イーサリアム(ETH)で1000万円の利益を得られるか 

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暗号資産(仮想通貨)投資はハイリスク・ハイリターンで知られる。リスクを承知で大きなリターンを求めるなら検討に値する投資対象だ。

本記事ではイーサリアムへの投資で1,000万円の利益を得られるか検討を行う。

実績からイーサリアムで利益1000万円は可能

期待リターンは一般に過去の実績から求める。結論からいうと、イーサリアムで1,000万円の利益を得ることは可能だ。2021年8月末時点、イーサリアムは1年で約7.9倍となった。実績利回りは690%、約150万円の投資で1,000万円の利益を得られた計算だ。投資金額が大きければさらに短い期間で稼いだだろう。

イーサリアムの価格推移

イーサリアムは2017年1月初めから2021年8月末にかけ、10ドルから3,430ドルにまで上昇した。4.75年で343倍となり、累積リターンから計算される利回りは約240%だ。資産が毎年3.4倍になるほどの高リターンを残した。

もっとも、リターンのほとんどは2020年以降に集中している。2017年はイーサリアムにとって大きな躍進となったが、2018年に大きく下落した。2019年はほぼ横ばいで推移したため、2020年からの上昇がイーサリアムの実績の大部分を説明している。

引用元:TradingView

イーサリアムの期間リターン(米ドルベース)

  • 2017年:9,109.63%
  • 2018年:▲82.10%
  • 2019年:▲2.04%
  • 2020年:469.57%
  • 2021年:366.17%
    ※2021年は8月末まで

イーサリアムが高騰した2つの理由

2020年からイーサリアムが高騰した理由はいくつか考えられるが、主に以下の2点が挙げられるだろう。

  • コロナ禍における主要国の緩和姿勢
  • 大型アップデート「セレニティ」の着手

2020年は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、主要国の多くが金融緩和に転じた。米国は臨時の連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、利下げと資産購入拡大を決定した。 マーケットに資金が流れ、暗号資産市場へも資金が流入したと考えられる。

もう1つはイーサリアムのアップデートだ。イーサリアムは処理能力を向上させた「イーサリアム2.0」に向けアップデートを順次行っている。その最終段階にある「セレニティ」が2020年12月1日に実行された。 過去に延期された経験から、計画通りアップデートが進んだことが好感され買いを誘ったと考えられる。

さらなる値上がりが期待されるイーサリアム

セレニティ後もアップデートが続くことが、イーサリアムの値上がりに期待していい理由だ。例えば2021年8月にはイーサリアムの供給量を抑えるアップデート「ロンドン」が行われた。またセレニティで導入された仕組みは現行のイーサリアムメインネットと別に存在しているが、2022年にはメインネットへの接続が予定 されている。

これらアップデートはイーサリアムの処理能力を向上させるほか、セキュリティおよびエネルギー消費量にポジティブな影響を与えると期待されている。アップデートの成功はイーサリアムの価値上昇につながるだろう。

イーサリアムへの投資を行う際の注意点

値上がりが期待できるイーサリアムだが投資には注意点がある。簡単に確認したい。

集中投資を避ける

多くの資産と同じく、暗号資産への投資も分散を前提としたい。イーサリアムは値上がりが期待できるが、集中投資は避けたほうがいいだろう。

暗号資産(仮想通貨)への集中投資における主なリスク

暗号資産への集中投資を行うと以下のリスクが高まる。

  • 価格変動リスク
  • ハッキングリスク

価格変動リスク

暗号資産は値動きが大きい。1つの銘柄へ集中投資を行うと、資産全体が値動きと一致して大きく揺れ動いてしまう。

例えばイーサリアムは大きな利回りを残したが、上述した通り2018年は80%以上下落した。仮にイーサリアムへ集中投資していた場合、資産が5分の1以下に縮小していたことになる。

ハッキングリスク

暗号資産はこれまでハッキング被害に遭ってきた。直接的な被害はなくても、ハッキングは一般に暗号資産の価格を押し下げる。ハッキングを防げなかった原因がその暗号資産そのものにある場合、下落はより深刻となるだろう。

イーサリアムの脆弱性を指摘するものではないが、ハッキングリスクを考えれば集中投資は避けたほうが無難だろう。

リスク下げるなら「銘柄」と「時間」の分散を

イーサリアム投資のリスクを下げるには分散投資が有効だ。

分散には大きく2つある。「銘柄の分散」と「時間の分散」だ。前者は資金をいくつかの銘柄に分けて投じること、後者は投資時期を分けることを指す。どちらも分散の程度が強いほどリスクを下げる効果が期待できる。

イーサリアムへ投資を行う場合、2つの分散を活用し過度なリスクテイクとならないよう心がけてほしい。

イーサリアムと分散投資が推奨される暗号資産(仮想通貨)

「銘柄の分散」を行う場合、イーサリアムと組み合わせる暗号資産を決める必要がある。ここでは以下3銘柄を推奨したい。

  • ビットコイン
  • リップル
  • クアンタム

ビットコイン(BTC)


ビットコインは最大の時価総額を持つ暗号資産だ。取引も多いため、主要銘柄の中では最も値動きが安定していると考えられている。

イーサリアムとの連動性は高いが、安定した値動きが価格変動リスクを抑えるだろう。

リップル(XRP)


リップルも主要銘柄の1つ。国内ではビットコイン、イーサリアムに次いで取引が大きい。2020年以前はイーサリアムよりも大きく取引されていた。

リップルは国際間送金の課題解決のために開発された。アプリケーション開発プラットフォームとして考案されたイーサリアムとは目的が違うため、異なる値動きが期待できる。分散投資の相性がいいだろう。

ステラルーメン(XLM)


ステラルーメンは個人間送金の課題解決のために開発された。明確な管理者がいないビットコインやイーサリアムと異なり、「ステラ財団」が中央管理者として開発・運営を行っている。

ステラルーメンは独自のコンセンサスアルゴリズム(ブロックチェーン上における取引の正確性を保つ仕組み)を導入している。イーサリアムと構造が異なるため、分散投資はハッキングリスクに対する備えとなるだろう。

4銘柄をすべて取り扱う取引所

イーサリアムを含め、ビットコイン、リップル、ステラルーメンの4銘柄をすべて取り扱う取引所は以下の通り。

暗号資産投資は取引所の口座が必要だ。イーサリアムへ投資を行う場合、上記のいずれかで口座を設けるといいだろう。

暗号資産投資の注意点

初めて暗号資産取引を行う方のため、ここではイーサリアムに限らず、暗号資産取引における基本的な注意点を紹介したい。

「販売所取引」と「取引所取引」の違い

暗号資産の取引には大きく以下2つの種類がある。

  • 販売所取引:取引所との取引。取引所が定めるレートで売買を行う
  • 取引所取引:投資家同士の取引。お互いが決めたレートで売買を行う

「販売所取引」は取引所と取引を行う。買いは取引所の在庫から行い、売りは取引所に買い取らせるイメージだ。取引所が提示したレートで売買を行うため、すぐに取引を成立させられるメリットがある。

「取引所取引」は投資家同士で取引を行う。売買はお互いのレートが合致したときのみ行われるため、取引が成立しない可能性もある。ただし一般に販売所取引よりコストが低い点はメリットだ。

長期保有の場合、取引所ウォレットから移す

購入した暗号資産は自動的に取引所のウォレットで保管されるが、別のウォレットへ移動させることも可能だ。

取引所のセキュリティは一般に強固だが、暗号資産が集中しているためハッキングの標的となりやすい。頻繁に売買を行う場合は入出金が手間だが、長期保有を行う場合は別のウォレットへ移しておくといいだろう。

参考文献

ジェトロ 米FRB、臨時のFOMCを開催、1.0ポイントの追加利下げとFRBによる資産購入拡大を決定
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/03/70acbfde8b067bfa.html

DMM Bitcoin ついに始まったイーサリアム2.0とは 今後のスケジュールも解説
https://bitcoin.dmm.com/column/0176

Ethereum.org イーサリアムを急進的な新しい高みへアップグレード
https://ethereum.org/ja/eth2/

GMOコイン ビットコイン(BTC)とは
https://coin.z.com/jp/corp/information/btc/

日本暗号資産取引業協会 現物取引高上位暗号資産データ
https://jvcea.or.jp/cms/wp-content/themes/jvcea/images/pdf/statistics/202107-KOUKAI-02-FINAL.pdf

日本暗号資産取引業協会 暗号資産取引月次データ
https://jvcea.or.jp/cms/wp-content/themes/jvcea/images/pdf/statistics/202107-KOUKAI-01-FINAL.pdf

GMOコイン リップル(XRP)の特徴
https://coin.z.com/jp/corp/information/xrp/

GMOコイン Stellarとステラルーメン(XLM)の特徴
https://coin.z.com/jp/corp/information/xlm/

(画像:Shutterstock)

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