【FX】中国・人民元(CNY/CNH)の解説──主要通貨ペアや値動き要因も

人民元の基本情報

特徴新興国ながら、世界2位の経済規模を持つ中国の法定通貨。
良好な経済と比較的高い金利が設定されている。
取引のシェアは高くない。
使用国中国
通貨記号中国本土取引:CNY(オンショア人民元)
中国本土外取引:CNH(オフショア人民元)
開始日1949年
中央銀行中国人民銀行
中央銀行総裁易 綱
供給量217.2兆人民元(M2)
※2020年11月末
政策金利3.85%(1年物ローンプライムレート)
※2020年5月~
10年国債金利3.17%
※2020年12月31日
物価上昇率+2.7%
※2021年IMF予測
GDP成長率+8.2%
※2021年IMF予測
公式サイトURLhttp://www.pbc.gov.cn/en/3688006/index.html
公式Twitter URLhttps://twitter.com/pboc_official

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「オンショア人民元(CNY)」と「オフショア人民元(CNH)」の違い

中国人民元には市場が2種ある。中国本土の居住者が取引する「国内市場(オンショア市場)」と、中国本土以外の居住者が取引する「国外市場(オフショア市場)」だ。それぞれの市場で取引される人民元を「オンショア人民元」「オフショア人民元」と区別する。

オンショア人民元は、オフショア人民元より規制が強い傾向にある。主な違いは以下の通り。

 オンショア人民元 (CNY)オフショア人民元 (CNH)
取引の参加者中国本土の居住者中国本土以外の居住者
レートの制限毎朝公表される基準値の±2%以内なし
※影響を受ける可能性はある
規制当局中国人民銀行香港金融管理局

オンショア人民元(CNY)ではスワップポイントが発生しない

FXでオンショア人民元(CNY)を取り引きする場合、「スワップポイント」は受け取れない点に注意が必要だ。

スワップポイントとは通貨間の金利差に相当し、日割りで計算される。一般に、「金利が高い通貨/金利が低い通貨」ペアを買う場合、スワップポイントが受け取れ、逆に売る場合はスワップポイントを支払う必要がある。

中国は比較的金利が高い通貨である為、人民元はスワップポイントが発生しやすい。スワップポイントを狙って取引する場合、オフショア人民元(CNH)を選択するよう注意したい。

定期的なイベント


人民元の価格に影響を与える定期的なイベントは主に以下の6つがある。

・GDP
・国家統計局PMI
・新財(Caixin)社/マークイット社PMI
・固定資産投資
・新築住宅価格指数
・貿易収支

GDP 1、4、7、10月中旬に公表

中国国家統計局が四半期ごとに公表する。数値が大きいほど景気拡大を表し、一般的に、人民元高の要因となる。

国家統計局PMI 原則毎月末に公表

中国国家統計局が毎月公表する、中国企業の景況感を表す指数。企業の購買担当者に実施するアンケートから指数化し、50を上回ると景気の好調を示す。

新財(Caixin)社/マークイット社PMI 原則毎月初旬に公表

中国のメディアグループ「新財(Caixin)」と国際的な調査会社「IHSマークイット」社が共同で算出する指数。上述の「国家統計局PMI」と同じく、企業の購買担当者へのアンケートから景況感を指数化し、50を上回ると景気の拡大を表す。

固定資産投資 原則毎月中旬に公表

中国国家統計局が毎月公表する、非農村部における工場や道路、電力網などの設備投資額を現す指数。前年比で公表され、一般にプラスなら景気の拡大を表す。

新築住宅価格指数 原則毎月中旬に公表

中国国家統計局が毎月公表する、主要70都市における平均的な販売用新築住宅価格を指数化した指標。なお「中古住宅価格」も同時に公表される。中国の不動産市況を反映する指数で、上昇は一般的に景気拡大を表す。

貿易収支 原則毎月初旬

中国の通関当局(中国海関総署)が原則毎月公表する指数。輸出から輸入を引いた金額を公表する。貿易黒字が大きいと一般的に通貨の上昇要因となる。なお、中国は恒常的な貿易黒字国だ。

代表的な通貨ペア


人民元の代表的な通貨ペアは以下の5種だ。

・オフショア人民元/日本円
・米ドル/オフショア人民元
・ユーロ/オフショア人民元
・英ポンド/オフショア人民元
・豪ドル/オフショア人民元

オフショア人民元/日本円

「オフショア人民元」と、世界で3番目に取引の多い「日本円」を組み合わせた通貨ペアだ。この通貨ペアを買う場合、「日本円売り‐オフショア人民元買い」、売る場合「オフショア人民元売り‐日本円買い」の取引となる。

中国は日本より金利が高いため、この通貨ペアを買う場合は「スワップポイント」を受け取れる場合が多い。逆に売る場合は、スワップポイントを支払わねばならないケースが多いだろう。

オフショア人民元の他通貨ペアと比較すると、値動きは小さめだ。スワップポイント狙いのトレードに向くだろう。もちろん、値上がり(値下がり)益を狙うトレードも可能だ。

米ドル/オフショア人民元

オフショア人民元と、世界で最も取引の多い「米ドル」を組み合わせた通貨ペアだ。この通貨ペアを買うと「オフショア人民元売り‐米ドル買い」となり、売りでは「米ドル売り‐オフショア人民元買い」の取引となる。

米ドルと人民元は対照的な通貨だ。米国は恒常的に貿易赤字の一方、中国は恒常的な貿易黒字国だ。金利においても、米国が物価上昇率を金利が下回る「実質マイナス金利」になっているが、中国の金利は他の先進国と比較して高い。これらの事実は、一般的に人民元の上昇圧力として働く。

人民元は地政学リスクが高まりやすい通貨ともいえる。特に米国との貿易摩擦はたびたび激化してきた。「米ドル/オフショア人民元」は、地政学リスクの影響を受けやすい通貨ペアといえるだろう。

ユーロ/オフショア人民元

オフショア人民元と、世界で2番目に取引の多い「ユーロ」を組み合わせた通貨ペアだ。この通貨ペアの買いは「オフショア人民元売り‐ユーロ買い」、売りは「ユーロ売り‐オフショア人民元買い」となる。

「ユーロ/オフショア人民元」レートは、2014年に大きく下落したが、2015年からは概ね上昇してきた。長期的な上昇トレンドを形成しているため、短期的な下落局面では買いを入れるトレンドフォロー型の取引が有効そうだ。

英ポンド/オフショア人民元

オフショア人民元と、世界で4番目に取引の多い「英ポンド」を組み合わせた通貨ペアだ。この通貨ペアの買いは「オフショア人民元売り‐英ポンド買い」、売りは「英ポンド売り‐オフショア人民元買い」の取引となる。

「英ポンド/オフショア人民元」は2016年後半からレンジ相場を形成している。レンジ上限付近では売りを、下限付近では買いを入れるのが一般的な戦略だろう。

豪ドル/オフショア人民元

オフショア人民元と、世界で5番目に取引の多い「豪ドル」を組み合わせた通貨ペアだ。この通貨ペアの買いは「オフショア人民元売り‐豪ドル買い」、売りは「豪ドル売り‐オフショア人民元買い」の取引となる。

「豪ドル/オフショア人民元」レートは方向感に乏しい。2020年1~3月に大きく下落する場面があったが、比較的早くレートを戻した。短期的に見れば上昇トレンドに見えるが、2017年の高値までは戻していない。

価格を予想する上で押さえるべき論点

高い経済成長

中国は世界第2位の経済規模を持ち、なお経済成長率が高い。新型コロナウイルス感染拡大においても、強力なロックダウンと大規模な経済刺激策などにより、比較的早い回復が期待されている。2021年のGDP成長率の予想は8%を超える。

中国が高い経済成長を維持できる場合、人民元の上昇圧力は高まるだろう。

日米欧に逆行する金融政策

日米欧の中央銀行は、景気を刺激するため政策金利を引き下げ、国債などの資産を買い入れ市場に資金を供給してきた。一方、中国の中央銀行は、金利を比較的高い水準に維持し、中央銀行の資産を縮小させてきた。日米欧と中国の中央銀行は、一見して真逆の金融政策を行っている。

中国の中央銀行が、日米欧のような金融政策を取らないでいられる理由は、国内景気が比較的良好なためだ。金利の引き下げや資産の買い入れを行わずとも、中国国内景気が維持されると自信を持っているのだろう。

金利面から考えれば、人民元の投資妙味は相対的に上昇している。新型コロナウイルス感染拡大の当初は人民元が各通貨に対し下落する場面もあったが、2020年後半からは概ね上昇に転じている。

日米欧の中央銀行は金利の引き上げ時期を見極められていない。米FRBは2023年までゼロ金利を維持する見通しで、EUのECBは2020年12月にむしろ追加の緩和を実施した。一方、中国の中央銀行は「人民銀行第3四半期貨幣政策執行報告(2020年)」において、大規模な刺激策は行わない方針を表明した。人民元が相対的に選考されやすい環境は続きそうだ。

人民元の国際化

中国は人民元の国際化を推し進めている。世界の貿易決済や各国の外貨準備の大部分が米ドルで行われている現状を変え、人民元を国際的な通貨に位置づける戦略だ。

2009年7月から一部の地域でクロスボーダー貿易の決済に人民元を認め、2011年8月には地域制限を撤廃した。また2015年11月にはIMFの「SDR(特別引き出し権)」の構成通貨に採用された。

人民元の国際化は進んでいるが、主要通貨と比較すると依然シェアは低い。人民元が国際化を果たすには、中国や人民元が国際市場からさらなる信認を得る必要があるだろう。

人民元の国際化が進むと、人民元の需要が増える。一般に、人民元高の要因となるだろう。

デジタル人民元

中国は「デジタル人民元」の発行を計画している。銀行を介さず決済できる通貨で、利便性が高い。実現すれば人民元の国際化を推し進める可能性がある。

ただし、デジタル人民元が既存の人民元にどのような影響を与えるか、現時点では不明瞭だ。デジタル人民元は、2022年2月を目処に地域限定的な試験利用が見込まれる。

地政学リスクの高まり

中国は周辺国との衝突が少なくない。対インドでは2020年6月に国境付近で軍事衝突が起こり、ASEAN諸国やオーストラリアとは南シナ海領有権問題で衝突している。

有事の際は国際的な信認が厚い米ドルや安全資産とされる日本円が選好される傾向があり、新興国通貨でもある人民元の価格は下落する可能性があるだろう。

また、2020年6月に成立した「香港国家安全維持法」では、米国やEUなど、先進国などからも批判が集まった。中国に対し経済制裁が課されれば人民元の価値にネガティブな影響があるだろう。事実、米国では2020年7月に「香港自治法」が成立し、香港の自治侵害に関与した中国を含む金融機関への制裁が可能になった。

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