国連、北朝鮮での仮想通貨カンファレンスへの出席に警告

国連は2月に開催される北朝鮮の仮想通貨カンファレンスに出席するリスクについて警告している。


国連安全保障理事会に間もなく提出されるレポートによると、カンファレンスへの出席は国際的な制裁に違反する可能性が高い。ロイターが1月15日(現地時間)に伝えた

このニュースは、2019年4月に行われたカンファレンスに出席し、話をしたことでイーサリアム開発者のバージル・グリフィス(Virgil Griffith)氏が逮捕され、先日起訴されたことに続くもの。グリフィス氏はアメリカの国際緊急経済権限法(International Emergency Economic Powers Act:IEEPA)に違反した容疑に問われている。

国連の別のレポートは、北朝鮮は仮想通貨取引所と金融機関をハッキングして大量破壊兵器の開発資金に充てていると非難している。2019年8月のレポートは、北朝鮮は「広く普及し、ますます洗練された」技術を使って約20億ドル(約2200億円)をハッキングし、インターネット上でロンダリングしたと述べた。

制裁を回避しようとする北朝鮮のいかなる取り組みも国連のルールに違反する可能性が高い。

「北朝鮮による仮想通貨とブロックチェーン技術の利用をサポートすることは、安全保障理事会の決議に違反するリスクがある。なぜならそれは制裁を無力化し、兵器開発の資金を生み出す北朝鮮の能力を不可避的に増すことにつながるからだ」とイギリス政府の匿名の広報担当官はロイターに語った。

同カンファレンスのウェブサイトは、アメリカからの出席者を集めようとしていると伝えられ、入国に際してパスポートにスタンプは押さず、同国への訪問を隠蔽するとしている。

ロイターが確認した新しい国連のレポートによると、同カンファレンスの過去の講演には「制裁回避とマネーロンダリングのための仮想通貨についての明確な議論が含まれていた」。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:shutterstock
原文:UN Warns Against Attending North Korean Crypto Conference Next Month