暗号資産関連株とビットコイン、ナスダックと並んで上昇──米中貿易協議への楽観論が後押し
  • ビットコインは週末、中国との貿易協議への楽観論から高騰し、一時11万6000ドルを超えた。
  • ドナルド・トランプ米大統領は、レアアース磁石へのアクセスと引き換えに関税を緩和するという中国との合意について、期待を寄せていると述べた。 
  • これまで高騰していた貴金属は、投資家からの人気をいくらか失っている。

暗号資産(仮想通貨)関連株は10月27日、ドナルド・トランプ米大統領とスコット・ベッセント米財務長官が米中貿易協議で進展が見られていると示唆したことを受け、値上がりした。 

トランプ氏は27日午前、記者団に対し、合意に関して「本当に良い感触を持っている」と述べた。これは、今月初めに発表された100%の関税計画を緩和する見返りとして、中国が米国へのレアアース磁石の供給を継続することを認める合意を指すものだ。レアアース磁石は電気自動車からスマートフォンに至るまで、あらゆる製品の重要な部品となっている。

これに先立ち、ベッセント氏も週末、同様に前向きな発言をしており、ビットコインは26日に一時11万6200ドルまで急騰したが、現在の11万5000ドルに穏やかに引き戻された。

27日に上昇した銘柄の中では、ロビンフッド(Robinhood)が5%高となった。ハットエイト(Hut 8)、クリーンスパーク(CleanSpark)、IRENのようなビットコインマイナー/AIインフラ企業も、2%〜3%の範囲で値上がりした。 

エリック・トランプ氏が率いるアメリカン・ビットコイン(American Bitcoin)は、さらに1414BTCを取得して保有数を3865枚に増やし、10.5%高であった。 

暗号資産関連株で遅れを取っていたのは、2.3%下落したステーブルコイン発行企業のサークル(Circle)であった。 

伝統的な市場も上昇しており、ナスダックは1.5%高、S&P500は1%高であった。 

これまで非常に活況を呈していた貴金属は投資家からの人気を失い続けており、金はさらに3.2%下落、銀は4.5%下落した。 

トランプ氏は30日に習近平中国国家主席と会談する予定である。合意の具体的な内容はまだ調整中だが、レアアースが交渉の中心である。

中国は、電気自動車のモーター、風力タービン、軍事機器に使用されるレアアースの世界の生産の約70%を支配している。

今回の値上がりはまた、トレーダーが米連邦準備制度理事会(FRB)の今後の政策決定に備える中で起こっている。FRBはFF金利を25ベーシスポイント引き下げると広く予想されており、これは借入コストを下げ、暗号資産やハイテク株のような資産におけるさらなるリスクテイクを促す可能性がある。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:トランプ米大統領と習中国国家主席(miss.cabul / Shutterstock.com)
|原文:Crypto Stocks Climb Alongside Bitcoin and Nasdaq on Chinese Trade Talk Optimism

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