CFDの4つのメリット・4つのデメリット【差金決済取引】

株式などの有価証券を保有せず、売買価格の差額だけを決済する「CFD」(差金決済取引)。手数料などの面で株式投資などに比べて有利なほか、FX(外国為替証拠金)取引のようにレバレッジを効かせて大きな利益を狙うことも可能だ。

一方で、レバレッジを効かせることで損失額が大きくなるリスクや、株式投資などにおける損失と損益通算することができないといった注意点もある。この記事ではCFDのメリットとデメリットを4つずつ整理して紹介する。

CFDとは?──資産を保有せずに利益を狙う取引方法

CFDでは「Contract For Difference」の略語で、実際に資産は購入・保有せずに利益を狙う投資手法だ。

具体的には、投資対象の資産の値動きを予想して「買いポジション」か「売りポジション」を建て、予想通りの値動きをすれば利益を得られ、逆に予想に反する値動きとなれば損失を出すことになる。

CFDは1990年代にイギリスで始まり、欧米で広まった。日本では2005年になって初めてCFDのサービスが提供され始めたこともあり、日本人にはまだ馴染みが少ない投資手法の部類に入る。

CFDの4つのメリット

メリット1 レバレッジ(倍率)を効かせることが可能

レバレッジとは「てこの原理」という意味で、投資用語として使う場合は、証拠金として投資元本を差し入れ、元本よりも大きな金額の取引を可能にする仕組みのことを指す。

CFDではこのレバレッジを効かせて取引をすることが可能だ。投資対象の商品によって「5倍」「10倍」というように、最大レバレッジが決まっている。例えばレバレッジが10倍の場合、1万円で10万円の取引をすることが可能だ。

メリット2 投資対象(銘柄)が豊富、取引も1口座だけで可能

CFDでは投資対象のことを「銘柄」と呼び、取引する銘柄によって「証券CFD」「商品CFD」といったような分類される。証券CFDでは、個別株式や株価指数、株価指数先物などが対象となり、商品CFDでは金や銀、原油などが対象となる。

つまり、CFDはこのように豊富な銘柄の中から取引する対象を選ぶことができるという特徴がある。ちなみに、通常の株式投資やFXでは投資対象によって専用口座を別に開設する必要があるが、CFDの場合は口座を1つ開設するだけで全ての銘柄の取引が可能だ。

メリット3 銘柄によってはほぼ24時間取引が可能

CFDでは銘柄ごとに取引時間が決まっている。中には取引可能時間が1日のうち12時間程度の銘柄もあるが、早朝の1時間だけを除いてほぼ24時間取引が可能な銘柄も多い。

株式投資の場合は、基本的には証券取引所の立会時間(※東京証券取引所の場合は9:00〜11:30、12:30〜15:00)内での取引となるが、CFDであれば日中は仕事をしている会社員でも銘柄によっては取引がしやすい。

メリット4 取引手数料が割安

手数料の安さもCFDの特徴の1つだ。CFDにおける手数料には「取引手数料」「スプレッド(買値と売値の差)」などがあるが、取引手数料は無料のケースが多い。

CFDの4つのデメリット

デメリット1 レバレッジによってリスクが大きくなる

レバレッジは「諸刃の剣」だ。思い通りに価格が動けば少ない元本で大きな利益を得ることができるが、予想とは逆の値動きをすると大きな損失を出すことにつながる。

「ロスカット」という仕組みを利用すれば、元本以上の損失を出すことを基本的には防げるが、急激な相場変動などによって元本以上の損失が出てしまうこともある。こうした場合には不足分の金額を新たに入金する必要がある。

デメリット2 追証が何度も必要になる可能性がある

証拠金を上回る評価損が出た場合でも取引を続けたい場合には、「追証(おいしょう)」として証拠金の不足分を新たに差し入れる必要がある。

必要な追証を入金すれば取引が維持されるが、怖いのがさらに評価損が膨らんで、何度も追証が必要になるケースだ。そして最終的に追証を差し入れられず強制的に取引が終了すると、取引による損失と追証の入金分がダブルで損失となる。

デメリット3 株式投資との損益通算ができない

CFDで資産を増やそうとしている人の中には、株式投資をすでに始めている人も少なくないはずだ。株式投資の場合は、複数の口座で発生した利益と損失を「損益通算」して納税額を少なくすることができるが、CFDと株式投資では損益通算はできないことも覚えておきたい。

デメリット4 CFDに関する情報が少ない

CFDは株式投資などとは異なり、まだまだ情報が少ないのが現状だ。前述の通り、株式投資などを比べると日本における歴史が浅いため、関連本もあまり多くはなく、ウェブ上で得られる知識も限定的となっている。

リスクをコントロールして投資を

CFDを取り扱う証券会社は日本でもすでに多くある。最近ではCFDで暗号資産(仮想通貨)を対象に含めるケースも増え、取り扱い銘柄がどんどん増えてきている。

メリットやデメリットを理解した上で、自分の資産状況を考慮して適切にリスクをコントロールすれば、CFDで堅実に資産を膨らませていくことも可能だ。この機会にCFDにチャレンジしてみてはいかがだろうか。