学生や未成年でもFXの口座開設が可能なFX会社|条件や取引の注意点も解説

FXは未成年・学生でも口座開設は可能?
結論として20歳以上であれば学生でも口座開設は可能であり、18歳~20歳未満であっても、自身の口座が開設できるFX会社は存在する。
ただし、手続きには親権者の同意などが必要となる。
また、18歳であっても高校生の場合はさらに口座開設可能なFX会社が限定されてしまう。
FXの口座開設を検討している未成年の人は、本記事で解説する口座開設の条件やFX会社による条件の違いをしっかり押さえてほしい。
未成年・学生で口座開設するための条件
未成年でもFX口座を開設することは可能だが、次のような条件を満たしている必要がある。
- 満18歳以上であること
- 親権者(法定代理人)の同意を得ている
- 一定の預貯金を用意している
満18歳以上であること
未成年にサービスを提供しているFX会社であっても、満18歳以上であることが証明できなければ受付けができないため、必ず誕生日を迎えてから手続きをおこなってほしい。
親権者(法定代理人)の同意を得ている
同意書に関しては後ほど解説するが、未成年の場合は親権者、あるいは法定代理人の同意がなければ口座を開設することができない。
また、FX会社によっては両親それぞれの身分証を求められるケースもあるため、事前に承認を得てから手続きを始めよう。
一定の預貯金を用意している
FX口座を開設する際は所定の審査を通過する必要があり、とくに「資産額」の項目は重要になってくる。
FX会社は申込者が投資をおこなっても問題ないかどうかを資産の金額からも判断するため、ある程度の預貯金は準備しておくのがおすすめである。
高校生で口座開設が可能なのは「SBI FXトレード」のみ
未成年でも口座開設できるFX会社は現在4社のみとなっており、必要書類や年齢規程といった基本的な条件はいずれも同様である。
ただし、満18歳の高校生でも利用できるのは、現状「SBI FXトレード」しか存在しないため、在学中にFXを始めようと考えている人はSBI FXトレードからトレードを始めることになる。
口座開設に必要な書類
未成年が口座開設をおこなう場合には身分証明だけでなく、同意書や戸籍謄本等を親権者に準備してもらう必要がある。
また、婚姻しているかどうかでも準備する書類が異なる。
申込者本人が準備する書類 | |
---|---|
本人確認書類 | 【顔写真有(いずれか1点)】 免許証 パスポート 特別永住者証明書 住民基本台帳カード 在留カード 【顔写真無(いずれか2点)】 健康保険証 住民票の写し 印鑑証明 |
マイナンバー書類 | 個人番号カード 通知カード 個人番号が記載された住民票 |
親権者または法定代理人が準備する書類は次の通り。
親権者または法定代理人が準備する書類 | |
---|---|
未婚者 | 未成年の取引に関する同意書 親権者又は法定代理人全員の本人確認書類 法定代理人であることを証する書面(戸籍謄本か住民票の写し) |
既婚者 | 婚姻証明書類(戸籍謄本か住民票の写し) |
以上の通り、未婚の未成年者は親権者(法定代理人)にも協力してもらう必要があるため、なるべく早い段階から相談しておこう。
未成年・学生でも口座開設が可能なFX会社
未成年の条件やFX会社による違いを確認したところで、次は口座開設が可能なFX会社を見ていこう。
選択肢は少ないが、いずれものFX会社も利便性の高いサービスを提供している。
SBI FXトレード
出典:SBI FXトレード
SBI FXトレードは、18歳以上の高校生も口座開設できる唯一のFX会社であり、高校生であっても既婚者なら親権者(法定代理人)の同意が必要ない。
そして、金融商品を幅広く取り扱うSBIの傘下であるSBI FXトレードは、最小取引単位が1通貨から取引できることから、少額資金でも運用が可能である。
そのため、レバレッジをかけたハイリスク・ハイリターンの取引ではなく、少しずつFXに慣れていくことができるといえるだろう。
また、スプレッド(売値と買値の差額を指しており、FX会社に支払う実質的な取引コスト)に関しても業界最狭水準となっている。
米ドル/日本円は0.09銭、ユーロ/日本円も0.3銭で提供しているため、取引コストも抑えることができる。
口座開設者 | 口座開設可否 | 親権者の同意 |
---|---|---|
高校生 | 可 | 要 |
既婚者(高校生含む) | 可 | 不要 |
- てこの原理を意味する用語であり、FX会社が設定している倍率分の通貨を取引できる
- たとえば、レバレッジ10倍のFX口座なら5万円を入金すれば50万円の取引が可能
外為どっとコム
外為どっとコムは18歳(高校生不可)以上であれば、20歳未満でも口座開設が可能だ。
最小取引単位が1,000通貨であることに加え、外為どっとコムはFX経験のない初心者でも分かりやすい「マネ育FXスクール」という充実した内容の情報コンテンツを提供している。
<FX投資の始め方>
FXの入門的な知識や米ドル/日本円の相場分析など初心者向け情報のまとめ
<FXレポート プロのノウハウ>
専門アナリストやプロトレーダーが執筆しているデイリーレポート
マネ育FXスクールではこれらの他にも動画解説などが閲覧できるため、積極的に活用してほしい。
口座開設者 | 口座開設可否 | 親権者の同意 |
---|---|---|
高校生 | 不可 | — |
既婚者(高校生を除く) | 可 | 不要 |
LIGHT FX
出典:LIGHT FX
LIGHT FXはトレイダーズ証券が運営するFX事業であり、こちらも高校生を除く18歳以上であれば20歳未満でも開設可能である。
業界最高水準のスワップポイントで、みんかぶFX年間ランキングスワップ部門2年連続第1位を獲得しており、高い約定力とスプレッドの狭さにも定評があるFX会社だ。
そのため取引コストを抑えながら運用することができ、頻繁に取引ができない場合でも長期保有によるスワップポイントの利益を狙うこともできる。
また、初回入金額に指定や制限はなく、困った時は問い合わせフォームや直接オペレーターに問い合わせができる電話サポート窓口も完備しているので、初心者でも安心して取引できるだろう。
- 電話サポート窓口:0120-637-105
- サポート受付時間:平日の10時から17時まで(土日休)
最小取引単位は1,000通貨から可能なため、たとえばドル/円が110円でレバレッジ25倍なら、約4,400円の証拠金から取引ができる。
ただし、高レバレッジ取引は損失が出たときのリスクが大きいため、慣れるまではレバレッジをなるべく低く設定することが大切だ。
口座開設者 | 口座開設可否 | 親権者同意 |
---|---|---|
高校生 | 不可 | — |
既婚者(高校生を除く) | 可 | 不要 |
みんなのFX
出典:みんなのFX
みんなのFXはLIGHT FXと同じトレイダーズ証券が運営するFX事業であり、高校生を除く18歳以上であれば20歳未満でも口座開設可能だ。
みんなのFXは無料サービスである「みんなのシストレ」というシステムトレード(自動売買ツール)を提供している。
みんなのシストレは、自身で注文や決済を自動で取引をおこなってくれるツールであることから、FXの相場知識や将来的な値動きの予測が苦手な人にはとくにおすすめである。
また、次の2種類のランキングから実績のある売買ルール(通称:ストラテジー)を選べるポイントも大きなメリットであるため、利用する際はぜひ活用してほしい。
<ストラテジーランキング>
プログラムやトレーダーといった全てのストラテジーを運用成績など順位づけしたランキング形態
<セレクタ―ランキング>
みんなのシストレで実際に資産を運用しているトレーダーの中から、特に収益の高い20名を毎日発表するランキング形態
みんなのFXも最小取引単位は1,000通貨からであり、スプレッドは米ドル/円・0.2銭、英ポンド/円・0.8銭、豪ドル/円・0.6銭と業界最小水準だ。
口座開設者 | 口座開設可否 | 親権者同意 |
---|---|---|
高校生 | 不可 | — |
既婚者(高校生を除く) | 可 | 不要 |
学生時代のトレードの思い出を聞きました

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。その後国内大手仮想通貨取引所Coincheckでトレーディング業務、新規事業開発に携わり、NYのブロックチェーン関連のVCを経てCWC株式会社を設立。証券アナリスト資格保有 。
FX始めた年齢ときっかけを教えてください

大学のゼミでバーチャル株式トレードを行ったことがきっかけでFXを始めました。大学2年生の20歳ちょうどの年から投資をスタートしています。
はじめて口座開設したFX会社はどのように選びましたか?

最初は手数料が安いところや使っている人が多いところでやってみようかなというくらいのスタンスで始めました。当時から個人投資家が一番利用していたSBI証券で口座を開設した記憶があります。
最初はいくらくらいの資金で始めましたか?

投資をスタートしたときの資金はアルバイトで貯金した100万円でした。
最初は株式投資から行い、現物の株式をトレードしても数万円動くか動かないかであまり損失も利益も出なかったことから、より100万円が増えるようなものを探していく中でFXのことを知りました。
学生時代はどうやってFXの勉強をしていましたか?

テクニカル分析は教科書を読みながら、一つ一つ使い方を実践しつつ、いくつかのテクニカル指標を組み合わせて分析の練習をしていました。
当時はまだSNSもそこまで流行しておらずmixiとかの時代だったため、今のように気軽に利益を出しているトレーダーの声を得ることができる機会が少なかったため、実践あるのみでした。
トレードの結果をフィードバックして復習し、予想したシナリオから外れた理由はなんだったのかという分析を行うことに時間を費やしました。
学生時代の取引の失敗などあれば教えてください!

失敗談は数多くありますが、一番大きかったことは最初スタートした100万円の資金を2日程度で全額飛ばしたことです。
当時はレバレッジが100倍以上利用できたため、レバレッジをかなり大きく利用していました。これはレバレッジの怖さというものを全く知らずに投資した結果、ちょうどオーストラリアの雇用統計と重なり、豪ドル円をロングで保有していましたが、雇用統計の数字が悪く、豪ドルが一気に売られる中でロスカットに到達しました。
当時アルバイトをしていたので、アルバイトが終わって携帯を見たら、残金が数万円しかなかったので、壊れてるみたいですが、理由教えてもらっていいでしょうか?と証券会社に電話したくらい知識がありませんでした。
そこから再度100万円を貯蓄して2度目の挑戦を行いましたが、次は1ヶ月程度で全て無くしてしまいました。
理由としては、損切りがなかなかできずに、最初予想していたシナリオから大きく動きが外れていたのですが、戻った時に決済しようという甘い考えでトレードをしていたら全てを失ってしまいました。
FXを始める学生にアドバイスや注意点をお願いします!

これから学生時代に投資を始めようと思いFXに着目しているのはとてもいい判断だと思います。
FXは全ての投資商品が関連して動いています。株と為替も関連していますし、金利と為替は密接に関係します。
またコモディティと呼ばれる資源関連の動向も為替に影響を与える場合があります。
そのため、マーケット全体を俯瞰してチェックするにはFXを行うだけで自然と目に入ってくるものなんですね。
だからこそ私自身も投資初心者にはFXからスタートした方がいいとお答えしています。
ただし、リスクを過度に取って大きくリターンを出していきたいというような欲深くトレードをしてしまうと、一気に資金を失う恐れがあるため、自分をしっかりと律する心を持ってトレードしましょう。
未成年・学生でFX取引をするときの注意点
ここからは、未成年・学生がFX取引をおこなう際に注意するべきポイントを解説していく。
FXは上手く運用できれば利益が得られるものの、同時に損失も発生する可能性があるため、しっかりと注意点を押さえておいてほしい。
少額の余剰資金から取引する
未成年に限ったことではないが、FXは生活を営む上での支障がでない資金(余剰資金)で取引するのが基本である。
そのため、より大きな通貨量を運用するために借金したり、生活費に手を付けたりしないよう、余剰資金のみで運営してほしい。
そして、FXに慣れていないうちは少額資金から始めた方が、仮に損失が膨らんでも経済的ダメージを軽減できるため、まずは少額の資金で取引を学ぶことをおすすめする。
自身のルールを設定して学校生活に影響しないように注意する
高校生はもちろん、大学生に関しても学業に影響を及ぼさないように運用してほしい。
そのため、たとえFXが土日以外の24時間取引できるとしても、「21時には取引ツールをオフにする」といったルールを策定して、睡眠や課題をこなす時間をしっかり確保するようにしよう。
米ドル/日本円から始める
最初に取引するのは値動きが安定している米ドル/日本円がおすすめだ。
ここではなぜ、通貨ペアによって値動きの安定性が変わるのかを解説しておきたい。
たとえば、米ドル/日本円といった世界規模で取引量の多い通貨ペアは、仮に大きな注文が入ったとしても、同じだけの反対注文がおこなわれる可能性が高く、値動きの勢いが抑制されやすくなり、結果として安定した相場になる。
一方、取引量の少ないトルコリラ/日本円などは反対注文が入りづらいため、大きな注文があると一方向に価格が動きやすくなるのである。
そのため、将来的な値動きや価格変動の原因となるマーケットニュースの収集に慣れていないうちは、米ドル/日本円のように突発的な暴騰・暴落が発生しにくい通貨ペアから取り組み始めた方が、資金を守りながら運用していけるだろう。
他にはユーロ/日本円も比較的値動きが安定しているため、通貨ペアを選定する際は参考にしてほしい。