ビットコインマイニングの収益性が大きく低下──ハッシュ価格が4月以来の最低水準に
  • ビットコインのハッシュ価格(1TH/sのマイニング能力から期待される日次収益)は、ビットコイン価格が20%下落し、取引手数料も低迷していることを受け、4月以来の最低水準まで下落。
  • ネットワークのハッシュレートは1.1ZH/sを上回る水準を維持しており、マイニング難易度は過去最高の156兆に達し、これによりマイナーは、安定した収益確保のためAIおよびHPCデータセンターへの事業多角化を進めている。

ハッシュ価格は、ビットコイン(BTC)が7万6000ドル前後で取引されていた4月以来の最低水準まで急落し、現在は1ペタハッシュ/秒(PH/s)あたり43.1ドルとなっている。

ハッシュ価格は、マイニングサービス企業のルクソール・テクノロジーズ(Luxor Technologies)が考案した用語で、1テラハッシュ/秒(TH/s)のハッシュパワーから期待される日次収益を指し、マイナーが特定のハッシュレートからどれだけ稼げるかを示す。これは、ビットコイン価格、ネットワーク難易度、ブロック報酬、取引手数料の影響を受ける。

ビットコインが10月の史上最高値から約20%調整して10万4000ドルまで下落し、取引手数料も弱気相場水準で推移しているため、マイナーの収益はますます圧迫されている。

mempool.spaceによると、優先度の高いトランザクションの手数料は現在約4サトシ/バーチャルバイト(sat/vB)、0.58ドルである一方、年間ベースの平均取引手数料はここ数年で最低水準となっている。

ビットコインネットワークの安全性を確保するためにマイナーが使用する総計算能力であるハッシュレートは、過去最高をわずかに下回る水準を維持し、1.1ゼタハッシュ/秒(ZH/s)を超えている。

同時に、マイニング難易度も最近調整され、6.3%上昇して過去最高となる156兆(T)に達した。

難易度調整は約2週間ごとに実施され、新しいブロックが約10分ごとにマイニングされることを確実にし、マイニング能力の変動があってもネットワークの安定性が維持される。

収益性低下に伴う事業転換

ビットコイン価格の下落、低い取引手数料、記録的なマイニング難易度といった要因が、ビットコインマイニングの収益性を圧迫している。

その結果、ビットコインマイナーはより安定した収益源を確保するため、AIおよびハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)データセンター事業へと転換している。データ企業と長期契約を締結することで、マイナーはキャッシュフローを安定させ、変動の激しいビットコイン市場への依存度を低減できる。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:ハッシュ価格(Luxor)
|原文:Bitcoin Mining Profitability Slumps as Hashprice Falls to Multi-Month Low

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