CFDで知っておきたい専門用語──オーバーナイト金利、スプレッド、追証、ロング・ショートとは【10選】

レバレッジを効かせられる「CFD」(差金決済取引)は、先物取引、信用取引と並んで、大きな利益を狙える投資手法だ。日本国内でもCFDを扱う証券会社は増えている。

信用取引や先物取引に比べるとまだまだメジャーな投資手法とは言えないが、これからCFDにチャレンジしてみようという人も多い。CFDを始めるならまずこの10個の専門用語をおさえておこう。

オーバーナイト金利──日をまたいでポジションを持ち越すと発生

CFDでは、将来価格が上がると思えば「買いポジション」を、逆に下がると思えば「売りポジション」を建てる。基本的には取引期限はないが、日をまたいでポジションを持ち越すと「オーバーナイト金利」が発生する。

基本的には、買いポジションの場合はオーバーナイト金利を支払う形、売りポジションの場合はオーバーナイト金利を受け取る形となるが、売りポジションの場合でも通貨金利の変動などが影響し、オーバーナイト金利を支払わなければならないケースが出てくる。

ロングポジション/ショートポジション──「買い」と「売り」を意味する

先ほどCFDには「買いポジション」と「売りポジション」があることを説明したが、専門の取引用語としてこれらを表す場合、それぞれ「ロングポジション」と「ショートポジション」という表現となる。

こうした表現の由来には深くは触れないが、単純に長くポジションを維持することを「ロングポジション」、逆に短く維持することを「ショートポジション」というわけではないので、誤解しないようにしよう。

スプレッド──手数料的な意味合いを持つ「価格差」のこと

CFDにおけるスプレッドとは、買いポジションを保有するときと、売りポジションを保有するときの「価格差」のことを指す。CFD業者はこの価格差から利益を得ており、投資側からみれば手数料的な意味合いを持つ。

ちなみに買値は「ASK」、売値は「BID」で示され、例えばASKが5,020円、BIDが4,980円であれば、スプレッドは40円となる。スプレッドはCFD業者によって異なるため、業者選びの際には比較材料になる。

レバレッジ──投資の世界では「倍率」という意味

「てこの原理」という意味を持つ「レバレッジ」は、投資の世界では「倍率」という意味で使われ、例えば2倍のレバレッジを効かせると、投資元金の2倍の金額の取引が可能になる。株式の現物取引ではレバレッジを効かせられないが、CFDや信用取引であれば可能だ。

証拠金──レバレッジ取引のために証券会社に預け入れるもの

CFDでレバレッジを効かせた取引をするためには、「証拠金」を証券会社に預け入れる必要がある。例えば株式を対象としたレバレッジ5倍のCFDでは、取引金額の20%相当の日本円が必要となり、20万円の証拠金で100万円の取引をすることが可能になる。

CFDでは取引対象によって最大レバレッジならびに証拠金の必要額が決められており、「株価指数CFD」(レバレッジ10倍)は取引金額の10%、金や銀などを対象とした「商品CFD」(レバレッジ20倍)は取引金額の5%などとなっている。

追加証拠金(追証)──評価損失が証拠金を上回ると必要に

CFDでは評価損失が拡大し、その額が証拠金を上回ってしまった場合に、「追加証拠金」(追証 ※「おいしょう」と読む)を差し入れて取引を維持する仕組みがある。こうしたケースでは証券会社から追証を入金するよう連絡があり、期限までに対応しなければならない。

ロスカット──証拠金以上の損失を防止する仕組み

上記で説明した「追証」の仕組みにおいては、評価損失が拡大していくにつれて追証が何度も必要になり、結果として自分の資金が大幅に減るリスクがある。こうした事態を防ぐ仕組みが「ロスカット」だ。

ロスカットでは、投資元本となる証拠金以上の評価損失が出る前に、自動的に売りポジションや買いポジションが決済される。

店頭CFD/取引所CFD──CFDの提供元によって分類される

CFDは大きく「店頭CFD」と「取引所CFD」に分類される。簡単に言えば、店頭CFDは証券会社などが直接提供しているCFDサービス、取引所CFDは取引所が提供しているCFDサービスだ。

日本における取引所CFDとしては、東京金融取引所の「くりっく株365」があり、店頭CFDの取り扱いがない証券会社であっても、くりっく株365の取扱業者となることで、CFDサービスを顧客向けに提供することが可能になる。

一般的には店頭CFDの方が取り扱い銘柄は多いが、くりっく株365の場合は取扱業者が破産してしまった場合でも、顧客が取引業者に預けている証拠金が全額保護されるといったメリットがある。

専門用語や仕組みを理解した上で取引に臨もう

CFDは株式の現物取引などよりも大きな利益を狙えるが、一方でレバレッジを効かせて取引を行うことから、リスクも小さくない。着実に成果を挙げるためにも、専門用語や仕組みを理解した上でCFDに臨むという姿勢が重要だ。