DeFiの荒野に恐る恐る第一歩──「Hashport Wallet」ファーストインプレッション

突然、DeFiの荒野に放り込まれ、立ちすくんでいる──少なくともこれが「EXPO2025デジタルウォレット」からアップデートして生まれ変わった「HashPort Wallet」に対するファーストインプレッションだ。

昨日まで、地下鉄や自動運転バスに乗って、安全で快適な(大混雑で快適とは言い難い面もあったが)万博会場に向かっていたはずなのに、今朝目が覚めると、バスは高性能な “レーシングカー” に変わっていた。エンジンをかけ、ギアを入れれば動かせるかもしれないが、どこをどう走っていいか見当もつかない。

いや、レーシングカーは適切ではない。言うなれば “ラリーカー” だろう。眼の前にはサーキットではなく、荒野が広がっている。もちろん、知識とテクニックがあれば、豊かなオアシスに辿りつくことができる。

前置きが長くなった。ひとまず、触ってみよう。

ログイン

ログインは、これまでと変わらない。Face IDでそのままログインできた。

ログインすると、キャンペーンへの案内画面。総額400万円のステーブルコインを山分けする「リニューアル記念!Web3クイズ」や「JPYC1億円あげちゃうキャンペーン」が展開されている。

ホーム画面

一番上に「ミャクペ!」「ミャクポ!」「ミャクーン!」と、もうどこか懐かしい単語が並んでいる。でも多くの人は、ここで手が止まったかもしれない。

「ホット」の下には、「ZEN」「UFT」「NPC」と馴染みのない文字が並んでいる。しかも、少し前に見たときは、違う名前だった。上昇率の高い通貨のランキングだが、せめてここは「時価総額」をデフォルトにしておけば、まだ知っているティッカーが並んだのに…。

「時価総額」に切り替えてみた。「ETH」「USDT」「BNB」と、見たことのある文字が並ぶ。少し安心。

お気づきかもしれないが、「総資産」が、50.00円になっている。「EXPOトークン」が50円分あったので交換してみた。簡単だった。交換の手順などは、別途、紹介することとして、ひとまず下に並ぶメニューを見ていこう。

ウォレット

あれ?「0円」? 反映に時間がかかるのかと思ったが、そんなはずはないだろう…。

あ、チェーンか。左上の「0x5015…」を切り替えてみる。「資産」は無事だった。でも「49.99円」になっている。

さっき、ホーム画面で見たときは「50円」だったのに、「0.01円」はどこに行ったの? 円とドルの換算時の誤差なのか、それともレートの変動が反映されているのか。

ちなみに、今(記事執筆時点)は「50円」に戻っている。

EXPO

大阪・関西万博独自の電子マネー「ミャクペ!」、ポイントサービス「ミャクーン!」、NFTサービス「ミャクーン!」がここにまとめられている。

万博取材のときに、試しに「ミャクペ!」にチャージしたことを忘れていた。「ミャクペ!」は、iD決済としてコンビニなどで使えるが、2026年1月13日までだ。忘れずに使わなければ。

DApps

さまざまなDapp(分散型アプリ)へのリンクが並ぶ。

10月27日に円ステーブルコイン「JPYC」の発行・償還がスタートした「JPYC EX」が一番上に来ている。ユーザーのアクセス順なのだろうか。

「アナリティクス」の項目を選ぶと、「CoinDesk」の名前も。上下に並ぶ他メディアは、右上に赤い丸印が付いているが、我々にはない。何だろう…。

ひとまず、メニューをざっと触っただけだが、それでも躓いたり、「0.01円」の違いに戸惑ったり…。この先、DeFiの世界にもっと足を踏み入れることはできるだろうか。そしていつの日か、オアシスにたどり着けるだろうか。

|文:増田隆幸

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