FBI、マネロン捜査にビットコイン取引履歴を利用──ロシア人ラッパーを逮捕

FBI、マネロン捜査にビットコイン取引履歴を利用──ロシア人ラッパーを逮捕

FBIは、マネーロンダリングの共謀容疑でロシア人ラッパーを逮捕するための重要な証拠として、ビットコインウォレットの履歴と取引所の古いアカウントを使った。

宣誓供述書の中で、FBIのサマンサ・シェルニック(Samantha Shelnick)特別捜査官は、同氏とそのチームはデジタルの痕跡を使って、QQAAZZと呼ばれる謎に包まれた犯罪組織の大規模なマネーロンダリングを明らかにしたと述べた。

逮捕されたラッパーのマクシム・ボイコ(Maksim Boiko)容疑者は、犯罪組織のリーダーらと密接に関係していたと考えられている。

QQAAZZは、サイバー犯罪者からお金を受け取り、法定通貨を仮想通貨に交換することでマネーロンダリングを行った。同組織は、コインベース(Coinbase)やビットスタンプ(Bitstamp)を含む複数の取引所に「Atrofi95」というユーザーネームで登録していた。

これらの取引所では顧客確認(KYC)が行われるため、FBI捜査官らは取引所のアカウントから、アレクセス・トロフィモビクス(Aleksejs Trofimovics)氏が管理するeメールアカウントへと辿った。トロフィモビクス氏は、宣誓供述書の中でボイコ容疑者に関連する電話番号と定期的に連絡を取っていたとされた。

ボイコ容疑者の電話には、ビットコインウォレットのアドレスや最大3万5000ドルの取引など、複数のスクリーンショットが保存されていた。さらなる捜査の結果、これらの写真の多くはボイコ容疑者と、QQAAZZのメンバーとされる人物との間のやり取りに関連していた。

容疑は当初、ボイコ容疑者と妻が2020年1月に2万ドルの現金を所持してアメリカに入国しようとした時に浮上した。ボイコ容疑者の電話から、大量の札束と一緒に写っている、2015年にまで遡る複数の写真が見つかった。当時ボイコ容疑者は、現金はロシアでの賃貸物件とビットコイン投資からの収入と説明した。

ペンシルベニア州西部地区連邦地方裁判所に提出されたFBIの訴状でシェルニック特別捜査官は、FBIはサイバー犯罪者と思われる人物らと「gangass」と呼ばれる人物の間での複数のやり取りも発見したと述べた。

FBIは、2017年にマネーロンダリングに利用されたとして閉鎖された仮想通貨取引所BTC-eのアカウントを通じて、「gangass」をボイコ容疑者と結びつけた。ボイコ容疑者は、ラッパー名である「Plinofficial」「gangass」などをユーザーネームとして登録していた。

現在、マネーロンダリングの共謀容疑で告訴されているボイコ容疑者は、スメルズ・ウィード・ミュージック(Smells Weed Music)というレーベルから楽曲をリリースし続けている。先週初めにもまだツイッターに投稿していた。2020年3月30日には「マイアミに滞在中。本当にゾンビランドだ。すべてが完全に閉まっている」とツイートした。

有罪の場合、最大で10年の懲役刑となる。

翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸
写真:Maksim Boiko/Twitter
原文:FBI Used Bitcoin Trail to Catch Russian Rapper Accused of Money Laundering

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