ビットコイン強気相場への「甘い幻想」とは
  • ビットコインの上昇は6月以降停滞しており、価格は10万ドルを上回っているものの、概ねレンジ相場が続いている。
  • 200週単純移動平均(SMA)を取り巻く過去のパターンは、長期的な強気相場がまだ継続していることを示唆している。

ビットコイン(BTC)の上昇は6月以降勢いを失い、価格は10万ドル台で概ねレンジ相場となっている。これにより、ビットコインの伝統的な4年サイクルを信じる一部のアナリストが勇気づけられ、厳しい弱気相場が迫っている可能性があると警告している。

だが、より長期的な指標が、強気派にかすかな希望の光をもたらしている。データソースのTradingViewによると、200週単純移動平均(SMA)は現在約5万4750ドルで、これはビットコインの2021年のサイクルピークである約7万ドルを依然として大きく下回っている。

では、なぜこれが重要なのか。過去の強気相場は、200週SMAが上昇して前回のサイクルのピーク価格に達するか、あるいは挑戦する時点で終焉を迎える傾向があったからだ。これは2017年末と、2021年末から2022年初めに発生した。

現時点では、200週SMAが2021年の価格ピークを依然として大きく下回っているため、過去のパターンから判断すると、ビットコインは最近の短期的な弱さにもかかわらず、長期的な強気相場の中にいる可能性がある。

この「ホピウム(hopium)」は強気派にとって刺激的なものだが、ビットコインの比較的短い10年ほどの歴史の中でわずか2回しか発生しておらず、しかも機関投資家の参加が極めて少なかった時期だったことを忘れてはならない。

したがって、このデータのみに基づいて確固たる結論を導くことは、特に数十年にわたる市場データに基づいて一貫したパターンを見極めようとする株式投資家の目には、不十分に映るかもしれない。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Midjourney/Modified by CoinDesk
|原文:‘HOPIUM’ For Bitcoin Price Bulls

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