ビットコインに関心、米国投資家の半数以上:グレイスケール調査

投資家のビットコインに対する関心が高まり続け、時価総額で最大の規模をほこるビットコインは主流の資産クラスとして受け入れられつつある。デジタル資産運用会社のグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)が行った調査でわかった。

10月27日に発表されたグレイスケールの「ビットコイン投資家調査」によると、回答したアメリカの個人投資家の半数以上(55%)が2020年時点で、ビットコイン(BTC)の購入に興味を持っていることが明らかになった。前年から19%上昇し、「大幅な増加」になった。

また調査によると、ビットコイン投資家の大半が過去12カ月以内に投資を行っている。過去4カ月で投資を行ったのは38%、過去5~6カ月で26%、過去7~12カ月では19%となっている。

最も強い動機はパンデミック

ビットコイン投資の最も強い動機は新型コロナウイルスの世界的流行で、回答者の63%を投資に駆り立てたことが調査で明らかになった。アメリカでのビットコインの投資家数は総計3200万人となり、前年の2100万人から1100万人増加した。

回答者のほぼ半数が10年後にはデジタル通貨が主流になると考えていると答えた。

興味深い結果としては、大学を卒業して学位を取得していると、より投資を行う可能性が高いことが挙げられる。統計的に差はあるが、男性は女性の2倍となっている。

投資家は、低コストで参入できることと成長資産としての可能性の点で、ビットコインに魅力を感じ、59%(2019年に51%から増加)はそれが動機づけ要因だと述べている。

若者層が支持、高齢者層は消極的

しかし、この調査では55歳から64歳の回答者のうち、ビットコインに精通しているのはわずか40%で、投資を検討しているのはわずか30%という消極的な結果も明らかになった。

ビットコイン投資に興味がないと答えた回答者に共通する懸念は、一般的に高齢投資家の見解を反映する傾向があると調査は示している。

回答した高齢者層の81%がビットコインは不安定すぎると考え、84%が自分の投資意欲や姿勢に対してリスクが高すぎると答えた。

グレイスケールは米CoinDeskの親会社であるデジタル・カンレンシー・グループ(Digital Currency Group)が所有している。

翻訳:下和田 里咲
編集:佐藤茂
写真:ミレニアル世代のイメージ画像(Shutterstock)
原文:More Than Half of US Investors Interested in Bitcoin, Grayscale Survey Finds