FXで負ける人の特徴や失敗事例|トレードでポイントを解説

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FXは「利益を出している人が2割以下で、残り8割以上の人は損失を出している」と言われるほど厳しい世界だ。

しかし、損失を出している人には共通する特徴がある。

他の人がどのような失敗をしているか理解することで自分自身のトレードに活かすことが可能となるだろう。

この記事の監修者
中島翔 CWC株式会社 代表取締役
中島翔
CWC株式会社 代表取締役

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。その後国内大手仮想通貨取引所Coincheckでトレーディング業務、新規事業開発に携わり、NYのブロックチェーン関連のVCを経てCWC株式会社を設立。証券アナリスト資格保有 。
Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12

FXで負ける人が経験する失敗事例

FXで負けるときに多い失敗事例とその対処法をいくつか紹介する。

損切りができない

取引で失敗してしまう人の特徴として「損切りができない」ことがあげられる。

損切りは資産を守るためには重要だが、損失を受け入れるということはなかなか難しい。

根拠もないのに「もう少し待てば相場が回復する」と思い込んで、逆に損失を拡大させてしまうという失敗事例は多い。たったの一敗で資産の大半を失ってしまう危険性もあるのだ。

損切りできない時の対策法

しっかり損切りをするための対処法として、エントリーしたタイミングで逆指値注文を同時に入れてしまい、逆指値注文は絶対に動かさないという方法がある。

逆指値注文を入れておくことで、見ていない時に相場が急変したとしても、自動的に損切りされるため、自分自身の意思とは関係なく行うことが可能となる。

しかし逆指値注文でもキャンセル機能があるため、評価損失が膨らむ過程で逆指値注文をキャンセルする人もいる。

そういった人はノックアウトオプションという商品を利用して強制的に逆指値注文がキャンセルできないようにしておこう。

ノックアウトオプションとはエントリーと逆指値注文が一緒にセットになっているような商品であり、逆指し値注文の水準を設定してエントリーを行うため、キャンセルが不可となっている。

損切りはトレードでは必須の行動であるため、ルールにそって徹底してように意識しよう。

相場が動いて慌ててエントリーしまう

次に失敗しやすい事例として相場が大きく動き、焦ってエントリーをしてしまうことがあげられる。

たとえば、アメリカの雇用統計など大きな経済指標の時に相場が大きく上昇したり下落したりすると、今エントリーしないと乗り遅れるという不安感に駆り立てられる。

しかし、この動いたからエントリーするという投資行動はとても危険である。

エントリーした根拠や、損切りをするタイミングなどを決めていないままエントリーしてしまうと結果ギャンブル性の高い取引になってしまう。

慌ててエントリーしてしまいがちな場合の対処法

まずは相場が急変したタイミングでは必ず理由が存在するため、その動きが継続するかどうかをしっかり判断する必要がある。

また、「あらかじめ決めたルールに該当したときだけエントリーする」ことを徹底するとよいだろう。

そうすればイレギュラーな事態が起こっても不用意なエントリーを減らすことが可能だ。

レバレッジを意識せずロスカットにあってしまう

FXを始めたばかりのころはレバレッジのかけかたやリスク管理の大切さを理解せずにトレードをおこなってしまうことがある。

レバレッジを利用することで、利益も大きくできるものの損失も拡大しやすい。

筆者自身もFXをスタートしたときにレバレッジを大きく利用し過ぎて2日で資産を全て失ったという経験がある。

当然予想通りに動いていれば資産は2倍になっているということの裏返しでもあるが、ピンポイントで相場の動きやタイミングを当てられる人はプロでもいないものだ。

利益を出している人はレバレッジの危険性をしっかりと理解し、コントロールしてトレードをしている。

レバレッジを利用し過ぎてしまう場合の対処法

最初はレバレッジを勉強しつつ、短期トレードならレバレッジ5倍以下、長期トレードなら2倍程度に調整してトレードをするとよいだろう。

相場の状況を分析しながら、どのようなリスクの取り方をするべきなのかを考えながらトレードを繰り返すことが大切だ。

レポートを信じ込んでトレードをしてしまう

色々なFX会社やSNSでトレーダーが様々なマーケットレポートを発行しており、相場の予想を記載している。

しかし、その予想を鵜呑みにしてトレードしてしまうことにはリスクが存在する。

マーケットは理論通りに動くものではないため、レポート通りにトレードして勝てという保証はどこにもない。

また、レポート通りにトレードした場合のデメリットとしては「自分自身の成長がない」ということである。

利益をしっかりと出しているトレーダーは自分自身のトレード戦略を確立している人が多い。

レポートは参考材料程度にとどめて、自分の中でどのようにトレードするとよいのかを考えるクセをつけることが大切だ。

そして、そのトレードが良かったのか・悪かったのかを振り返る習慣をつけよう。

プロのトレーダーにFXを始めるうえで大切なことを質問

中島翔さん
中島 翔さん CWC株式会社 代表取締役

金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。その後国内大手仮想通貨取引所Coincheckでトレーディング業務、新規事業開発に携わり、NYのブロックチェーン関連のVCを経てCWC株式会社を設立。 Twitter : @sweetstrader3 Instagram : @fukuokasho12

FXで負ける人に多い特徴など共通点はありますか?

「短期で利益を出したいと思っている人」は比較的負けやすい印象があります。正直に言ってFXを初めていきなり多くの利益を出すのは不可能に近いと思います。

目の前の利益を優先しすぎて、大局を見ていないことも負けに繋がる要因です。トレードの世界では焦りは禁物ということを覚えておいてください。

トレードの際にやってはいけないことはありますか?

「人の話を信じてトレードを行うこと」は危険です。

人の話を信じてトレードをするということは、負ける理由が「信じた人の話」になってしまうため、投資にはそもそも向いていないと言えます。

最初は少額から始めた方がいいですか?

最初は少額でスタートすることをおすすめします。FXは実際にお金を入れなくてもデモトレードができますが、個人的にはあまりおすすめしません。

リアルマネーとバーチャルマネーは全く心理的な負担が異なります。

トレードで一番重要なメンタルコントロールは実際にお金を投資して、そのお金が実際に増えたり減ったりする経験をしないと身につきません。

最初に本などで勉強してから実際の取引を始める方がいいですか?

本を読んで知識をつけることはとても大切ですが、どれだけ本を読んでから取引をしてもいきなり勝てるわけではありません。

地道ですが、本で知識をつけながらトレードをおこない、毎日の振り返りを忘れずに繰り返すことが成長への近道だと言えるでしょう。

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(画像:Shutterstock)

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