FXの分析チャートツールの選び方・FX会社のおすすめツールを紹介

FXで取引をおこなうときに大事なポイントとしてチャート分析のツールにどのようなものがあるかという点であげられる。
ただし、一概にどのツールが良いとか悪いかは言えない。トレードスタイルによって必要な要素が大きく変わるからだ。
この記事ではFXの基本的なトレードスタイルをもとにFXのチャート分析の選び方や考え方・おすすめFX会社のチャート紹介。
これからどのチャート使っていこうかと迷っている人はぜひ参考にしてほしい。
FXのトレードスタイル
分析チャートの紹介をする前に、FXのトレードスタイルにはどのようなものがあるのか解説する。
トレードスタイルによって分析する指標が異なり、それによって必要なチャートも異なる。それぞれのトレードスタイルにどのようなチャート項目が必要なのかを見ていこう。
トレードスタイル | 移動平均線 | RSI | MACD | ストキャスティクス | フィボナッチリトレースメント | ボリンジャーバンド | 一目均衡表 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
スキャルピング | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | × |
デイトレード | ○ | △ | × | ○ | ○ | ○ | × |
スイングトレード | ○ | △ | ○ | △ | ○ | ○ | ○ |
中長期トレード | ○ | △ | ○ | △ | ○ | ○ | ○ |
- 移動平均線:設定した過去何日間かの価格の平均を折線グラフで表したもの
- RSI:相対力指数と呼ばれる、相場が買われ過ぎか売られ過ぎかを判断するもの
- MACD:短期と中期の2本の移動平均線を利用してトレンド判断をするもの
- ストキャスティクス:一定期間の高値と安値から買われ過ぎと売られ過ぎかを判断するもの
- フィボナッチリトレースメント:数学者が考案した黄金比を利用してサポートやレジスタンスを判断するもの
- ボリンジャーバンド:標準偏差を利用して価格がどの確率でバンド内に収まるかを表したもの
- 一目均衡表:日本人が考案した5本の補助線を利用して相場のトレンドを把握するもの
スキャルピング
- 数秒~数分でエントリーから決済をおこなう
- トレードに慣れてきた中上級者向け
- 自己管理の徹底が必須
スキャルピングは数秒から数分でエントリーから決済までおこなうスタイルのトレード方法。
スキャルピングは常に瞬時にトレードの判断をおこなわないといけないことや、しっかりとした厳格なルールを持っておかないとトレードで失敗する可能性が高い。
とくにFX初心者の場合、損切りのタイミングを判断するのが難しいため、損切りができるようになってから、スキャルピングをおこなうことをおすすめする。

デイトレード
- 1日の間にエントリーから決済までが完了
- 日中チェックする時間がない人におすすめ
- 最初は利益確定の損切りの幅を設定するのが難しい
デイトレードは1日の間にエントリーから決済までを完了させるトレードスタイルで、1日に何度もトレードをおこなう場合は常にマーケットをチェックする必要がある。
ただし、1日1度のみのエントリーであれば、損切りのロスカット注文と、利益確定の指値を同時に注文しておくこと(OCO注文)で日中常にレートをチェックする必要がなくなる。
1日以上ポジションは保有しないため、夜中に急な変動が起きても、影響を受けないことがメリットといえる。

スイングトレード
- 1週間単位で取引をおこなう
- 少し長い時間軸で取引したい人向け
- 平日仕事で忙しい人でも取引しやすい
スイングトレードは1週間単位で取引をおこなうトレードスタイル。
FXの場合、土日にイベントが発生したとしてもマーケットが動いていないため、イベントの影響は月曜日早朝のレートに反映されるため、大きく価格が異なった状態で始まることがある。
スイングトレードなら週末(土日)はポジションを保有せずに金曜日までに決済をするため、週末のイベントリスクを避けることができるのがメリットだ。

中長期トレード
こちらにリスト記載お願いします。
- 長期的な資産運用のためのトレード
- レバレッジを大きく利用せず長期的視野でトレードできる人向け
- 短期的に高い利回りを望む人には不向き
中長期トレードは長い目線で見た資産運用のためにFXを利用するものである。
どちらかといえばポジションを増やしつつスワップポイントを意識して、大きな相場のトレンドに乗るスタイルのトレード手法が多い。
これからFXを始める人には中長期的なトレードで資産形成をおすすめする。
FXのマーケットというのは国同士の通貨の交換であり、為替レートはダイレクトにその国の経済に影響することになる。
先進国の通貨であれば貿易に関係してくるため、通貨の強弱であまりにも行き過ぎな場合は修正されるという特徴を持つ。
そのため何十年のスパンで相場を見ると、大きなレンジと呼ばれる範囲で上下に行ったり来たりするということが多い。
つまりどこかで下落相場が終わり、どこかで上昇相場が終わるということを繰り返すということだ。
この特徴を利用することで、長期的な資産形成のためにFXを利用するということは理に叶っているだろう。

FXのチャート分析ツールの選び方
FXのチャート分析にはさまざまな種類があるため、どのような項目が自分のスタイルや取引に合っているのを一言で説明するのは難しい。
自身の取引スタイルや利用するテクニカル指標、マーケットレポートの要否など、さまざまな情報やツールが判断軸となる。
自身が利用するテクニカル指標が搭載されているかどうか
最初に使用する分析ツールを選択する際のポイントとしては、自分自身が取引ルールで定めた際に利用しているテクニカル指標が搭載されているかどうかをチェックしよう。
移動平均線一つ取っても「単純移動平均線」、「指数平滑移動平均線」、「加重移動平均線」などさまざまな種類がある。
利用したいテクニカル指標があるかどうか、そして「パラメーター」と呼ばれるテクニカル指標の数字の設定を変更できるかどうかを確認しておこう。
テクニカル指標はFX会社によって大きく提供する数に差があるので、まずはその数や種類から比較検討するといいだろう。
一例としてトレードごとに利用していきたいテクニカル指標を紹介する。
スキャルピング | ・ストキャスティクス ・移動平均線 |
---|---|
デイトレード | ・移動平均線 ・ボリンジャーバンド |
スイングトレード | ・移動平均線 ・ボリンジャーバンド ・フィボナッチリトレースメント |
中長期トレード | ・移動平均線 ・ボリンジャーバンド ・MACD ・一目均衡表 ・フィボナッチリトレースメント |
レポート情報が充実しているか
FX会社が提供しているマーケットレポートなどの情報発信コンテンツは、とても理解しやすい内容となっている。
このようなコンテンツは積極的に利用することで、わからないところがわかってくる。
このわからないことや疑問を見つけることは大切なことであり、この疑問を放置せずに日々解決していくことがトレード技術の向上に繋がる。
トレード別のレポートやマーケット情報でチェックしておきたい内容は下記の通り。
スキャルピング | ・とくになし (トレード時間が短すぎるためマーケットレポートでは参考になりにくい) |
---|---|
デイトレード | ・デイリーレポート (前日の相場動向が記載されたもの) ・短期的な売買比率がわかるレポート |
スイングトレード | ・ウィークリーレポート ・デイリーレポート ・景気動向や経済指標などのレポート ・売買比率(中短期両方) |
中長期トレード |
アプリの利便性
FX会社によってアプリで提供しているデータやテクニカル指標が異なる。
そのため、自身が利用するテクニカル指標でPC用にあるからメイン口座として利用すると決めるのではなく、アプリでも搭載されているのかどうか確認するようにしよう。
アプリで提供している情報もPCで提供しているものとほぼ同様の内容が提供されている場合や、PCでチェックできる情報とはまったく異なる簡素なアプリとなっている場合もある。
とくにテクニカル指標に関しては、PC用よりもアプリで利用できるテクニカル指標が大きく減少するというFX会社もある。
こちらも事前にしっかり確認しておこう。
スキャルピングにおすすめのFX会社
スキャルピングはサーバーに負荷がかかるため、公認しているFX会社は少ない。ここではスキャルピングを公認しているおすすめのFX会社を紹介していこう。
ヒロセ通商(LION FX)
ヒロセ通商(LION FX)は、スプレッドの狭さにも定評がある。また約定率も高く、スリッページがないことからスキャルピングに向いている一社と言えるだろう。
テクニカル分析を自動でおこなうため、初心者でも売買のタイミングを計りやすい。

さきよみLIONチャート
出典:さきよみLIONチャート
「さきよみLIONチャート」はテクニカル指標を分析して、シグナルで結果を表示する「シグナルパネル」と「さきよみチャート」の2つを提供している。
「シグナルパネル」はテクニカル分析を自動的におこない、方向性とトレンドが継続するかどうか自動的に判断してくれる。
「さきよみチャート」は直近のチャートの形状と同じような値動きを過去のデータから自動で見つけ出し、未来の値動きを予想してくれるという機能も搭載している。
LION分析ノート
出典:LION分析ノート
「LION分析ノート」を利用すれば、取引の情報をグラフで表示し可視化できる。
FXトレードのスキルを上げていくには必ずこれまでの自身のトレードを見直すことは必須であり、このような機能を利用することで、スキルアップに役立てることが可能だ。
JFX
出典:JFX
JFXはヒロセ通商の子会社である。ホームページでは経験豊富なトレーダーの解説動画などが紹介されており、トレーダーにとって有用な情報も多い。
取引数量に制限がなく、大口トレードも可能であることから、FX取引に慣れてきた人におすすめの一社といえるだろう。

スキャルピングに特化したテクニカルテンプレートが利用可能
MATRIX traderではスキャルピングに特化した画面のレイアウトが利用可能となっており、短期トレーダーが必須の項目を網羅している機能の画面がそのまま利用できる。
MT4が利用可能
出典:MT4
分析機能としてMT4を搭載している。MT4ではスキャルピングに必要な注文が1画面で完了するため、短期売買を目的としているトレーダーにとっては利便性が高いだろう。
デイトレード・スイングトレードにおすすめのFX会社
デイトレード・スイングトレードにおすすめのFX会社として「GMOクリック証券(FXネオ) 」「みんなのFX」を紹介する。
GMOクリック証券(FXネオ)
出典:GMOクリック証券
GMOクリック証券のFXネオは、GMOインターネットグループ傘下の証券会社である。スプレッドが狭く、スワップポイントも比較的高水準となっており、バランスが取れたサービスだ。

はっちゅう君FXプラス
出典:はっちゅう君FXプラス
はっちゅう君FXプラスは大口注文でも素早く発注することができるようになっており、ワンクリックで注文可能な仕様となっている。
好みの画面設定を自由にカスタマイズすることができるため、初心者から中上級者まで使いやすい仕様となっている。
プラチナチャート
出典:プラチナチャート
「プラチナチャート」では、FXネオの全通貨ペアとCFDの全銘柄から表示したい銘柄を選択可能。FXネオの米ドル/円とCFDの原油のチャートを並べて表示することも可能である。
またチャートを見ながらスピード注文を利用すれば、瞬時の取引判断でも遅れることなく発注できるのも魅力といえるだろう。
専用アプリ「GMOクリック FXneo」では、4画面、最大16個のチャートを保存できる。デモ取引も可能で、本番のような操作感を無料で試すことができるのも魅力だ。
自身のトレードスタイルを考えることが大切
FXを始めるにあたって、トレードスタイルが自身に適しているのか考えてみることが大事である。
普段の生活と照らし合わせながら、心理的に無理のないトレードスタイルがいいだろう。
またFXトレードに慣れていない人は、短期トレードで利益を大きく上げていきたいという理想を持っていたとしても、最初から短期トレードに挑戦するのはやめておこう。
トレードは時間軸が短くなればなるほど、トレード判断やエントリー、決済のタイミングなどが難しくなる。
まずはスイングトレード以上の時間軸で練習することが第一歩と考えるといいだろう。
トレードルールが定まってきた段階で、短期トレードが自身のライフスタイルで問題ないのかどうか、トレードが生活に負担がかからない範囲でできるのかどうかを考え、どの時間軸で取引をおこなうのか考えてみよう。