ビットコインETFとは?いつ承認される?日本で買うには?米国・カナダの状況も解説

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2021年に入り、「ビットコインETF」がカナダとブラジル、ドバイの証券取引所で相次いで上場した。今後、世界最大のマーケットであるアメリカでも上場することになれば、ビットコインETFへの注目度が資産運用の世界で一気に高まることは確実だ。

この記事ではビットコインETFについて包括的に解説する。ビットコインETFとはどのような金融商品であるのか、ETFとはそもそもどういう意味なのかといった基礎知識から、アメリカ市場におけるビットコインETFの上場見通しについても触れていこう。

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ビットコインETFとは?

ビットコインETFとは、ビットコイン(BTC)に連動する上場投資信託(ETF)のことだ。2013年にアメリカで初めて申請されたが却下され、その後、2021年2月に世界で初めてカナダでビットコインETFが上場した。

そもそもETFとは?

ビットコインETFについて理解するためには、「ETF」がそもそも何であるかを知る必要がある。ETFとは証券取引所に上場している投資信託のことで、特定の指標の値動きに連動するように運用されている金融商品だ。

例えば、代表的な株価指数である「日経平均株価」や「S&P500」に連動したETFのほか、原油相場や金などに連動したETFもある。つまりビットコインETFは「ビットコインの値動きに連動したETF」ということになる。

投資家にはどのようなメリットがある?

ETFは証券取引所で売買されているため、ビットコインETFが証券取引所に上場すると、仮想通貨取引所に口座を持っていなくても、間接的にビットコインに投資することができるようになる。この点が個人投資家にとってはメリットの1つであると言える。

また国によって状況は異なってくるが、ビットコインの売却益に対する税率がETFの売却益に対する税率よりも高い場合、ビットコインETFに投資した方が投資家の税負担が小さくなる。この点も投資家にとっては大きなメリットだ。

ちなみに日本ではまだビットコインETFは上場していないが、ビットコインの売却益に対する税率は住民税を含めて最大55%、ETFの売却益に対する税率は住民税と含めて一律約20%となっており、現在はビットコインの税率の高さが仮想通貨投資家にとってネックになっている。

そのため現在、ビットコインETFの上場を心待ちにしている日本人投資家は多い。

「仮想通貨ETF」との違いは?

ちなみにビットコインETFと似た金融商品としては「仮想通貨ETF」がある。仮想通貨ETFとは、複数の仮想通貨(暗号資産)で構成されるインデックスの値動きに連動するETFで、ビットコインのみの値動きに連動するビットコインETFとは区別されている。

ちなみにバミューダ証券取引所で取引されている「Hashdex Nasdaq Crypto Index ETF」という仮想通貨ETFは、ビットコインやイーサリアム(ETH)を中心に、ライトコイン(LTC)ビットコインキャッシュ(BCH)などの仮想通貨で構成されている。

ビットコインETFの取引が開始されている国は?

2021年9月現在、ビットコインETFの取引が開始されている国は3カ国ある。カナダとブラジル、ドバイだ。

カナダ:2021年2月から取引開始

カナダのトロント証券取引所で2021年2月、世界初のビットコインETFが上場した。上場したのは、カナダの投資運用会社パーパス・インベストメンツが運用する「パーパス・ビットコインETF」(ティッカーシンボル:BTCC)と呼ばれるビットコインETFだ。

ブラジル:2021年4月から取引開始

ブラジルでは2021年4月、総合取引所「B3」において南米初のビットコインETFが上場した。上場したのは、ブラジルのベンチャーキャピタル(VC)「QR Capital」のグループ企業が申請した「QR CME CF Bitcoin Reference Rate Fundo de Índice – Investimento no Exterior」(ティッカーシンボル:QBTC11)だ。

ドバイ:2021年6月から取引開始

ドバイのナスダック・ドバイ取引所では2021年6月から、「The Bitcoin Fund」(ティッカーシンボル:QBTC)の取引が開始された。運用しているのはカナダの資産運用会社である3iQで、中東で取引が開始された初のビットコインETFとなった。

アメリカでビットコインETFはいつ承認される?

2021年9月時点では、アメリカではビットコインETFは上場していないが、早ければ年内にもビットコインETFが承認される可能性がある。米証券取引委員会(SEC)が、ビットコインの先物に連動するビットコインETFに対し、柔軟な姿勢を示し始めたからだ。

すでにSECに対し、米インベスコや米ウィズダムツリーといった複数の運用会社がビットコインETFの承認申請を行っている。

日本でビットコインETFはいつ承認される?

日本においてビットコインETFがいつ承認されるようになるかは、現在はまだ不透明な状況だ。少なくとも、アメリカでの承認・上場を待ってのタイミングとなることは確実と言える状況だ。

アメリカでの承認・上場によるインパクトは?

現在、仮想通貨市場で注目されている点は、いつアメリカ市場でビットコインETFが上場するか、という点だ。

世界最大のマーケットであるアメリカでビットコインETFが承認されるということは、ビットコインの投資資産としての信頼度は飛躍的に高まることを意味する。

そうすれば個人投資家や機関投資家の投資マネーが仮想通貨市場にさらに流入し、ビットコインを含む仮想通貨の価格が大きく上昇する可能性が高いとみられている。

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SECの動向から目が離せない状況が続く

アメリカでビットコインETFが上場しても、日本の投資家が日本の証券取引所を通じて取引できるようになるにはさらに時間がかかるが、仮に2021年内にビットコインETFがアメリカ国内で承認されれば、ビットコインの値動きに大きな影響を及ぼすことはほぼ確実だ。

そのため、今後しばらくはSECの動向から目が離せない状況が続きそうだ。

多くの仮想通貨の取り扱いがある取引所

初心者でも利用しやすい国内の取引所で多くの仮想通貨を取り扱っている取引所を3つ紹介する。3つの取引所の比較表を下記にまとめた。

取引所/販売所取扱銘柄数手数料
Coincheck17種類取引所:無料
販売所:0.1〜5.0%
GMOコイン14種類取引所:
Maker:-0.01%
Taker:0.05%
販売所:無料
bitFlyer13種類取引所:0.01~0.15%
販売所:無料
※Makerは受取の手数料、Takerは支払の手数料

Coincheck(コインチェック)

取扱銘柄数17種類
取扱通貨ビットコイン(BTC)
イーサリアム(ETH)
イーサリアムクラシック(ETC)
リスク(LSK)
ファクトム(FCT)
リップル(XRP)
ネム(XEM)
ライトコイン(LTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
モナコイン(MONA)
ステラルーメン(XLM)
クアンタム(QTUM)
ベーシックアテンショントークン(BAT)
アイオーエスティー(IOST)
エンジンコイン(ENJ)
オーエムジー(OMG)
パレットトークン(PLT)
取引所手数料無料
販売所手数料0.1〜5.0%

Coincheckは国内の取引所でも最も多い17種類の仮想通貨を取り扱っているのが特徴だ。マネックス証券で有名なマネックスグループの傘下でもある。一覧表で挙げた通貨に関してはほとんど取り扱っているが、ポルカドット(DOT)を含めた3つの通貨の取り扱いがないので、Coincheckの口座とCoincheckで取り扱っていない通貨の取り扱いがある取引所の口座を複数開設すると投資の選択肢を広げられる。

GMOコイン

取扱銘柄数14種類
取扱通貨ビットコイン(BTC)
イーサリアム(ETH)
ビットコインキャッシュ(BCH)
ライトコイン(LTC)
リップル(XRP)
ネム(XEM)
ステラルーメン(XLM)
ベーシックアテンショントークン(BAT)
オーエムジー(OMG)
テゾス(XTZ)
クアンタム(QTUM)
エンジンコイン(ENJ)
ポルカドット(DOT)
コスモス(ATOM)
取引所手数料Maker:-0.01%
Taker:0.05%
販売所手数料無料

GMOコインは取扱通貨数ではCoincheckに劣る14種類であるが、取り扱いがないポルカドット(DOT)を含む3つの通貨を取り扱っていることが特徴だ。2つの口座を開設すれば、取引できる仮想通貨の種類は20種類となり、一覧表に掲載された通貨のすべてを取引できる。Coincheckと共に開設する口座の中で最も相性のいい組み合わせといえるだろう。

bitFlyer(ビットフライヤー)

取扱銘柄数13種類
取扱通貨ビットコイン(BTC)
イーサリアム(ETH)
イーサリアムクラシック(ETC)
ライトコイン(LTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
モナコイン(MONA)
リスク(LSK)
リップル(XRP)
ベーシックアテンショントークン(BAT)
ステラルーメン(XLM)
ネム(XEM)
テゾス(XTZ)
ポルカドット(DOT)
取引所手数料0.01~0.15%
販売所手数料無料

bitFlyerCoincheckが取り扱っていないポルカドット(DOT)、テゾス(XTZ)を取り扱っているため、Coincheckとの組み合わせならGMOコインの次に相性がいい。bitFlyerの強みは流動性であり、利用者が多く流動性が高いことから取引が成立しやすい。頻繁に仮想通貨を取引するならbitFlyerの口座も開設しよう。

参考文献

シリーズ日本経済を考える89:暗号資産(仮想通貨)研究への誘い―先物、不正・規制、ICOを中心に(財務省)
https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/201905/201905m.html

米国におけるブロックチェーンの現状(JETRO)
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2018/fd55599ca0ae4236/201805ny.pdf

暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(国税庁)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/index.htm

最大税率55%!知らないと困る仮想通貨の課税(freee)
https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/virtual_currency_55/

(画像:Shutterstock)

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