日本ユニシスがチケットサービスを無償提供──ブロックチェーン活用で「コロナ被害企業を支援」広がる

日本ユニシスがチケットサービスを無償提供──ブロックチェーン活用で「コロナ被害企業を支援」広がる

コロナウイルス被害が拡大し、多くの個人・法人が影響を受ける中、ブロックチェーンを活用した商品・サービスの無料・格安提供など、ブロックチェーン開発企業によるコロナウイルス被害企業を支援する動きが広がっている。

たとえば日本ユニシスのブロックチェーンによる電子チケット流通サービスの無償提供がその一例だ。ほかにもブロックチェーンについて学べる研修が無料で受けられるサービスも期間限定で提供されている。

日本ユニシスがチケット流通サービスを開始、年内無償提供

日本ユニシスが5月18日に発表したのは、電子チケット流通サービス「Kimaticke」(キマチケ)だ。これはブロックチェーン技術を使って、事業者が提供する電子チケットを簡単に発行できるもの。新型コロナウイルスの影響を受けた小売業・飲食業・観光業などの事業者が事業継続のための資金調達ができるよう、2020 年 12 月まで無償提供するという。

同社はこれまで、ブロックチェーン技術を活用した、耐改ざん性や追跡可能性のある「権利移転」ビジネスに着目。2018年には、ブロックチェーンによる電子チケット(電子バウチャー)の社会実証実験を、福島県喜多方市で実施(同社によれば国内初)。2019年には、ブロックチェーンによる電子チケットの観光周遊サービスの本運用を大阪市で行っている。

新サービス「Kimaticke」という名前は、「君(キミ)の街(マチ)のチケット」の頭文字を取ったもの。サービスの仕組みは、店舗が電子チケットを作成・発行。消費者が利用、譲渡する機能がAPI で提供される。

Kimatcikeの概要図(リリースより)

同社は考えられる用途として次の3つを挙げている。

(1)事業継続のための資金調達──ファンに先買いチケットを購入してもらうことで資金を調達する
(2)商品の平等供給──買占めや在庫不足で商品の購入ができない場合でも、商品引換券を配布することで、平等な商品提供をする
(3)自粛後の地域復興──クーポンや地域商品券を観光客誘致用のプレミアム商品券として販売し、地域の経済復興につなげる

ブロックチェーン研修プランを無料で受けられる──ユニメディア

このほか、ブロックチェーン開発やビジネス導入などを手掛けるユニメディアが、ブロックチェーンの基礎や活用事例を体系的に学べる「ブロックチェーン エデュトレ」のオンライン研修を無償提供している。5月29日(金)18:00の申し込み分まで。

無償提供の目的は、新型コロナウイルスの影響を受け、テレワーク中の企業が増えている中で、人材育成に役立ててもらうこと。研修プランには企業単位でも個人単位でも申し込める。オンラインで行われ、テキストも同社が用意する。研修には事業開プランナー向けと、システムエンジニア向けプログラムがあるが、いずれも約100分~140分。研修後はテストを行ない、ブロックチェーン基礎技術について理解度の確認するという。

ブロックチェーンに強いコワーキングスペースHashHubが特別プラン

さらに、暗号通貨・ブロックチェーンリサーチコミュニティを運営する合同会社d10n Labと、親会社であるHashHubが、コロナ禍の影響でオフィスを解約するなどしたスタートアップ向けに、コワーキングスペースの「新型コロナウイルス特別対応プラン」を発表した。業務の9割をリモートに移行したスタートアップなども申し込める。

対象となるコワーキングスペースの所在地は、東京都文京区本郷3–38–1 本郷信徳ビル7階(都営大江戸線、丸ノ内線「本郷三丁目駅」から徒歩3分)。このプランでは、会議室が週2回まで利用できるほか、登記や郵送物受け取り、土日も含めた24時間の利用が可能という。

またWi-Fi、鍵付きロッカー、壁面ホワイトボードなどがあるほか、モニターのレンタルも可能。コーヒーマシン、ウォーターサーバー、冷蔵庫・電子レンジなどもある。月額利用料は5万円(税別)。

コワーキングスペースHashHubは、東京大学周辺エリアを拠点に国内外の暗号通貨・ブロックチェーンのスタートアップ・開発者が集う、ブロックチェーンに強みを持つスペースだが、このプランは本郷エリア近辺を拠点にしたいテックスタートアップも幅広く利用できるという。

期間限定の動き、サイトのチェックを

このほかにもブロックチェーンを活用した商品やサービスを無料、格安で提供している事例はあるし、ブロックチェーン開発企業によるコロナウイルス被害企業の支援の動きは広がっている。ただ申し込みや、サービスが受けられる期間が限定されているようなので、それぞれの企業・サービスのWebサイトの確認が必要だ。

文・編集:濱田 優
画像:UNISYS 「Kimaticke」Webサイトより

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