国内初の日本円建てステーブルコイン「JPYC」の発行量が、10月29日午前、5000万JPYCを突破したことが各ブロックチェーン上のデータから確認された。
同日11時時点での総発行量は、各チェーンエクスプローラーで確認できる発行額を合計すると5438万4602JPYCとなっている。
発行開始から2日での大台到達となり、Web3領域のユーザーや事業者からの初期需要が継続していることを示す結果となった。
JPYCは当初、イーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、アバランチ(Avalanche)の3つのブロックチェーン上で発行されている。各チェーンエクスプローラーによると、発行量の内訳は以下の通りとなっている。
Polygonscanによると、ポリゴンチェーン上での発行量は約2134万JPYC、ホルダー数は1620アドレスを超えている。
次に、アバランチのブロックチェーンエクスプローラーSnowtraceによると、同チェーン上では約1703万JPYCが発行されており、ホルダー数は628アドレスに達している。
Etherscanによると、イーサリアムチェーン上での発行量は1600万JPYC、ホルダー数は108アドレスとなっている。
こうした発行量の急増で市場の期待が高まる一方、JPYC社の岡部典孝代表は29日、自身のXアカウントでユーザーに注意を喚起した。
同氏は「JPYCを活用して利益を出す様々な運用方法が存在していますが全て公式運営ではないので自己責任、自己運用の範囲でお願いします」とポスト。
特にDEX(分散型取引所)での流動性供給などが持つリスクに言及し、表面的なAPR(年換算利回り)に惑わされず、仕組みを理解した上で慎重に利用するよう呼びかけている。
|文:栃山直樹
|画像:27日、記者会見に望む代表取締役の岡部典孝氏(CoinDesk JAPAN)


