウントのHedgie Marketsによると、エヌビディアの上昇分は今年のS&P500の上昇分の約20%を占め、現在S&P500構成比の8.3%を占めている。
ダウ・ジョーンズ・マーケット・データ(Dow Jones Market Data)によると、エヌビディアの規模を大局的に見ると、AMD、アーム・ホールディングス(Arm Holdings)、ASML、ブロードコム(Broadcom)、インテル(Intel)、ラム・リサーチ(Lam Research)、マイクロン(Micron)、クアルコム(Qualcomm)、台湾セミコンダクター(Taiwan Semiconductor)の時価総額合計を上回っている。
エヌビディアの成長は、人工知能(AI)の飛躍的な発展と同時に起きている。28日だけでも、同社はパランティア(Palantir)やサムスン(Samsung)との一連の新たな提携、ノキア(Nokia)への10億ドル(約1500億円)の投資、新型スーパーコンピュータの構築に向けた米エネルギー省との協力の可能性を発表している。
29日の取引開始時も同じ状況が続き、ナスダックは0.5%上昇、エヌビディアは4.6%上昇した。一方で、ビットコインは下落し、史上最高値から約10%下の水準である11万3000ドル(約1695万円)を下回った。
|翻訳・編集:林理南
|画像:TradingView
|原文:Nvidia Hits $5T Market Cap as Bitcoin Now Trails U.S. Equities Year to Date


