【イーサリアム2025年】2万ドルへ?専門家がイーサリアムの将来性に強気な理由
イーサリアムのチャートを見ると、急騰が認められる。2020年は5.7倍、2021年は8月末までで4.7倍の上昇を見せた。21か月で26倍以上に成長したことになる。イーサリアムが記録的な値上がりを見せた後の伸びに対しても、依然強気な専門家の声が目立つ。本記事でその理由を紹介したい。
イーサリアムとは
まずはイーサリアムの概要について押さえるが、詳細については以下の記事を参照されたい。
dApps(分散管理型アプリ)開発プラットフォーム
イーサリアムは暗号資産(仮想通貨)の1つ。時価総額首位「ビットコイン(BTC)」に次いで2番目に大きな暗号資産として知られる。
厳密には「dApps(ダップス。Decentralized Applications)」と呼ばれる分散管理型アプリケーション開発プラットフォームをイーサリアムと呼び、イーサリアム上で用いられる通貨を「イーサ」という。日本ではどちらもイーサリアムと呼ぶことが一般的だ。
イーサリアムのブロックチェーンを活用し、様々なアプリケーションやサービスが開発されている。以下に代表的なものを紹介したい。
NFT(非代替性トークン)
「NFT(エヌエフティ。Non-Fungible Token)」は非代替性トークンと呼ばれる。ブロックチェーンを活用し、技術的に書き換え不可能なデジタルデータを指す。デジタルデータはコピーが容易という課題があるが、NFTとひも付けることで本物だと証明できる。また、転売などの履歴もブロックチェーン上に記録されるため、所有の証明も可能だ。
DeFi(分散型金融)
「DeFi(ディーファイ。Decentralized Finance)」は分散型金融と呼ばれる。ブロックチェーン技術を活用し、銀行などの仲介者なしに金融サービスを受けられる仕組みを指す。DeFiは仲介者を介さず金融サービスを利用できるため、従来仲介者に支払っていたコストを削減できる。取引時間を短縮できるメリットもあり、これまで取引所やレンディングに用いられてきた。
スマートコントラクト機能
イーサリアムが開発に用いられる理由が「スマートコントラクト」だ。あらかじめ定められた条件で取引を自動的に実行させる機能を指す。
本来取引には信頼できる仲介者が必要だが、スマートコントラクトでは不要だ。定められた条件が満たされば自動的に行われる。
仲介者を介さないことでコストや期間を短縮でき、また仲介者による情報の漏洩の可能性がない。取引の記録がブロックチェーン上に記録されるため透明性も維持される。開発者にとってスマートコントラクトは都合がよく、イーサリアムが開発プラットフォームの主流に選ばれた理由と考えられる。
イーサリアムの価格推移
イーサリアムの価格推移は以下の通り(2016年8月~2021年8月)。2016年末は10ドル未満だったが、2017年後半から2018年1月までの値上がりで1,400ドルを超えた。その後値下がりし、2018年末に約80ドルの安値を付けている。
しばらく100~300ドル程度のレンジで推移していたが、2020年から再び高騰し、2021年5月に4,384ドルの高値を付けた。本記事執筆時点(2021年9月15日)は3,300ドル程度で取引されている。

2025年以降のイーサリアムに対する専門家の予想と理由
イーサリアムは大きく値上がりしているが、2021年に入っても多くの専門家が将来に強気の見方を持つ。それらをいくつか紹介したい。
2025年に2万ドル 英紙インディペンデント調査
英紙インディンペントが2021年5月12日に公開した35名の学者とアナリストを対象に行った調査によると、イーサリアムの2021年における上昇余地の平均は4,512ドル、2025年まででは1万9,842ドルとなったようだ。
ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンのPaul Ennis助教授は「大きく過小評価されている」とし、イーサリアムは2021年内に1万ドルを超えると見込む。
またノッティンガムトレント大学の准教授Jeremy Cheah氏は「スマートコントラクトが広く開発されDeFiが成長し続けるならイーサリアムの需要が上がるだろう」と述べた。
イーストロンドン大学の上級講師Iwa Salami氏は「DeFiは主にイーサリアムネットワークで構築されている。これらの開発は非常に有望だ」とした。
中長期に2.6~3.5万ドル 英スタンダード・チャータード銀行
英スタンダード・チャータード銀行は、2021年9月7日にリリースした「イーサリアム投資ガイド」において、イーサリアムが持つ本来の価値は2.6~3.5万ドルだとした。しかしイーサリアムが同水準まで上がるには、ビットコインもまた17.5万ドル程度で取引される必要があるとみる。
スタンダード・チャータード銀行は、ビットコインは2022年初めまでに10万ドルの到達を、中長期的には17.5万ドルに上がる可能性を見込む。したがって、イーサリアムの10万ドル到達は中長期的な予測ということになる。
2030年に7.2万ドル ファインダー社調査
米ファインダー社が2021年8月18日に公開した42名の専門家を対象に行った調査によると、2025年におけるイーサリアム価格の予測の平均は約1.8万ドル、2030年では約7.2万ドルとなったようだ。
Trade the Chainの共同創設者であるRyan Gorman氏は最も強気で、2030年末までに10万ドルになると予測している。氏は「DeFiプロジェクトやその他のアプリケーションは引き続きイーサリアムブロックチェーン上に構築され、急速な成長が見込まれる。これにより、ETHは最終的に世界で最も価値のある暗号資産になる」と述べた。
また西オーストラリア大学のLee Smales准教授は、「基本的にイーサリアムは『便利』でビットコインよりも有用性を備えている。最終的にビットコインを超える価値につながるはずだ」とした。
イーサリアムへの投資方法
多くの専門家が将来イーサリアム価格の値上がりに期待している。資産運用の選択肢に含めてみてはいかがだろうか。
ここではイーサリアムへ投資を行う方法について解説したい。
取引所で口座開設
暗号資産(仮想通貨)を買うには暗号資産取引所で口座を開設しなければならない。本人確認書類の提出が必要だが、多くの取引所は「eKYC(オンライン本人確認)」に対応しているためスマホを通じて口座開設を完結できる。
なお取引所によっては郵送にも対応している。
イーサリアムに投資できる取引所
暗号資産の取引所はそれぞれ取扱銘柄が異なる。イーサリアムを取り扱う取引所の中で、代表的なのは以下の通りだ。いずれもeKYCに対応しているためすぐに取引を開始できるだろう。
取引所名 | 取扱数 | 手数料(BTC) | 最低取引数量 | スマホ対応 | セキュリティ | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() (DMM ビットコイン) |
銘柄数20種類 | 手数料(BTC)販売所:スプレッド | 最低取引数量0.0001BTC | スマホ対応注文・分析に優れたスマホアプリ | セキュリティ顧客資産(日本円及び仮想通貨)の分別管理を実施 | ||
![]() (コインチェック) |
銘柄数17種類 | 手数料(BTC)取引所:0% | 最低取引数量円建てで500円相当額 | スマホ対応投資初心者でも見やすく分かりやすい優れたUI/UX | セキュリティ国内外複数の情報セキュリティ企業等を通じ、 情報システムの信頼性、安全性、効率性のモニタリングを実施 |
||
![]() (ビットフライヤー) |
銘柄数14種類 | 手数料(BTC)取引所:0.01〜0.15%/販売所:スプレット | 最低取引数量取引所:0.001BTC 販売所:0.00000001BTC |
スマホ対応スマホアプリでビットコインFXも取引可能 | セキュリティマルチシグを他社に先駆けて導入 |
イーサリアム2025年に関するQ&A
イーサリアム2025年に関するQ&Aを整理する。
イーサリアムの10年後は?
イーサリアムの10年後の価格を正確に予想することは難しいが、イーサリアムを活用した分散型アプリケーション(Dapps)が一般に普及していけば、それに伴って、イーサリアム価格も上昇する可能性がある。
イーサリアムを買うタイミングは?
投資で利益を得るためには、「価格が安い時に買って、高くなったら売る」ことが必要となる。イーサリアムを取り巻くファンダメンタルズを分析し、これから価格が上がると判断したタイミングで購入することをおすすめする。
イーサリアムが「オワコン」になる可能性は?
イーサリアムが「オワコン」になる可能性はゼロではないが、イーサリアムを活用した分散型アプリケーション(Dapps)は既に世の中に広く浸透しつつあり、イーサリアムが急速に「オワコン」になる可能性は低いと思われる。
参考文献
ビットフライヤー イーサリアム(Ethereum)とは?
https://bitflyer.com/ja-jp/ethereum
日経新聞 NFTの意味を3つのポイントで解説!若手のうちに知っておきたいビジネス用語
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFM243N10U1A820C2000000/
フィンテックジャーナル NFTとは何かを基礎から徹底解説、なぜデジタルデータに数億円の価値が付くのか?
https://www.sbbit.jp/article/fj/60992
コインチェック DeFiとは?注目を集めている2つの理由と購入するメリット・デメリット
https://coincheck.com/ja/article/451
フィンテックジャーナル DeFi(分散型金融)とDAO(分散自律型組織)は、いかなる未来を拓くのか?
https://www.sbbit.jp/article/fj/66636
フィンテックジャーナル スマートコントラクトとは何か? その仕組みや事例、実装への課題を解説
https://www.sbbit.jp/article/fj/40394
インディペンデント ETHEREUM PRICE SHOOTS TO NEW ALL-TIME HIGH AS EXPERTS MAKE $20,000 PREDICTION
https://www.independent.co.uk/life-style/gadgets-and-tech/ethereum-price-prediction-2021-b1845701.html
IG証券 イーサ、25年までに2万ドルへ 現状では過小評価との見方も—調査
https://www.ig.com/jp/news-and-trade-ideas/_25_2_ethereum_s-price-to-reach–20-000-by-2025–according-to-po-210513
ロイター ビットコイン、来年初めまでに10万ドルに到達=スタンチャート
https://jp.reuters.com/article/crypto-currency-idJPKBN2G410E
スタンダード・チャータード銀行 Ethereum investor guide
https://www.tbstat.com/wp/uploads/2021/09/Ethereum-investor-guide.pdf
ファインダー finder Ethereum (ETH) price prediction 2021
https://www.finder.com/ethereum-eth-price-prediction