サイファー・マイニング株、19%急騰──アマゾン・ウェブ・サービスと約8500億円のHPC契約締結
  • サイファー・マイニング(Cipher Mining)は、アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services:AWS)と55億ドル、15年間のリース契約を締結し、来年末までに300メガワット(MW)のAIコンピューティング能力を提供することになった。
  • サイファーのような暗号資産(仮想通貨)マイナーは、電力とコンピューティングの需要が高まる中で、AIインフラへとますます移行している。 
  • このニュースを受けて、サイファー株は19%上昇し、マイクロソフトとの97億ドルの契約で21%高となったIRENに続いた。

サイファー・マイニングは11月3日、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)と55億ドル(約8500億円、1ドル=154円換算)のリース契約締結を発表したことを受け、株価が19%急騰した。これにより同社は、活況を呈する人工知能(AI)インフラ分野への進出をさらに深めた。

プレスリリースによると、この15年間の契約により、サイファーは2026年末までにAWSに300メガワット(MW)の電力供給能力を提供する。第1フェーズは7月に開始される予定である。

施設には、空冷式と水冷式のラックが導入されるが、これらはAIモデルに求められる高性能コンピューティング(HPC)の重要な機能である。

サイファーはまた、テキサス州西部に1ギガワットの施設を建設する新しい合弁事業の過半数の支配権を取得したことを発表した。

「Colchis」と名付けられたこの施設は、アメリカン・エレクトリック・パワー(American Electric Power:AEP)の変電所近く620エーカーの土地に立地し、AEPとの直接接続契約を確保している。同社によれば、建設は2028年の完了を目指している。

これらの動きは、暗号資産マイニング企業の役割の深い変化を浮き彫りにしている。AI分野で高い野心を抱く大手テック企業が求める電力とインフラを供給する存在として、マイニング企業への依存度が高まっているのだ。

ビットコインマイナーはすでに、大規模なエネルギー契約とコンピューティングインフラを管理しており、現在ではAWSやグーグルといったハイパースケーラー企業から高い需要を集めている。

AIコンピューティングへと軸足転換したビットコインマイナーのIRENは3日、マイクロソフトとの97億ドルのクラウドコンピューティング契約を発表し、株価が20%以上上昇した。

サイファーの決算報告

サイファーは3日、第3四半期の収益が7200万ドルであり、調整済み収益が4100万ドルであったと報告した。

AWSのリース契約と以前に発表されたフルイドスタック(Fluidstack)とグーグルとの30億ドルの契約を合わせると、総AIホスティング契約は約85億ドルに達する。 

サイファーは現在、合計で最大3.2ギガワット(GW)の潜在的発電能力が見込まれると述べた。 

サイファーのCEOタイラー・ペイジ(Tyler Page)氏は声明で、「業界が急速に進化し、ティア1のハイパースケーラーが、弊社とテキサス州の従来とは異なる地域に目を向けるという弊社の見解が裏付けられる中、電力不足の拡大によって生まれる新たな機会を捉える上で、サイファーが世界で最も有利な立場にある企業の一つであると、これまで以上に確信している」と述べた。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Taylor Vick/Unsplash(CoinDeskが加工)
|原文:Cipher Mining Surges 19% $5.5B Amazon Web Services HPC Deal

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