- ビットコインは現在、2015年以来の最悪の「Uptober」となりつつあり、月初から5%下落している。
- 米中関税摩擦などのマクロリスクが、例年見られる10月の上昇相場を吹き飛ばしている。
- だが、過去見られたように月末に反発する可能性もある。
暗号資産(仮想通貨)トレーダーの間では、10月はビットコイン(BTC)が大きく上昇する月として知られ、「Uptober(アップトーバー)」と呼ばれていた。しかし今年の10月は今のところ、2015年以来、最悪の月となりそうだ。
CoinGlass(コイングラス)のデータによると、ビットコインは月初から約5%下落し、アジア時間19日午後には10万7000ドル付近となっている。10月のこれまでの平均上昇率は約19.8%で、11月の42%に次ぐ好調な月となっている。

マクロ要因が今年はそうした季節性を吹き飛ばした。米中関税摩擦、流動性の低下、レバレッジ取引の解消の連鎖が上値を抑えた。
先週、ビットコインが10万7000ドルを割ったことで、12億ドル(約1800億円、1ドル=150円換算)規模のロングポジションが清算され、9月の反発局面で積み上がっていた建玉が一掃された。
イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、ビルドアンドビルド(BNB)も週次で4〜7%下落。ドージコイン(DOGE)やカルダノ(ADA)といった時価総額がやや小さな銘柄は20%超の下落となった。CoinDesk 20 Indexは10月、8%下落している。
10月にビットコインが下落で終えることは過去にもあったが、非常に珍しい。過去12年で10月がマイナスで終わったのは2014年と2018年の2回のみで、2018年の下落率は3%だった。
一方、2020年は10月前半の下落から27%の上昇へと転じ、その後の史上最高値更新につながった。まだ10月は2週間残っており、反転の余地はある。
「Uptober」は今年、その名が試されている。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin’s Bullish October Is Headed to Be its Worst in 10 Years


