調査企業チェイナリシスが50億円超を調達、政府との関係強化

暗号資産(仮想通貨)調査企業チェイナリシス(Chainalysis)は7月7日、シリーズBの資金調達ラウンドでRibbit CapitalとSound Venturesなどから追加で1300万ドル(約14億円)を集め、同ラウンドの調達額が4900万ドル(約53億円)に達したと発表した。同社には三菱UFJも出資している。

  • この取引の一環として同社はRibbit Capitalのゼネラルパートナー、シガル・マンデルカー(Sigal Mandelker)氏を顧問に迎える。同氏は財務省の元高官。
  • 新たな投資は「政府との関係のさらなる成長と深化」に役立つだろうと同社は述べた。アメリカの各政府機関は同社と数億円規模の契約を数多く結んでいる。内国歳入庁(IRS)と証券取引委員会(SEC)はこの2カ月間だけで200万ドル近くの契約を結んだ。
  • チェイナリシスの取引追跡ツールはアメリカ政府以外にも広がっている。2019年以降、同社の主力製品「Reactor」を通じて、新たな代理店や外国政府を相手にその事業収益を400%増加させた。
  • 同社は巨額の予算を持つ公共部門を顧客とすることで、競合他社よりも大きな成功を収めている。
  • また、競争環境は激化。コインベース(Coinbase)は5月、アメリカ政府との初の契約(シークレットサービスとの契約)を結んだ。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:顧問に就任するシガル・マンデルカー氏(CoinDesk archives)
原文:Crypto Tracer Chainalysis Raises $13M as It ‘Doubles Down’ on Government Ties