クレジットカードのポイント「還元率」を知る──クレカの賢い作り方

クレジットカードの大きな魅力に、「ポイントが付与されること」があることは間違いない。効率的にたくさんのポイントを貯めることに、一生懸命になっているユーザーも少なくない。

しかし貯めたポイントの使い道はカードによってさまざまなので、単純に比較するのは難しい。ポイントサービスを分かりやすく比較・判断するための方法が「還元率」だ。クレジットカード選びの参考にするために「還元率」について知っておこう。

クレジットカードポイントサービスの基本

クレジットカードポイントサービスの仕組み

まずはポイントサービスの基本についてしっかりおさえておこう。

ポイントサービスの仕組み

クレジットカードのポイントサービスは、各社とも基本的に「カードを使って買い物をすると、利用金額に応じてポイントが付与され、貯まったポイントが買い物などで使える」というものだ。貯めたポイントの使い方は各社それぞれだが、次の3つに大別されるだろう。

・商品・サービスに交換する
・現金、金券に交換(買い物の代金や料金に充当)
・他社のポイントへの交換(マイル、電子マネーなど)

ポイントサービス3つの基本 付与率・有効期限・還元率

続いて各クレジットカードのポイントサービスを比較するに際、おさえておきたい3つの基本的な要素をあげてみる。

・ポイントの「付与率」
・ポイントの「有効期限」
・ポイントの「還元率」

ポイント「付与率」は、カードの利用金額に対して付与されるポイントの割合のこと。100円で1ポイントが付与されれば付与率は1%。

続いて「有効期限」だが、各カードで違いはあるものの、ポイントの大部分は、永久に貯めておけるものでない。有効期限は一般的に1~3年とされているが、永久に有効期限がないものや条件を満たすと有効期限がなくなるものもある。例えば、アメックスカードのポイントは有効期限が3年だが、期間中に1度でも商品交換すると無期限になる。

最後がポイントの「還元率」だ。これは利用額に対して付与されたポイントが、いくらに換算されるのかを示した割合なのだが、分かりにくいので、次の項で詳細を見ていこう。

「ポイント還元率」について詳しく確認

ポイント還元率について

上述した3つは、カードの利用で付与されたポイントの価値を判断する上で重要なのだが、複数のカードでポイントサービスを比較する際、ポイント「還元率」が非常に重要になる。それは「ポイントがたまりやすい」が“お得”とは限らないからだ。

ポイントが貯まりやすいだけでは、お得とは限らない理由

次のようなケースを想定してみよう。

カードA……200円で1ポイント付与
カードB……100円で1ポイント付与

これだけをみると、「ポイントがたまりやすい、付与率が高いカードBが、カードAよりもお得だ」と考えてしまうだろう。

しかし、1ポイントの価値はカード会社によって違う。例えば、1,000円分の商品券をもらうのに必要なポイントが、カードAでは100ポイント、カードBでは200ポイントだったら、商品券を獲得するために必要なカード利用額は、カードAもカードBも同じになる。

こうしたことが考慮された数値が「ポイント還元率」なのだ。

ポイント還元率の計算方法

ポイント還元率とは、「利用額に対して付与されたポイントが、いくらに換算されるのかを示した割合」である。それではここで具体例を挙げてみよう。

あるクレジットカードでは、1,000円で1ポイント付与され、200ポイントで1,000円相当の商品に交換できる。例えば、このカードで20万円を支払った場合、20万円÷1,000円=200ポイントが付与され、これが1,000円相当に換算される。この時のポイント付与率とポイント還元率は次のようになる。

・ポイント付与率:1ポイント÷1,000円=0.1%
・ポイント還元率:1,000円÷20万円=0.5%

ポイント還元率がポイントサービスの判断基準

このように、ポイント還元率は、利用した金額に対していくら還元されるのかが金額で分かるため、評価するポイントの価値が違っていても、カードに付帯するポイントサービスを公平に比較できることになる。つまり、還元率は、1ポイントの価値が違うポイントサービスを、「円」という同じ基準で比較できる非常に便利な指標なのだ。

ポイントサービスをカード選びの判断・基準にするのなら、まずポイント還元率を比較するべきだというわけだ。

クレジットカードのポイント還元率を比較してみた

実際のクレジットカードでポイント還元率を比較してみよう。

ポイント還元率には2つある

クレジットカードのポイント還元率は、0.5%~1.0%が一般的だ。
ただ、注意してほしいのが、実はポイント還元率には2種類あるという点だ。

・基本還元率……標準的な商品交換をした場合の還元率(キャンペーンなどは含まない)
・最終還元率……特定の加盟店、キャンペーン、ポイントアップサービスなどの利用も含めた還元率

特定加盟店でのキャンペーンやポイントアップサービスを上手に利用すれば、基本還元率が低いカードでも結果的にはお得になる。当然、その逆もあり得る。高還元率につられて入会したカードの特定加盟店が、あなたにとって使いづらく、結局損をしてしまうというパターンだ。いずれにせよ、あなたの日常せ活やライフスタイルにカードがマッチするのかどうかも考慮する必要がある。

「0.5~2.0%」「1.0%~3.0%」など、クレジットカードのポイント還元率に幅があるのはそのためだ。中には「0.5%~10%」とかなりの幅があるカードもあるが、利用店舗がかなり限定されていたり、ポイントアップが適用される金額が高かったりする。指定された店舗が近場の方やよく利用する方には嬉しい還元率だが、地方在住などで店舗がない場合には保有する意味がなくなってしまう。還元率だけを見て申し込まないように注意したい。

カード別のポイント還元率

以下に代表的なクレジットカードの還元率を比較表にまとめた。

カード名基本ポイント還元率備考
三井住友VISAカード0.5%マイ・ペイすリボ登録で還元率1.0%
JCBカード0.47%JCBギフトカードの還元率
楽天カード1.0%楽天市場利用で還元率3.0%
ライフカード0.5%誕生月ポイント3倍
セゾンカード0.5%Amazonギフト券の還元率
アメリカン・エキスプレス・カード0.3%メンバーシップ・リワード・プラス(有料)に登録すると請求金への充当が還元率1.0%
ダイナースカード0.4%Amazonギフト券の還元率

単純に基本ポイント還元率だけで比較するのではなく、条件を満たした場合の最終ポイント還元率で判断するようにしよう。

カード選びの際はポイント還元率の高さ以外にも目を向けよう

クレジットカード選びの際、ポイント還元率の高さだけで判断するのではなく、貯まったポイントの使い道や年会費の有無、カードを利用できる範囲などを確認しておこう。

たとえば、還元率が高くお得感があっても年会費が高いカードだと結局マイナスになる可能性があること、ポイントが貯まりやすいクレジットカードでも、ポイントの使い道がごく限られたものだと使いづらいことが挙げられる。

ポイント還元率が他社カードよりも高いからという理由でカード選びをするのではなく、実際に使うことを想定してバランスの良いカード選びをすると良いだろう。

入会時のポイント付与サービス

多くのカード会社では新規入会者向けの入会キャンペーンや入会特典を設けており、条件を満たすとボーナスポイントが付与される。入会から3か月、半年などの期限内に設定された金額をカードで支払うとボーナスポイントが付与されたり、還元率が大幅にアップしたりする。

カード会社によってキャンペーン内容は異なっているが、申し込み月によって内容が変化することも多いため、クレジットカード申し込みを検討している方はこまめにチェックすると良いだろう。

ポイントアップ優待店が身近にあるか

クレジットカードによっては、特定の店舗やサービス支払いでカードを利用すると通常よりもポイント還元率が上がる「ポイントアップ優待店」がある。コンビニやスーパーなど日常的に利用できる店舗もあれば、かなり限られた店舗が指定されている場合もある。

通常のポイント還元率が決して高くないクレジットカードでも、近くにポイントアップを狙える店舗があり、よく利用する店舗である場合は効率良くポイントを貯められるだろう。

また、オンラインサービスの利用でも同じことが言える。たとえば、楽天市場をはじめとする楽天のサービスでポイント還元率が3.0%以上になる「楽天カード」は、楽天のサービスをまったく利用しないユーザーが保有してもうま味を感じられない。楽天のサービスを日常的に利用する、いわゆる「楽天経済圏」で生活するユーザーであれば、楽天カードを利用しない手はないだろう。

通勤・通学のために電車を利用するユーザーであれば、Suicaへのチャージで還元率が1.5%になるビックカメラSuicaカードがおすすめだが、あまり電車に乗る機会がなく、近くに利用できるビックカメラ店舗もない場合、このカードを持つメリットはあまりないだろう。

このように、ポイント還元率に注目するのであれば、通常ポイント還元率だけでなくポイントアップ優待店やサービスも要チェックすると良い。自身が日常的に利用する店舗やサービスから、ポイントを貯めやすいクレジットカードを選ぶのもおすすめだ。

年会費とポイント還元率のバランス

いくらポイント還元率が高くても、年会費が高く負担になる場合はカードを持つメリットが少ないと言える。たとえば、アメックス・ゴールドのようにポイント還元率が通常時で1.0%を超えていても、年会費が3万円を超えると負担を感じるならば、ポイント還元率が0.5%でも、年会費が無料の方が良いだろう。

ただ、アメックス・ゴールドは年会費がかかるぶん、手厚い旅行傷害保険や空港ラウンジを利用できるなど特典が多い魅力がある。他にも、数千円の年会費で一気に還元率がアップするクレジットカードがあったり、人によっては年会費がかかってもランクの高いカードを持つ方が結果的にお得になったりするケースもあるため、年会費とポイント還元率のバランスを見ながら、カードを利用する上で自分が何を優先したいのかを確認しておくと良いだろう。

国際ブランドの種類

クレジットカードには国際ブランドがある。

・VISA
・MasterCard
・JCB
・American Express

この他にも「Diners Club」「UnionPay」「銀聯(ぎんれん)」などの国際ブランドがあるが、国内外のシェア率を考えると、VISAもしくはMasterCardがおすすめだ。シェア率が低いブランドを選ぶとポイントが貯めづらくなるほか、カードが使えない場面にも出くわしてしまうからだ。

カードのランク

クレジットカードには一般カード、ゴールドカード、プラチナカードなどのランクがあるが、ランクが高ければポイント還元率も高いというわけではない。一般カードでもプラチナカードより高い還元率を誇るものも多くあるからだ。

プラチナカードは年会費が高額になるが、そのぶん多くの特典や保険が付帯しており、ポイント還元以上のメリットを持つ場合があることを知っておこう。

貯まったポイントの使い道

クレジットカードを利用して貯まったポイントは、上述の通り「商品やサービスに交換」「現金や金券に交換、買い物代金や料金に充当」「他社のポイントへの交換」という使い道が挙げられる。3つの使い道について把握しておくと、ポイントを貯めるだけでなく、貯まったポイントも有効活用できるだろう。

商品・サービスに交換する

家電製品、雑貨、食料品、化粧品などの商品やカード会社限定グッズの交換、ハウスクリーニングやレストランでの食事などのサービスに交換できる。カタログギフトのように選べることが多く、どのカード会社も充実したラインナップだ。

現金・金券に交換、買い物の代金や料金に充てる

貯まったポイントは現金や金券、カード料金の支払いやその他の料金に充てられる。現金の場合、指定口座へ交換したポイント分の現金を振り込んでくれる。金券は全国の百貨店で利用できる共通ギフト券をはじめ、マクドナルドで利用できるマックカード、ハーゲンダッツギフト券やコーヒーショップで利用できるカードなどバリエーションが豊かだ。

カタログは実物を郵送で取り寄せることも可能だが、スマホやパソコンからオンラインで閲覧・交換もできる。オンラインならスムーズな交換申請ができ、オンライン限定で交換できる商品もあるのでおすすめだ。

さらに、ポイントはSuicaやnanaco、楽天Edyなどの電子マネーへのチャージにも充てられる。Suicaなど交通系電子マネーを一体化したクレジットカードは使った分だけポイントが貯まり、さらにポイントをチャージできるため便利だろう。

また、旅行代金の支払いにポイントを充てたり、カードの支払い金額から値引きできる。「キャッシュバック」を謳うカードに多い。

他社のポイントへの交換

貯まったポイントを、提携している他社ポイントに交換できる。交換できるポイントプログラムはカード会社によって異なるが、複数のポイントに交換可能なことが多い。自身がよく利用している店舗で使えるポイントプログラムだと、支払いにポイントを充てられるのでとても便利だろう。

交換できる他社ポイントプログラムについて、その一例を紹介する。

楽天ポイント

1ポイント1円分として利用できる楽天ポイントは、楽天市場や楽天のサービスで支払いに利用できるほか、全国の店舗での支払いなどに使える。さらに、貯まった楽天ポイントを楽天証券で運用したり、ANAのマイルへ交換したり電子マネー楽天Edyへのチャージもでき、汎用性が高いのが特徴だ。

dポイント

ドコモのポイントプログラムであるdポイントは、店舗での支払いに充てたり商品やサービスの交換ができたりするだけでなく、携帯電話料金にも充てられる。電子マネーのiD(d払い)へのチャージも可能だ。

Tポイント

TSUTAYAやファミリーマートをはじめ、多くの店舗で利用できるTポイント。貯めたTポイントは株・投資信託・仮想通貨(暗号資産)などに運用できるほか、電子マネーのTマネーへチャージも可能だ。

航空会社のマイル

ANA、JALをはじめとする航空会社のマイルに交換できる。デルタ航空やユナイテッド航空、アシアナ航空などもある。

その他のポイント

カード会社によって種類は異なるが、その他交換できる他社ポイントプログラムや電子マネーの一例を紹介しておく。

ポイントプログラム

・WAONポイント(イオン)
・Pontaポイント(リクルート)
・au WALLET ポイントプログラム(au)
・ベルメゾンポイント(ベルメゾン)
・ビックポイント(ビックカメラ)
・G-point(ジープラン)

電子マネー

・Amazonギフト券(Amazon)
・Vプリカ(ライフカード)

その他の使い道

貯まったポイントをドコモのdポイントに交換した後、月々の携帯電話料金の支払いに充てたり、楽天ポイントに交換した後に楽天市場での買い物に充てるなどの使い方もできる。ポイント交換先のバリエーションが豊富だと、単純な値引きやキャッシュバックだけでなくこのような使い方もできるだろう。

ポイントの交換率に注意

他社ポイントやマイルへの交換は、カード会社によって定められた交換レートや、最低交換ポイントが設定されているので注意が必要だ。

たとえば、1ポイント=1円分で交換できるものはわかりやすいが、2ポイント=1円分で交換する場合は交換レートが半減してしまうため、より多くのポイントを集めなくてはならない。さらに、ポイントの最低交換ラインが高く設定されているとなかなかポイント交換ができないだけでなく、いつの間にかポイントの有効期限が切れてしまう恐れもある。

ポイント還元率とともに交換レートと最低交換ポイント数を事前に確認し、どれくらいのペースでポイントを貯められそうか、貯まったポイントは無理なく交換できそうかをチェックしておくと良いだろう。

併せて、貯まったポイントの交換先に使いたいポイントプログラムがあるかも要チェックだ。自身がよく訪れる店舗で利用できるポイントに対応していると、ポイントが貯めやすいのはもちろん、貯まったポイントも無駄なく利用できるだろう。

クレジットカードの還元率をきちんと理解して、お得なカードを探そう

クレジットカードのポイント還元率がカードを選ぶ際の重要な指標であることは間違いないだろう。ただし、最終的にはカードの所有者が、どのような使い方をするかが最も重要であり、クレジットカードの特典はポイントだけではない。

旅行や出張が多い場合は、多少年会費がかかっても安心できる旅行傷害保険が付帯している方が良いし、日常の買い物で利用する場合にはポイントアップ店舗が自宅や職場の近くにある方が良い。ポイント還元率だけに注目するのではなく、効率良くポイントを貯められるか、年会費とのバランスや自分が使う場合を考えてシミュレーションしてみると良いだろう。

クレジットカードのポイント還元率と付与率の違いを理解し、ポイント以外の付帯サービスにも目をむけて、総合的な視点で自分に合ったカードかどうかを判断しよう。


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