クレジットカードの作り方
──申し込み方によってお得になる場合、ならない場合がある
今やクレジットカードは1人数枚持つ時代といわれる。クレジットカードごとに、ポイントや、旅行・レジャーなどで異なる特典があるからだ。既にカードを持っていて新しいカードを作ろうとしたとき、作り方を覚えている人はあまりないなだろう。新たにカードを作る機会はそうそうないからだ。最近はインターネットを利用したオンライン申込みが増えているが、ネット環境がない人、パソコンやスマホが苦手という人でも、もちろんカードを作ることはできる。
クレジットカードの申請から発行までの流れ

クレジットカードを手に入れるには、まずカード会社への申請から始まる。そこでカードの申し込みから発行までの手順を整理しておこう。カード会社によって細かな取り決めの違いはあるものの、一般的には以下のような流れだ。
1 申し込み(申込書や申込フォームに必要事項を記入)
2 申込書・必要書類の送付(本人を確認できる情報を提示)
3 クレジットカード会社の審査(申込内容に基づき信用調査を実施)
4 クレジットカードの発行・郵送(受取時に本人確認が必要)
なぜ必ず「審査」が必要なのか
クレジットカードを作る時に一番、心配なのが「審査」だろう。審査というものがあるのは誰でも知っているが。どういう仕組み、基準で行われるかは知らされない。だがクレジットカードを作るためには、例外なく、カード会社の審査を受ける必要がある。
クレジットカードは、現金を持ち合わせていなくても買い物ができる後払いシステムであり、カード会社が会員に代わって、カード加盟店に立替払いをする仕組みだ。カード会社は、会員から返済してもらえないかもしれないというリスクを負うことになる。返済してもらえなければ、当然カード会社の損失となる。そのためカード会社は、申込者に返済能力があるかどうかを、申込時の審査で判断するのだ。
なお、日本では、個人の過剰な借入れを防ぐために、借入総額が年収などの3分の1を超えないように制限する「総量規制」が貸金業法で定められている。クレジットカード会社の審査には、申込者がこれに抵触していないかどうかをチェックするという目的もあるのだ。すでに借り入れをしていたり、カードキャッシングの希望枠が大きかったりすると、年収を証明する書類を求められることもある。
審査に通るには
審査に通るか通らないかの基準は上述の通り明かされていないが、カード会社によってその基準は大きく異なる。返済能力の有無を確かめるために、まず継続的な収入があるかどうかがチェックされる。ゴールドやプラチナといったランクの高いカードを持ちたい場合には、審査も当然厳しいと言えるだろう。自身には収入のない専業主婦(主夫)でも、夫(妻)に継続的な収入がある場合には申し込みができる。
また、クレジットカードを持っていなくても、車やバイクのローン、スマートフォンの分割払いなどの支払いが滞った経験がある場合は、信用情報機関にその旨が記録されているため審査に通りづらくなると言われている。この「クレジットヒストリー」には気を付け、自分に合ったランクのカード申し込みをしよう。
クレジットカードの申込方法は大別して3つ

それではカードの申し込み方法について説明しよう。申込方法は主に以下の3つだ。
・ オンライン申し込み(PC、スマホ利用)
・ 郵送申し込み(申込書に記入して郵送)
・ 店頭申し込み(クレジットカウンターなど)
オンライン申し込みのメリット・デメリット
まず「オンライン申込」とは、インターネット経由でカードの申し込みを行う方法だ。ほとんどのクレジットカードがオンライン申込に対応している。パソコンやスマホを使って、自宅にいながら24時間365日、空いた時間にいつでも手軽に申し込める。
●メリット
申し込みからカード発行までの時間が短く、中には数分で審査完了、即日クレジットカードを発行できる場合もある。郵送に比べてかなりスピーディで、発行されたカード番号ですぐにショッピングできる「デジタルカード」もあり、カードが郵送されるのを待つ必要もない。また、オンライン限定キャンペーンを実施しているカード会社も多く、ポイント付与などオンラインならではの恩恵を受けられる。どのカードを申し込むか迷っている場合にも、スペックや情報を比較・検討しやすいのもメリットだ。
●デメリット
スマホ・パソコン操作に不慣れな人には向かないだろう。氏名や性別、住所等の基本情報を入力できたとしても、その後オンラインで本人確認書類をアップロードしなければならないケースがある。オンラインの場合は書類を提出せずに申し込めるカードがほとんどだが、カード会社によってはスマホで運転免許証などの本人確認書類を撮影し、アップロードする必要があるため、この作業が難しいと申し込めない。
入力時の疑問もすぐには解決できないため、アップロード作業がうまくできなかったり疑問が出てきたりした場合は、郵送申し込みや店頭申し込みを利用しよう。
郵送申し込みのメリット・デメリット
「郵送申し込み」もほとんどのクレジットカードで利用が可能だ。インターネットが苦手な人、契約は書面で取り交わしたいという人に向いている。
郵送申込みのメリット──スマホ・PC操作不安でも簡単
スマホ・パソコン操作に不慣れな方でも申し込める。運転免許証などの必要書類は自宅やコンビニでコピーをとっておけばすぐに送付できるだろう。一部カードでは、郵送申し込みのみ受け付けているものもある。
郵送申し込みのデメリット──日数がかかる
申込用紙の請求や返送が必要なため、申し込みから発行までに日数がかかるのは大きなデメリットだろう。審査やカード発行の手間がかかるため短くても最短で約1週間、長いと1か月程度は時間がかかる。早くカードを持ちたい、カードを使う予定がある場合には、オンライン申し込みを利用すると良いだろう。
また、記入する項目が多いことや手書きのため誤った内容を記入してしまう可能性もあり、正確な審査が行われない可能性もある。思い立ったらすぐに申し込みができるオンライン申し込みとは違い、申込用紙をあらかじめ手に入れておく手間もある。
店頭申し込みのメリット・デメリット
大型ショッピングモールや量販店、デパートなどが発行・提携しているクレジットカードは流通系カードと呼ばれている。イオンカードやセゾンカード、エポスカードなどが有名だが、これらのカードは、店舗の専用カウンターでカードの申し込み(店頭申し込み)を受け付けていることが多い。
店頭申し込みのメリット──その場で発行も可
その日のうちに、その場でカードを発行して受け取れるスピードの速さがメリット。所要時間は1~2時間程度で、買い物の途中に発行できる。専用カウンターでの申し込みで担当者がついているため、記入ミスを防いでスムーズな申し込みが可能だ。即日発行・即日利用可能なカードが多いため、審査に比較的通りやすいのもメリットだろう。即日発行とはいかなくても、本カードが手渡されるまで使える「仮カード」が発行される場合もある。
店頭申し込みのデメリット──対応カードが多くない
店頭申し込みに対応しているカードは決して多くない。より自分のライフスタイルに合ったカードが欲しいという場合、他のカードとじっくり比較・検討したい場合にはおすすめできない申し込み方法だ。いったんパンフレットや申し込み用紙をもらっておき、検討すると良いだろう。
その他の申し込み方法
オンライン申し込み後、店頭でカードを直接受け取れるタイプのカードもある。オンライン申し込みをした後はカードが自宅へ郵送されるのを待つのが一般的だが、中にはすぐに使う予定がある人もいるだろう。店頭受け取りに対応しているカードで、カードセンターが近くにある場合、なおかつ窓口の営業時間内ならカードの即日発行・受け取りが可能だ。
カードによってはオンライン申し込み後に自動契約機でカードを受け取れるものや、電話申し込みに対応しているカードもあるという。
また、オンライン申し込みをして審査完了後、スマホ上ですぐに利用できるデジタルカードの発行に対応するカードもあるが、この場合は通常通り2~3日後にカードが郵送されてくる。
クレジットカード申し込み時の必要事項
カード申し込み時に記入する項目を見てみよう。
・名前
・生年月日
・住所
・職業
・年収
・メールアドレス
・引き落とし銀行口座
これらの項目はどのカード会社でも申し込み時に必須で、さらに「カードの利用目的」や「勤め先情報」、「他社からの借り入れ」、「家族構成」なども入力を求められる。安定した収入があり、返済能力があるかどうかを審査するためだ。もちろん、内容に虚偽があった場合は審査に落ちることになり、さらにその後もカード申し込みができなくなる。法に触れる可能性もあり、リスクが高いため虚偽申告はしないことだ。
クレジットカードを作る時にはいくつか書類が必要になる
クレジットカードの申し込みに必要な書類はカード会社によって異なり、また申し込み方法によっても異なる。公式サイトなどで必ず事前に確認しておこう。
ここでは国内のクレジットカード会社の情報を元に発行時の必要書類を紹介する。基本的にどのクレジットカード会社でも、必要となる書類に大きな違いはないので参考にして欲しい。
申し込み時の必要書類
・オンライン申し込みで必要な書類
書類の提出は不要な場合もあるが、本人確認書類の送付(アップロード)が必要な場合もある。
カード到着時に本人確認書類の提示を求められることや、口座振替依頼書を提出するケースもある。
・郵送申し込みで必要な書類
本人確認書類と引き落とし口座設定書類の提出が必要。
こちらもカード到着時に本人確認書類を求められることがある。
・店頭申し込みで必要な書類
本人確認書類とキャッシュカード・通帳など口座番号がわかるもの、金融機関の届出印が必要。オンライン申し込みからカードを店頭受け取りをする場合にも、本人確認書類が必要だ。
本人確認書類
・運転免許証または運転経歴証明書の交付がある人
(1) Aのコピー
(2) BまたはCのいずれか1点のコピー
・運転免許証または運転経歴証明書の交付がある人
(1) Bのいずれか1点のコピー
(2) BまたはCのいずれか1点のコピー((1)とは別のもの)
A
運転免許証または運転経歴証明書
B
・各種健康保険証
・パスポート
・在留カード・特別永住者証明書など
・マイナンバー(個人番号)カード
・住民票の写し
C
・公共料金の領収書
・国税または地方税の領収書または納税証明書
・社会保険料の領収書
個人事業主に必要な書類
個人事業主は、すでに借り入れがあってもなくても直近の年収を証明する「年収証明書類」の提出を求められる。カード会社によって求められる書類の内容は異なり、確定申告書のみで良い場合や、さらに別の書類を組み合わせて提出する場合もある。
・確定申告書AもしくはBの控え(カード会社により異なる)
・青色申告決算書(青色申告している方)
・収支内訳書
・事業計画書
給与所得者で借り入れがある場合に必要な書類
個人事業主ではなく給与所得者の場合でも、他社を含めてすでに借り入れが100万円を超える場合、もしくはキャッシングやローン利用可能枠が50万円を超える場合は、次に挙げるいずれかの年収証明書類が必要だ。
・源泉徴収票
・給与支払明細書(直近1~2ヵ月分)
・確定申告書
・納税通知書(年収もしくは所得金額の記載があるもの)
その他必要なこと
カード申込者が未成年者の場合、親権者の同意が必要になる。書面もしくは電話で同意確認が行われるため、カード申し込みをする前に承諾を得ておこう。
追加カードの申し込み
クレジットカードは、配偶者や子どもが持てる「家族カード」のほか、高速道路の利用料金支払い用の「ETCカード」を発行できる。それぞれの申し込み方法についても見てみよう。
家族カードの申し込み
クレジットカード発行後に追加カードとして申請を行う。郵送もしくはオンライン申し込みができ、カード会社によっては一度に申し込める数が異なるため、複数枚を発行したい場合はその都度申し込む必要がある。郵送の申込書は1名分につき1枚記入しなくてはならないため、オンライン申し込みがおすすめ。
ETCカードの申し込み
クレジットカード申し込み時、ETCカードを追加カードとして申請できる。後でETCカードの申し込みをする場合は、郵送もしくはオンラインで行う。郵送の場合は申し込み書の請求から返送、カード発送まで時間がかかるため、クレジットカードを申し込む際に一緒に申請しておくと良いだろう。
クレジットカード申し込み時のポイント
カード申し込みの手続きがよりスムーズに行えるよう、覚えておきたいポイントを紹介する。
オンライン口座を用意しよう
口座振替設定をする際に「オンライン口座(ネット口座)」を選択しよう。ネットバンキングを利用している場合、すでに銀行側で本人確認が済んでいるため、口座振替で必要な本人確認作業がスムーズに行われるからだ。
ジャパンネット銀行や楽天銀行などのネット銀行をはじめ、都市銀行や信用金庫など多くの銀行がネットバンキングに対応しているためぜひ利用したい。
機能を付加する場合は審査日数がかかる
クレジットカードには複数の機能がある。SuicaやPASMOなどの交通系IC機能付きカードやキャッシングを希望する場合は審査が通常よりも長くなりやすいことも覚えておこう。
即時発行対応カードは受付時間に注意
デジタルカード(カード番号)発行による即時発行対応カードの申し込みをする場合、多くは19時~20時頃に受付が終わってしまう。オンライン申し込み自体は24時間365日いつでも受け付けているが、その日のうちにカードを発行したい場合は余裕を持って申し込みしよう。
カードを受け取れなかった場合
郵送されたカードを不在のため受け取れなかった場合は、不在連絡票の指示に従って再配達依頼をしよう。保管期限を過ぎるとカード会社に返送され、再び同じ住所宛てに送られる。カード受け取りまでにかなりの時間がかかってしまうため、不在連絡票には必ず連絡をしよう。
年会費がかかるカードの場合
年会費は加入月の翌月に支払うことが多い。支払いの日にちはカード会社によって異なるが、必ず確認しておこう。
カードを切り替える場合
すでにクレジットカードを持っていてカードのグレードアップを行いたい場合は、カード会社へ電話するほか、Webサービスから申し込みを行う。ただし、VISAからMasterCardへ変更するなどカードブランドの変更はどのカード会社でもできず、新規にカード申し込みをする必要がある。
クレジットカード選びのポイント
クレジットカードは1枚1枚異なる特徴がある。カード利用時にキャッシュバックされるポイント還元率、年会費、特典などさまざまだ。
自身がよく利用する店舗やサービスでポイントアップしやすいカード、年会費がかからずポイント還元率が良いカード、魅力的な優待サービスが付帯しているカードなど、優先したい項目をピックアップしておくと選びやすくなるだろう。
クレジットカードを作るならオンライン申し込みがおすすめ
クレジットカードの申し込み方法は紹介した通りいくつかあるが、中でもオンラインによる申し込みが最も便利だろう。
郵送は申し込み書に記入する手間がかかること、郵送してから審査やカード発行までに時間を要するなど、時間も手間もかかる。店頭申し込みは即日発行できるケースも多いのがメリットだが、対応しているカードの種類は少ない。電話申し込みはそもそも対応しているカード会社が少なく、手続きも煩雑だ。
一方のオンラインは申し込み者にとって「手間が少ない」「発行までの時間が短い」など利点が多いほか、カード会社にとってもコストが少なくて済むというメリットがある。オンライン申し込み限定のキャンペーンに積極的な会社が多いのはそのためだ。同じカードを作るのなら、特典が多いにこしたことはない。
こうしたことを意識していなかった人は。作り方によってメリットが異なること、申し込み方一つでちょっとお得になることは知っておいてほしい。
クレジットカード会社の公式サイトをチェックし、キャンペーンを上手に利用しながら、お得にクレジットカードを作ってはいかがだろうか。
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