バイナンス、14日に入金・出金を再開──ハッキングの発表から1週間

仮想通貨取引所バイナンス(Binance)のCEO、ジャオ・チャンポン(Zhao Changpeng)氏は、同社が2019年5月14日(現地時間)から入金・出金サービスを再開することを発表した。

同氏は以下のようにブログで発表している

「我々のチームは週末を通して働いており、(セキュリティ対策の改善を)進めています。ここ数日間でシステム全体を大幅に見直し、高度なセキュリティ機能を大量に追加、再設計しました。加えた変更点の一部に関しては、後日詳細を共有します」

「入金・出金の完全な再開は14日が目標です。具体的な時刻は試験運用の結果次第で変わるため、後の段階で発表します。このアップグレードには取引の停止が必要となります。13日(現地時間)にまた最新情報を発表します」

現在同取引所では、全ての入金・出金アクションが「停止中」と表示されており、実行することができない。しかし、少なくとも1人のユーザーは、過去に特定したアドレスへの入金を行うことができたとソーシャルメディア上で語っている。

前回の発表で、同社は、「ユビキー(YubiKey)」のような2要素承認(2FA)ハードウエアデバイスのサポートも「近々」始める予定だと述べている。

バイナンス7日に約7,000ビットコイン(当時約45億円)相当のハッキング被害を受けたことを発表。ハッカーは、ユーザーのAPIキーおよび2FAコードを取得した上、同社のホットウォレットからビットコインを出金した。

同社は、ハッキングが発覚した直後にサイト上での入金・出金を停止したが、トークン取引は継続して提供された。ハッカーは盗んだビットコインを少量に分割し、転々と移動した。複数の取引所でマネーロンダリングを行うことが目的だと見られている。

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Image via Coindesk Archive
原文:Hacked Crypto Exchange Binance to Resume Deposits and Withdrawals on Tuesday