世界中、どの車でも自宅リビングのような快適空間に──ダイムラーと新たなモビリティプラットフォームを開発

モビリティの未来「CASE」

今、世界のモビリティ業界には4つのトレンドがあり、モビリティの未来を決めると言われています。「CASE」、つまり、Connected(コネクティッド)、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)です。

従来の携帯電話、いわゆるガラケーが、スマートフォンに取って代わられたように、自動車はドライバーにとってのスマートデバイスになろうとしています。さらに自動車保有者の減少とシェアサービスの台頭は、よりユーザー中心かつ統合されたモビリティサービスの提供を求めています。

「我々は、異なるモビリティサービスプレイヤー間の信頼関係を強化したいと考えています。問題は、エンドユーザーが承認したデータに基づいてカスタマイズされたサービスをどのように提供していくか。ユーザーデータのプライバシーとセキュリティを確保する方法を明確にする必要がありますが、さまざまなサービスプロバイダーが参加しているために難しいことでした。さらに、それらすべてのサービスプロバイダーは、さまざまなモビリティの提供を通じて、統合されパーソナライズされたユーザー体験を提供します」とダイムラーモビリティのシニアUI/UXデザイナー、Yun Xi氏は述べています

これがダイムラー・モビリティ──自動車を道路上の家として構想している業界のリーダー企業──が、オントロジーとのコラボレーションを選択した理由です。

今回の提携は、ブロックチェーンを介したオントロジーのデジタルIDとデータライフサイクル管理技術を活用し、ドライバーにとって信頼性が高く、パーソナライズされた安全な体験を実現することが目的。ドライバーは自宅にいるかのような快適さと安心感を感じられるようになります。

Welcome Homeのメリット

Welcome Home(ウェルカムホーム)の車内システムを使って、ドライバーは、以下のようなユニークなメリットを楽しむことができます。

  • 車内やモビリティサービスの好みは、特定の車ではなく、ユーザーのプロフィールに関連づけられます。いつでも、どこでも、世界中どの車でも、自分の車に変えることができます。
  • システムに統合されたサードパーティのサービスプロバイダーに一度の認証でアクセス可能。利用終了後は、すべてのプロバイダーに対して匿名性を保つことができます。
  • 自分のデータを認証してサービスプロバイダーに提供することで、パーソナライズされたサービスを受けることが可能。自分のデータへのアクセスや利用については完全な透明性とコントロールを維持し、匿名性を保つことができます。

Welcome Homeを使った旅行の6つの重要なステップを説明するために、ドイツを旅行中のジュリアがシュトゥットガルトでレンタカーを借りたケースを見てみましょう。

  1. ジュリアは以前、自分の車を購入した際にKYC(顧客確認)を行っています。
  2. ジュリアはWelcome Homeを通じて、自分の好みを登録していたため、シュトゥットガルトで好みに合った車をレンタルできました。
  3. 車内では、ジュリアは別のブロックチェーン上で運用されている別のプラットフォームであるFleet2Shareを通じて、サードパーティプロバイダーからの提案を受け取ります。これがオントロジーとの提携が可能にした大きな付加価値、オントロジーはクロスチェーンの相互運用性を提供しています。
    そしてジュリアのデータはすべてWelcome Homeに保存されているため、再登録や新規登録を行う必要はありません。ジュリアが行うのは、提案に対する承認だけ。データへのアクセス権限はブロックチェーン上で管理されており、不変性と透明性の双方を実現しています。
    車が動き始めると、車は破損や事故の有無、あるいはジュリアがどのくらいの力でブレーキやアクセルを踏んだかなど、詳細なデータを追跡します。
  4. 旅行が終わると、ジュリアは自分の設定を車から解除し、第三者が個人データにアクセスできないよう制限します。
  5. 一方、ブロックチェーンは、タイヤの種類やバッテリーの充電量など、ジュリアが事前に許可したデータを承認します。
  6. そして最後に、ジュリアはこの経験を彼女のソーシャルグループに共有するか、あるいは彼女のデータへのアクセスを許可するかを選択できます。

まとめると、Welcome Homeを使った旅行の6つの重要なステップは以下の通りです。

  1. ユーザーの参加とデータアクセス制御
  2. 多様なプロファイル設定とデータ管理
  3. 相互運用性のあるペアリングプロファイル
  4. レンタルの終了とデータへのアクセス
  5. プロファイルの共有と信頼性の高いデータ共有
  6. ソーシャルの活用

広がる可能性

Welcome Homeは、1日の最後に、いつ、どこで、誰とデータを共有するかを完全にコントロールできるユーザー中心のアプリケーションです。ダイムラー・モビリティとの提携により、完璧なモビリティ体験を提供します。

我々は、管理権限はユーザーのものであるべきだと強く確信しており、それはオントロジーの分散型ID(DeID)プロトコルと分散型データ交換フレームワーク(DDXF)によって実現されます。どちらもブロックチェーン上の暗号技術によって作られています。

Welcome Homeは、ブロックチェーンを使って、データプライバシーと安全性を保ちながら、デジタルエコノミーのメリットや利便性を可能にした優れた事例です。モビリティサービス以外でも大きな可能性を秘めています。例えば、フォン、スマートホーム、スマートシティなど、活用分野は広がっています。

データ主権は、最終的に我々の自由を守るものです。

Welcome Homeで使われているオントロジーの分散型IDプロトコルは、ワンクリック認証とサービス統合によって異なるブロックチェーン上のアプリケーションにおける相互運用性を実現し、ソリューションを真にスケーラブルなものにできる業界初のプロダクトです。

Welcome Homeのビデオデモ(ダイムラーモビリティAGが主催したStartup Autobahn EXPO Dayで披露)はこちら

本リリースに関するお問い合わせ先

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オントロジー(Ontology): https://www.ont.io/
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Ontologyについて:
オントロジーは、デジタルIDとデータに特化した高性能なオープンソース・ブロックチェーン。オントロジーのユニークなインフラストラクチャーは、堅牢なクロスチェーン・コラボレーションとレイヤー2・スケーラビリティをサポートし、企業はニーズに合わせたブロックチェーンを柔軟に設計することが可能です。

スピード、セキュリティー、信頼性を高めるための分散型アイデンティティとデータ共有プロトコルをすべて備えたオントロジーの機能には、エコシステム全体で使用されるモバイルデジタルIDアプリケーション&DID(分散型アイデンティティ)の「ONT ID」、分散型データ交換&コラボレーションフレームワークの「DDXF」が含まれています。

サービスについて:
オントロジー(Ontology)の公式ウォレット「ONTO」は、分散型アプリ(dApps)、エアドロップ、ONT ID認証、分散型取引所(DEX)、ONT NFTなど、多様なオントロジー・エコシステムに接続できます。

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