英中央銀行総裁、デジタル通貨発行を検討中と発言:報道

イギリスの中央銀行はデジタル通貨導入の可能性を議論している。ブルームバーグが14日に報じた。

同報道によると、イングランド銀行のアンドリュー・ベイリー(Andrew Bailey)総裁は、13日に開かれたオンラインイベントで同行がデジタル通貨の発行を検討していると語った。

ベイリー総裁は現在、中央銀行デジタル通貨(CBDC)が「決済と社会」全体に与える影響を調査しているとした上で、CBDCを「きわめて大きな問題」と呼びつつ、新型コロナウイルス感染拡大が終息すれば、数年以内には現実のものとなる可能性があると予測した。

現在、世界中の数多くの中央銀行が中央銀行デジタル通貨の導入にさまざまなレベルで取り組んでいる。小口決済に対応するデジタル通貨や、銀行間のホールセール決済としてのCBDCなどが検討されている。

スウェーデン国立銀行(リクスバンク)はCBDCの実現可能性調査を進めている。デジタル化に伴う変化とコストや、CBDCの複数の形態とそのメリットとデメリットを報告書にまとめた。

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また、フィラデルフィア連邦準備銀行は、CBDCが商業銀行に取って代わる可能性を直近のレポートで指摘。金融市場に悪影響を与える可能性に触れた。

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最も注目すべきは中国で、すでにデジタル人民元の開発準備をほぼ完了させ、近い将来のローンチに向けての試験を行っている。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstock
原文:Bank of England Considering a Central Bank Digital Currency, Governor Says