FXはいくらから始められる?取引のポイントも解説

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これからFXを始めようと思っている人は「どのくらいの資金が必要なのか」「少ない資金でも始められるのか」という点がきになるのではないだろうか。

FXにはレバレッジが存在するため、株などと比較すると少額でスタートすることができるが、FX特有のリスクも存在する。

この記事でわかること
  • FXはいくらから始められるのか
  • FXのおけるレバレッジとは
  • 取引単位別おすすめのFX会社

この記事では、FXはいくらから始めることができるのか、FXを始めるうえでのポイントを解説する。

この記事の監修者
中島翔 CWC株式会社 代表取締役
中島翔
CWC株式会社 代表取締役

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。その後国内大手仮想通貨取引所Coincheckでトレーディング業務、新規事業開発に携わり、NYのブロックチェーン関連のVCを経てCWC株式会社を設立。証券アナリスト資格保有 。
Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12

FXは最低いくらから取引ができる?

FXの取引に最低限必要な金額は「FX会社の最低取引通貨単位」と「通貨ペアの為替レート」の2つの要因で異なる。

結論から言うとレバレッジをかけないで取引する場合でも100円ほどの資金から取引が可能だ。

最低取引通貨単位 1通貨 100通貨 1,000通貨 1万通貨
レバレッジ1倍 100円 1万円 10万円 100万円
レバレッジ25倍 4円 400円 4,000円 4万円

※ドル円レート100円と仮定した場合

FX会社によって最低取引通貨単位は異なる

FX会社によって最低取引通貨単位は異なる。1万通貨単位や1,000通貨単位に設定されている場合が多いが、1通貨単位や100通貨単位から取引できるFX会社も存在する。

わかりやすいようにドル/円の為替レートを100円とした場合、1,000通貨単位の取引で必要な金額は次の通り。

取引に必要な金額

1,000通貨×100円=10万円

通貨ペアによっては必要な金額は異なる

最低取引通貨単位が1,000通貨の場合でも、通貨ペアによって為替レートは異なる。

例としてドル/円とトルコリラ円の1,000通貨単位における必要証拠金額を考えてみよう。

ドル/円,トルコリラ/円の為替レート
  • ドル/円の為替レート:113円
  • トルコリラ/円の為替レート:9円
    ※11月28日現在(計算しやすいように小数点は切り捨て)

ドル/円を1,000通貨取引する場合に必要な金額は「113×1,000=11万3,000円」となるが、トルコリラ/円の場合、「9×1,000=9,000円」が必要な金額となる。

つまり、「最低取引通貨単位が同じでも通貨ペアの為替レートによって必要な金額は異なる」ということになる。

レバレッジをかけることで資金以上の取引も可能

FXは「レバレッジ」をかけることで、実際の資金よりも大きな金額の取引が可能だ。

レバレッジ1倍でドル/円を1,000通貨取引する場合は10万円が必要となるが、レバレッジを25倍かけたとすると最低4,000円で取引が可能となる。(国内FX会社のレバレッジは最大25倍)

また、10万の資金で取引をする場合は最大250万円までのポジションを持つことができる。

資金以上の取引ができるメリットがある反面、相場が予想と逆に動いた場合は損失も大きくなる点は注意してほしい。

たとえば、レバレッジをかけていない取引でドル/円が1円動いた場合の損益は±1,000円となるため資金が10万円であれば1%の評価損失で済む。

一方、資金が4,000円でレバレッジ25倍をかけて取引し、1円動いた場合は同じ±1,000円でも資金の25%が動くことになる。

レバレッジは諸刃の剣とも言えるため、無闇に高いレバレッジで取引を繰り返すことはできるだけ避けてほしい。一瞬で資金を失ってしまう可能性も十分にあるからだ。

FXを始めるにはいくらくらい資金を用意しておくとよい?

1,000通貨単位のFX会社で取引するなら、2万円くらいの資金があれば、ある程度リスク回避をしながら取引ができるだろう。

ドル/円の場合、2万円の資金があればレバレッジは5倍程度まで抑えることができる。

1万通貨単位の場合はその10倍、100円通貨単位の場合は1/10が同じ5倍程度のレバレッジとなる。

大きな金額で取引をするのは不安な人や少額で少しずつFXをやってみたいと考えている人は、最低取引単位が少ないFX会社で、レバレッジをあまりかけずに取引することをおすすめする。

トレードスタイルによっても適切なレバレッジは異なる

中長期的な視点で資産運用としてFXを利用したい場合は、エントリーした水準から逆方向に大きくレートが動いたときにも耐えられるように、資金にある程度余裕を持たせておく必要がある。

短期トレードの場合はある程度レバレッジをかけて取引をしても、きちんと損切りすることができれば、損失を抑えることができるだろう。

これからFXを始める人はどのトレードでも、大きくレバレッジをかけずに、まずは安定して利益が出るトレードスタイルを確立させることを目指しましょう。

最初から大きくレバレッジをかけて取引すると評価損益の動きが激しくなるため、その評価損益の動きに一喜一憂することで、精神的にも負担がかかります。

通貨単位別おすすめのFX会社

1通貨単位、1,000通貨単位、1万通貨単位それぞれの取引でおすすめのFX会社を見ていこう。

1通貨単位で始めるならMATSUI FX

出典:MATSUI FX

松井証券が提供している「MATSUI FX」は1通貨単位から取引が可能となっており、少額資金で気軽に取引ができる。

松井証券はインターネット証券の初期でも歴史のある証券会社であり、日本のネット証券の時代を作り上げた一社であることから、FX以外のユーザーも多い。

少額で取引できることや実質な取引手数料にあたるスプレッドも業界最狭水準であることから初心者でも取引がしやすいFX会社といえるだろう。

1,000通貨単位なら外為どっとコム

出典:外為どっとコム

1,000通貨単位で取引を始めるなら外為どっとコムがおすすめだ。

1,000通貨単位で取引可能・業界最狭水準のスプレッドを提供している以外にも、マーケットレポートや「マネ育ch」などの情報コンテンツも充実している。

そのため、FXの知識を身につけながら取引をしていきたい人におすすめのFXといえるだろう。

1万通貨ならGMOクリック証券(FXネオ)

出典:GMOクリック証券(FXネオ)

1万通貨単位からスタートしたいという方はGMOクリック証券(FXネオ)がおすすめだ。

2020年のFX取引高が世界1位となっており、アプリの使いやすさ、テクニカル分析のしやすさ、スプレッドやスワップポイントも高水準というバランスの取れたFX会社といえるだろう。

短期トレードから中長期的なトレードまで幅広く対応できることも魅力だ。メイン口座としても、サブ口座としても活躍してくれるFX会社といえるだろう。

資金には余裕をもって始めるのがおすすめ

FXを始めるのに必要な資金がFX会社が定めている「最低取引通貨単位」「通貨ペアのレート」によって異なるが、1円通貨単位のFX会社であれば100円くらいから取引が可能だ。

また、レバレッジをかけることで実際の資金以上の取引もできる。

最低取引単位が1,000通貨のFX会社の場合に必要な資金は約10万円(レバレッジ25倍の場合は約4,000円)

ただし、レバレッジ25倍のギリギリの金額での取引はおすすめしない。最初はレバレッジ2~5倍くらいになるように資金に余裕を持って取引しよう。

FXで長い目線で利益を出し続けるには「自分に合ったスタイルを確立してルール通りにトレードする」ことが一番大切だ。

また、利益が出た場合は確定申告が必要となるので、こちらも忘れずに確認してほしい。

FXに関するQ&A

最後にFXを始めるにあたり、気になる疑問をQ&A形式で解説する。

口座開設にはどれくらいの日数がかかる?

即日可能なFX会社から、2~3日ほどかかるFX会社がある。日数が違うおもな要因は、本人確認がオンラインでできるシステム「eKYC」を導入しているかどうかで決まる。

最近ではオンラインで本人確認が完結できるFX会社が増えてきているため、即日開設可能なFX会社も多くなっている。

トレードで利益を出すために大事なことは?

FXで利益を出すには相場のトレンドを読み解くことが重要である。

たとえば、高値と安値の切り上げが起こっている上昇トレンドの相場において、分析が不足していることにより、売りポジションを保有してしまうと大きな含み損を抱えてしまうだろう。

一方、トレンドさえマッチしていれば短期的に逆行しても、中長期では含み益に転じる確立が高い。

これからFXを始める人やFXの勉強をしていく人は、まず情報サイトや書籍、プロトレーダーの分析を参考にして、トレンドを読み解く手法から学んでほしい。

最初はデモトレードから始めた方がいい?

いきなり資金を投じて取引するのに抵抗がある人は、本番環境さながらの値動きと取引ツールが実際に利用できるデモトレードから始めるという手もある。

ただし、「デモトレードでは操作性に慣れるためのもの」という感覚で利用してほしい。

トレードで一番難しいのはメンタルコントロールであり、デモトレードで利益を出しても実際のお金で取引をおこなうと負けてしまうというケースも少なくない。

できるなら少額でもいいので、実際のお金を使って取引をすることをおすすめする。

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(画像:Shutterstock)

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