DeNAも参入、行動データを与信に活用──JスコアやLINEスコアに続く

経歴や収入、行動データなどをもとに与信管理をするサービスが広がっている。ディー・エヌ・エー(DeNA)も2月4日、新たな与信サービスを提供し始めた。この分野では中国の芝麻信用が先駆けだが、日本でもJ.ScoreやLINE Scoreなど信用スコアを積み上げて与信に活用する動きが広がっている。

DeNAは「Rerep」(リリップ)を山口銀などと開始

DeNAが始めるのは、個人の行動データをもとに与信を判定するRerep(リリップ)の提供。融資を受けられるのは、山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行の三行。年収や経歴などで与信を判定するのではなく、日々の行動で信用を判定するするという。

具体的な仕組みは、日々のミッションを実行して信用スコアを獲得すると、スコアに応じてアプリ上の金利が下がり、借入金利との差額が毎月の返済額からキャッシュバックされるものだ。

LINE、ドコモなどIT・通信大手も参入

日本での信用スコアは、みずほ銀行とソフトバンクが共同出資したJ.Scoreが初と言われる。同社はAI(人工知能)を用いて、これまで与信判定に活かされてこなかった個人の趣味や行動習慣なども与信に用いている。

そのほかLINE Creditも、LINEサービスの活用履歴などから信用スコアを判定するLINE Scoreを始めている。判定したスコアに応じて、サービスや融資の利率が変わってくる。またドコモも金融機関向けにドコモ・レンディングプラットフォームを提供している。ドコモが提供するサービスの利用履歴などから与信判定をし、融資に用いるもの。

スマートフォンの普及や情報通信技術の進展によって、個人のさまざまなデータを与信判定に活用する動きは、今後も広がっていくだろう。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Rerepのリリースより