- ビットコインは、3年間の上昇トレンドにおける重要なサポートレベルである50週単純移動平均線付近で取引されている。
- 米中貿易摩擦は緩和しつつあり、中国はアメリカ製品への追加関税を一時停止し、市場では楽観的な見方が高まっている。
ビットコイン(BTC)は、米中貿易摩擦の緩和兆しが見られる中、約3年にわたる上昇トレンドを通じて強力な支持線として機能してきた重要水準付近で取引されている。
この重要水準とは50週間単純移動平均線(SMA)であり、2023年以降少なくとも3回、サポートとして強気の勢いを後押しし、より大きな上昇の動きを促してきた。現在、50週間SMAである10万2900ドルに近いところで取引されている。BTCの強気派が4度目の幸運に恵まれるかどうか、注目したい。
米中貿易関係の最新の動向は強気の見方を支持している。メディアの報道によると、中国は11月5日の早朝、アメリカ製品に対する24%の追加関税を1年間停止すると発表したが、10%の課税は維持するとした。
アメリカ財務省は、大豆、トウモロコシ、小麦、ソルガム、鶏肉などのアメリカ産の農産品に対する報復関税を停止することを確認した。
この動きは、先週のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と中国の習近平国家主席との会談、およびアメリカが中国製品に対するフェンタニルにまつわる関税を半減する決定を受けたものだ。

貿易摩擦の緩和が続けば、世界経済にとって大きな不確実性の要因が取り除かれ、経済全体や金融市場におけるリスクテイクの増加を支えるだろう。
しかし現時点では、ビットコインにとって不利な要素も存在する。特にシーカンズ・コミュニケーションズ(Sequans Communications)が転換社債の半分を償還するため、保有ビットコインを売却することを決定した。これまで財務資産としてのビットコインは純粋に蓄積が焦点だったが、この動きはその認識を揺るがす可能性がある。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin at Make or Break Level as China Suspends 24% Tariff on U.S. Goods


