ウエスタンユニオン、アンカレッジ・デジタルと提携しソラナ上でステーブルコイン発行へ
  • ウエスタンユニオン(Western Union)は来年、同社の決済ネットワーク向けに、米ドル・ペイメント・トークン(U.S. Dollar Payment Token:USDPT)と呼ばれるステーブルコインを立ち上げる計画である。 
  • このステーブルコインは、アンカレッジ・デジタル(Anchorage Digital)によって、ソラナ(Solana)ブロックチェーン上で発行され、低コストで迅速な決済を目指す。 
  • この動きは、伝統的金融企業がステーブルコインを統合するトレンドに従うものであり、マネーグラム(MoneyGram)やペイパル(PayPal)などの競合他社はすでに、同様の技術を採用している。

ウエスタンユニオンは、1億人のユーザーを抱える同社の決済ネットワーク向けにステーブルコインを立ち上げることを計画しており、グローバルな送金を強化するためにブロックチェーンレールを活用する伝統的金融企業の仲間入りをすることになる。

10月28日発表のプレスリリースによると、個人顧客向けの国境を超えた決済と現金のネットワークで知られる同社は、来年の上半期に米ドル・ペイメント・トークン( U.S. Dollar Payment Token:USDPT)をローンチする計画である。 

このトークンは、米連邦規制を受けるデジタル資産銀行アンカレッジ・デジタルによって、低コストで迅速な決済のために設計されたパブリックブロックチェーンであるソラナのネットワークを使用して発行される。 

ウエスタンユニオンのCEOデヴィン・マクグラナハン(Devin McGranahan)氏は声明で、「この提携により、デジタルドルの利点を弊社のネットワークにもたらし、地球上のほぼすべての地域にサービスを届けることが可能になる」と述べ、次のように続けた。

「アンカレッジ・デジタルを規制を受けたパートナーとし、ソラナのブロックチェーン技術を活用することで、我々は顧客のために、より速く、より効率的で、より包括的な決済を実現するための有意義な一歩を踏み出している」。

この動きは、米ドルなどの法定通貨をはじめとする他の資産にペッグされた3000億ドル(約46兆円、1ドル=152円換算)規模の暗号資産(仮想通貨)トークン資産クラスであるステーブルコインが、グローバルな決済チャネルにますます組み込まれている中で起こっている。

ステーブルコインは、伝統的な決済手段に対するより安価で速い代替手段を提供することを目指しており、送金や国境を超えた取引において企業や個人の間で人気が高まっている。

米国では、デジタルトークンがグローバルな決済により組み込まれることを可能にする、ステーブルコインに焦点を当てたジーニアス(GENIUS)法によって、業界と発行企業に対して明確な規制がもたらされたことで、その採用が後押しされた。 

ウエスタンユニオンは、ステーブルコインをそのビジネスに組み込む最新の企業となる。競合他社マネーグラムのアップグレードされたアプリケーションは、サークル(Circle)が手がけるステーブルコインのUSDコイン(USDC)、ステラ(Stellar)ブロックチェーン、およびウォレット企業クロスミント(Crossmint)を基盤としている。

決済会社ペイパルのステーブルコインは、パクソス(Paxos)によって発行され、2023年の立ち上げ以来27億ドルに成長している。一方、ストライプ(Stripe)は、決済に焦点を当てたチェーンで独自のステーブルコインインフラを構築している。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:appshunter.io/Unsplash(CoinDeskが加工)
|原文:Western Union to Launch Stablecoin on Solana With Anchorage Digital

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