- サークルは、アブダビ・グローバル・マーケットから金融サービスのライセンスを取得し、UAEでマネーサービスプロバイダーとして事業を展開できるようになった。
- このステーブルコイン発行会社は、決済会社Visaの元管理職であるサエーダ・ジャファール博士を事業統括に任命しました。
- この認可は、バイナンスに同様のライセンスを付与したことに続き、UAEが規制対象暗号資産のグローバルハブとして台頭しようとしていることを示している。
780億ドル(約12兆900億円、1ドル=155円換算)規模のステーブルコイン、USDコイン(USDC)を発行するサークル(Circle)は12月9日、アブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)から金融サービス許可(FSP)ライセンスを取得したと発表した。これにより同社はアラブ首長国連邦(UAE)の規制対象となる暗号資産(仮想通貨)エコシステムに正式に参入する足場を得た。
ADGMの金融サービス規制庁(FSRA)が発行したこのライセンスにより、サークルは4月の仮認可を経て、金融自由区内でマネーサービス事業者として活動できるようになった。
同社は認可と同時に、中東・アフリカ地域事業統括責任者に、決済処理大手Visaから移籍したサエーダ・ジャファール(Saeeda Jaffar)博士を任命したと発表した。
このライセンス取得により、同社はUAE全域でビジネス決済、清算、その他の金融用途においてUSDCステーブルコインの提供が可能となる。今回の規制当局の承認は、今年初めにドバイでUSDCとユーロペッグのステーブルコインEURCがドバイ金融サービス局(DFSA)の暗号資産規制下で登録されたのに続くものだ。
UAEは規制対象暗号資産ビジネスの世界的拠点として台頭している。サークルの認可は、暗号資産大手バイナンス(Binance)がアブダビのFSRAから取引所・清算・仲介業務のライセンスを取得したわずか1日後のことだ。
USDCのようなステーブルコインは、急成長する3000億ドル(約46兆5000億円)規模の資産クラスに対する規制枠組みが整備される中、グローバル金融システムの一部として存在感を増している。特に伝統的な銀行インフラへのアクセスが制限されたり高コストだったりする地域において、国際送金ツールとしての需要が高まっている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:サークルのジェレミー・アレールCEO(Danny Nelson/CoinDesk)
|原文:USDC Issuer Circle Secures Abu Dhabi’s ADGM License in Middle East Expansion


