- ゾーラン・マムダニ氏はアンドルー・クオモ氏を破り、ニューヨーク市の111代目の市長に就任する。投票率は過去最高を記録し、ポリマーケットの賭け金総額は4億2400万ドルに達した。
- 「fuxfux007」というトレーダーは、マムダニが負けると賭け、96万9169ドルを失った。一方、「debased」はマムダニの勝利に賭けて18万8487ドルを勝ち取った。
- ポリマーケットによる選挙結果の予測は、過去にも見られた市場操作の申し立てにより、論争に直面している。
ゾーラン・マムダニ(Zohran Mamdani)氏がアンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)氏を破り、ニューヨーク市の111代目の市長に当選したこの選挙は過去最高の投票率だった、分散型予測市場ポリマーケット(Polymarket)では4億2400万ドル(約636億円、1ドル=150円換算)の賭け金を記録し、マムダニ氏に反対の賭けをしたあるトレーダーは多額の損失を被った。
「fuxfux007」というハンドルネームの参加者は、マムダニ氏が負ける方に賭けた結果、96万9169ドル(約1億4537万円)の損失を出している。Polymarket Analyticsによると、このトレーダーはポリマーケットに初めて参加したようで、賭けは2件のみだった。1件はマムダニ氏の敗北に 97万3757ドル(約1億4606万円)を賭けたもので、もう1件はマムダニ氏の勝利に4万2973ドル(約644万6000円)を賭けたものだった。
一方、この夜の最大の勝者は「debased」というトレーダーで、マムダニ氏の勝利に賭けて18万8487ドル(約2827万円)を稼いだ。
結局、ポリマーケットは世論調査と同じく選挙結果を正確に予測した。しかし、それでも論争はあった。億万長者のビル・アックマン(Bill Ackman)氏は、予測市場がマムダニの勝率が予想以上に高く見えるように悪意のある賭けで操作されていると主張した。
こうした主張は、昨年のアメリカ大統領選挙に関する議論を彷彿とさせる。当時、フランスのトレーダーが数百万ドルを賭けたことでドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の勝率が上昇し、主流メディアがポリマーケットを非難したのだ。
当時、専門家たちは CoinDesk に対して、こうした操作の試みは短命で、ほとんどの場合、自己修正されるだろうと語った。なぜなら、専門企業による裁定取引と流動性によって、不適切な価格はすぐに排除されるからだ。
トレーダーたちは、ニューヨーク市長選挙の前夜にも同じ立場を取っており、投票開始の数日前にマムダニ氏に賭けることは、実質的に5%の利子が付く保証付き債券のようなものだと指摘する者もいた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:2024年10月27日に行われた「ファシズムに抵抗する集会」でのゾーラン・マムダニ氏(Wikimedia Commons)
|原文:Biggest Loser of NYC Election Polymarket Contract Is Down Almost $1M Betting Against Mamdani


