パウエル議長が12月利下げに疑問、ビットコインチャートは何を示す?
  • ビットコインは下落しているが、まだ上昇の可能性は残っており、依然として200日移動平均線を上回って取引されている。
  • しかし、一目均衡表の雲を下回って取引されていることやドルインデックスが上昇していることが、強気派への警告となっている。

米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長が最近行ったタカ派的な発言を受けてビットコイン(BTC)は下落しているが、まだ上昇の可能性は残っている。この発言は、12月の利下げに関する予想に疑問を投げかけたものだ。

おそらくはパウエル議長が12月の追加緩和を控えめに扱ったことへの反応として、ビットコインは売り圧力に直面しているものの、価格は依然として10万9250ドル(約1639万円、1ドル150円換算)付近にある重要な200日単純移動平均(SMA)を上回っている。これが価格チャートからのメッセージだ。本記事執筆時点で、ビットコインは11万1000ドルで取引されており、主要な移動平均線から反発している。

市場トレンドの長期的な指標となる200日単純移動平均線を上回る推移は、強気派にとっては心強いが、それだけで十分とは限らない。おそらく答えは「ノー」だ。

なぜなら、価格は依然として短期的な市場トレンドを測るためのテクニカル指標として広く使われている一目均衡表の雲を大きく下回っているからだ。トレーダーは一般的に、この雲を下回る推移を短期的には弱気と判断する。

[ビットコイン日足チャート(TradingView)]

ビットコインが一目均衡表の雲を下回っている期間が長くなるほど、200日SMAを下回るリスクが高まり、心理的に重要な節目である10万ドルを割り込む可能性が出てくる。これはまさに2月に起きたことであり、その後数週間で価格が7万5000ドルまで下落するより顕著な下落につながった。

この下落リスクは二つの材料によって強まっている。ドルインデックスの50日移動平均線と100日移動平均線が強気なクロスオーバーを示していることで、今後の米高の継続を示唆し、強気のダブルボトムのブレイクアウトにつながる可能性がある。これはより広い視点で見ると1月以降の下落トレンドの終焉を示すものだ。

一方で、10年債利回りは反発して4%を超え、下落トレンドの息切れを裏付けている。これは、週足の長いひげの連続に現れている。イールドカーブが長期側で硬化すれば、通常はドル高となってリスク資産の重しとなる。

[ドルインデックスと10年債利回りのチャート(TradingView)]

データソースのアンバーデータ(Amberdata)によると、連邦公開市場委員会(FOMC)後にデリビット(Deribit)上場のビットコインプットオプションは短期物で再び4%~5%のボラティリティプレミアムで取引されており、注意が必要だ。これは下落懸念の強まりを示唆している。

これらの要素を総合すると、ビットコイン強気派は警戒を要する。強気の信頼を回復してさらなる上昇に向けた舞台を整えるためには、11万6000ドルにある一目均衡表の雲を明確に上抜ける必要がある。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Midjourney/Modified by CoinDesk
|原文:What Bitcoin Chart Says About BTC Price After Powell Casts Doubt on December Cut?

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