- ビットコイン価格は10月10日の暴落以来反発しているが、一部のトレーダーの間では依然として懐疑的な見方が残っている。
- オンチェーン分析会社のアーカムによると、ビットコイン下落前に空売りで2億ドルの利益を上げていたOGクジラは、新たに2億3400万ドルの空売りポジションを設定した。
ビットコイン(BTC)の価格は、10月10日の暴落以来、力強い回復を見せているが、誰もがそれを信じているわけではない。
注目すべき懐疑論者の1人は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の中国に対する積極的な関税発表が引き金となったとされる売りの前に、最大の暗号資産(仮想通貨)をショートして2億ドルを稼いだビットコインの古参トレーダーだ。
10月21日、この大口投資家は新たな弱気な賭けを行い、分散型取引所(DEX)のハイパーリキッド( Hyperliquid)を通じてBTCのショートポジションを2億3400 万ドルまで迅速に増やした。アーカム(Arkham)のデータによると、このショートの清算価格は12万3000ドルであり、この価格に達するとポジションは証拠金追加要求を受け、取引所によって強制的に決済される。
この新たなポジションは、10月10日の最低値である約10万4000ドルから上昇していたBTC価格が、21日に11万4000ドル近くで停滞したことを受けて出現した。それ以来、CoinDeskのデータによると、BTCは10万8500ドルまで下落している。
10月10日に何が起きたのか
ビットコイン価格は10月10日、12万2000ドルから10万4000ドルへ急落した。下落の大部分は、トランプ大統領が既存の30%関税に加えて中国製品への100%の追加関税を発表した日の遅くに発生した。
この発表は、中国がレアアース輸出規制を強化した動きを受けたもので、リスク資産を押し下げた。バイナンス(Binance)の技術的問題が売りを加速させ、エセナの合成ドルUSDeなどの主要トークンにボラティリティを引き起こした。
興味深いことに、BTCのクジラは関税発表の約30分前に大規模なショートポジションを建てていた。その後の価格暴落でトレーダーは巨額の利益を得て、インサイダー取引疑惑が浮上した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin OG Who Profited From Trump’s China Tariffs Now Holds $234M in BTC Short Position: Arkham


