米ドル連動のテザー、1ドル割れが続く

米ドル連動のテザー、1ドル割れが続く

米ドル連動型ステーブルコインのテザー(USDT)は、ここ数日、1ドルを下回っている。数日の1ドル割れはビットコインが3月に大幅に下落して以来のことで、ビットコインがその後の2カ月にわたって上昇する間、テザーは一貫して額面を維持、あるいは上回っていた。

暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)とOKコイン(OKCoin)のデータによると、テザーは5月15日に1ドルを割り、5月18日(アメリカでの記事公開時点)も依然として1ドルを下回っている。

価格下落の1つの可能性は、特に先物市場でのビットコインへの永続的な強い買い圧力だ。テザーは通常、投資のためではなく、暗号資産取引所でドルの代わりに他の資産を購入するための通貨として使われる。大きな需要の変化のために、テザーは一時的にドル固定から逸脱した可能性がある。

例えば、3月初旬、ビットコインが12カ月ぶりの安値に下落した時、クラーケンでのテザー価格は1.03ドルの高値に上昇した。

「ビットコイン先物は買い圧力を示している」と暗号資産取引所FTXのサム・バンクマン-フライド(Sam Bankman-Fried)CEOは述べた。

「特に証拠金取引では、このことがビットコイン価格を押し上げ、テザーを下落させる可能性がある」

時価総額も減少

出典:TradingView

テザーの1ドル割れは、テザーの新規発行の一時停止と一致している。

「ビットコインの価格変動とは無関係に、ここ数カ月間、テザーに対する非常に強い需要があったが、それが先細りしている可能性がある」とバンクマン-フライドCEOは述べた。

コインメトリックス(Coin Metrics)のデータによると、テザー社(Tether Ltd)は過去2カ月間に35億ドルを超えるテザー(USDT)を発行した。しかし5月14日以降、テザーの時価総額は700万ドル減少している。

しかし、以前の価格変動と比べると、テザーの今回の下落は大きな出来事ではないかもしれない。記事公開時点でわずか0.1セント下回っているだけだ。

最近の最も大きな下落は2019年4月下旬、テザーは3%以上額面を下回った。これはちょうど、8億5000万ドルの損失疑惑に対して、ニューヨーク州司法長官事務局がテザー社とビットフィネックス(Bitfinex)に対して訴えを起こした時期と一致している。

翻訳:下和田 里咲
編集:増田隆幸
写真:Shutterstock
原文:Bitcoin Demand Pushes Tether Below $1 for Longest Stretch Since March

おすすめ記事: