- S&Pグローバル・レーティングによるストラテジーの「B-」格付けは、新たな投資家を惹きつける可能性のある大きな節目となるものだと、カナコードは述べた。
- 優先株の発行は希薄化を最小限に抑えつつ、ビットコイン蓄積を継続的に推進しているとレポートは指摘。
ブローカーのカナコード・ジェニュイティ(Canaccord Genuity)は、ストラテジー(Strategy)が「完全な資本構造を備えたビットコイン(BTC)取得エンジン」へと変貌を遂げる中で、S&Pグローバル・レーティング(S&P Global Ratings)からビットコイントレジャリー企業として初めて信用格付け(B-、見通しは安定的)を取得したことは新たな節目となる出来事であり、この格付けは同社のますます洗練されたバランスシート戦略を認めるものだと述べた。
カナコードのジョセフ・ヴァフィ(Joseph Vafi)氏率いるアナリストらは3日、ストラテジーの繁栄はビットコイン価格に依然左右されるものの、この格付けは同社の厳格な資本管理と市場へのアクセスを裏付けるものだと書いている。
アナリストらは、S&Pは現在、ビットコインのボラティリティの高さからその価値を割り引いて評価していると指摘したが、この資産クラスが主流に受け入れられるにつれて状況は変化する可能性があり、それが同社の信用力向上や投資家基盤拡大につながる可能性があると述べた。
3日のレポートでは、ストラテジーの優先株プログラムの好調な実績も強調されており、今年これまでに4回の発行で67億ドル(約1兆320億円、1ドル154円換算)を調達し、その中には2025年の米国最大規模の新規株式公開(IPO)も含まれている。
優先株は「非常に高い収益性」を維持し、配当コストを抑えつつ年初来で26%のビットコイン利回りを実現している。
ストラテジーが30%のビットコイン利回り目標を改めて表明したことを受け、カナコードは、ストラテジーは依然としてビットコインの長期的な価値上昇に対するレバレッジをかけた賭けであると述べた。
ストラテジーは現在、約700億ドル(約10兆7800億円)相当の約64万1000BTCを保有しており、これは全発行量の約3%に相当し、世界最大のビットコイン保有企業としての地位を確固たるものにしている。
カナコードはストラテジーに対する買い評価を維持し、目標株価を464ドルから474ドルに引き上げた。ストラテジーの株価は取引序盤に1.7%下落し、265ドル前後で取引された。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:ストラテジーのエグゼクティブ・チェアマン、マイケル・セイラー氏(CoinDesk)
|原文:Strategy’s Bitcoin Engine Hits New Phase With S&P Ratings Nod, Canaccord Says


