11月にBTCとETHが大きく下落した要因は欧州市場だった
  • ビットコインは乱高下した11月を経て9万400ドル付近で落ち着きを取り戻した。11月の下落はヨーロッパが主導していた。
  • 指数からの除外懸念が高まる中、ストラテジーは1万624BTCを取得して、保有量を66万600BTCに増やした。
  • 市場全体では最近の反発を維持したが、FRBの発表を控え、流動性は依然として低調だった。

ビットコイン(BTC)は12月9日、9万400ドル付近で推移した。暗号資産(仮想通貨)市場は2018年以来の11月における最悪のパフォーマンスの後、落ち着きを取り戻しつつある。一方で新たなデータは、ヨーロッパが売り圧力を主導したことを示している。

CoinGeckoのデータによれば、過去24時間でビットコインは1%上昇、イーサリアム(ETH)は0.2%上昇した。主要アルトコインはまちまちで、バイナンスコイン(BNB)は約1%上昇、ソラナ(SOL)は0.6%下落、エックス・アール・ピー(XRP)は小幅安となった。市場全体は最近の反発を維持したが、12月10日(現地時間)のアメリカ連邦準備理事会(FRB)の金利決定を控え、流動性は依然として低水準だった。

プレスト・リサーチ(Presto Research)のタイムゾーン別の最新データによると、11月にBTCとETHが20~25%下落した主因はヨーロッパ市場であり、同月の平均セッションリターンは大幅にマイナスに転じた。対照的にアジアとアメリカではほぼ横ばいで、暗号資産のレバレッジ解消に伴い地域間の資金フローが分岐したことを示している。

11月の下落は暗号資産関連株の大幅なポジション再編とも重なった。ストラテジー(Strategy)は8日に直近3カ月以上で最大のビットコイン買い付けを公表し、1万624BTCを9億6300万ドル(約1492億6500万円、1ドル=155円換算)で購入した。

この買収資金の大半は新株発行で賄われ、同社の総保有量は約66万600BTC(時価総額約600億ドル、約9兆3000億円)に達した。同社株は180ドル前後で取引され、主要なMSCI指数からの除外リスクを投資家が懸念する中、6カ月間で約50%下落した状態が続いている。

一方、暗号資産の方向性に対する主な制約要因は、引き続きマクロ環境だ。アジア株は、トレーダーがFRBの利下げと2026年までの金融緩和のペースに関する示唆に備えたため下落した。世界的な債券利回りは8日の急落後も高水準を維持し、高ベータ資産への圧力を強めている。

暗号資産特有のセンチメントは依然として脆弱だ。CryptoQuantのブルスコア指数(Bull Score Index)は2022年1月以来初めてゼロに下落し、新たな流動性供給がない中、大半のBTCオンチェーン指標は弱気転換した。

一方で、2026年初頭のアメリカの401(k)に関する規則改正の可能性など、中期的な触媒が複数形成されつつある。これが実現すれば、数兆ドル規模の退職貯蓄がビットコイン投資に開放される可能性がある。

ビットコインは直近で9万300ドル付近で取引されており、市場が9万4000~9万8000ドル帯へ押し上げられるか、あるいは年末のポジション調整が進む中、ヨーロッパ時間帯の売り圧力が継続するか、トレーダーは注視している。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:ETH, ADA, SOL Steady as Timezone Data Shows Europe Drove Deepest Bitcoin Selloff Since 2018

PR

ボーナスで始めるのにおすすめな国内暗号資産取引所3選

取引所名特徴

Coincheck
500円の少額投資から試せる!】
国内の暗号資産アプリダウンロード数.No1
銘柄数も最大級 、手数料も安い
無料で口座開設する

bitbank
【たくさんの銘柄で取引する人向け】
◆40種類以上の銘柄を用意
◆1万円以上の入金で現金1,000円獲得
無料で口座開設する

bitFlyer
初心者にもおすすめ】
◆国内最大級の取引量
◆トップレベルのセキュリティ意識を持つ
無料で口座開設する