英ポンド(GBP)特徴【FX】:見通し・予想の為の値動き要因も

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英ポンド(GBP) 基本情報

特徴ポンドはイギリスの通貨だ。イギリスもかつてはEUに加盟していたが、当時からユーロの通貨統一には
参加せず、独立した通貨を使用してきた。 ポンドの取引量は世界第4位。
正式名称スターリング・ポンド
通貨記号
取引量シェア6.4% 世界第四位(2019年)
中央銀行BOE(イングランド銀行)
中央銀行総裁アンドリュー・ベイリー(2020年3月~)
公式サイトURLhttps://www.bankofengland.co.uk/
公式Twitter URLhttps://twitter.com/bankofengland

ポンド発行国イギリスの概要

イギリスは、1986年の金融ビッグバンにより証券取引所を取り巻く環境が大きく変わり、金融立国としての地位を築いた。

イギリスの都市ロンドン・オブ・シティには、多くの金融会社が集まっており、ニューヨークのウォール街と肩を並べる世界有数の金融街だ。

2019年4月の外国為替取引高シェアは、ロンドン市場が43.1%で世界第一位となっている。世界第二位はニューヨーク市場で16.5%だ。ロンドン市場との差は大きく、世界でも突出した取引の活発さがうかがえる。

またイギリスは北海油田を抱えており、主要輸出品目に原油が挙げられる。その他ガス、石炭などの産業も活発で、資源国としての一面がある。

英ポンド(GBP)の価格推移・値動きの特徴

2020年12月19日時点での1ポンドの対円価格は、約139.4円だ。2000年以降の価格推移の中で、最高値は251.08 円(2007年7月)、最安値は116.84 円(2011年9月)となっている。その価格差は約135円だ。

ポンドは取引量が世界第4位であり活発に取引されている印象を受けるが、ドル、ユーロ、円と比べると取引量は少なく、それ故に変動幅が大きく荒れた値動きを見せることが多い。

外国為替証拠金取引でも取引量の多い米ドル円の価格推移を確認しておこう。

2000年以降米ドル円の価格推移は最高値が135.14(2002年1月)、最安値が75.58(2011年10月)だ。その価格差は約60円となっている。

様々な変動要因で価格が動くため一概には比較できないが、変動幅の大きな違いがわかる。

このようにポンドは価格変動幅が大きいため、日計り取引(デイトレード)でも大きな利益が見込める一方、大きな損失を被るリスクがあるため、取引の際は十分注意したい。

ポンド円など通貨ペアの直近の価格変動幅は、たとえばヒロセ通商の「ボラティリティ表」やJFXの「ボラティリティ表」、OANDA JAPANの「ボラティリティ確認ツール」などで確認できる。

英ポンド(GBP)の代表的な通貨ペア

ポンドの代表的な通貨ペアは5種類ある。

  • ポンド/ドル(GBP/USD)
  • ポンド/円(GBP/JPY)
  • ユーロ/ポンド(EUR/GBP)
  • ポンド/スイスフラン(GBP/CHF)
  • ポンド/豪ドル(GBP/USD)

ポンド/ドル(GBP/USD)

米ドルは取引量世界第一位の通貨であり、ポンドとの通貨ペアの中でもポンド/ドルは比較的穏やかな値動きとなる。

イギリスはもちろん、アメリカの動向にも大きく影響を受けて価格が変動する。

FX取引の際は、スプレッドという取引コストがかかるが、ポンド/ドルはポンドとの通貨ペアの中で、比較的スプレッドが小さい。

ポンド/円(GBP/JPY)

ポンド/円は、どこのFX会社でも取り扱っている通貨ペアだが、国際決済銀行(BIS)の調査によると、通貨ペアの取引量ランキングのTOP10にも入らない。

ポンド/円の価格はドル/円とポンド/ドルの価格により決定する。つまり、イギリス、アメリカ、日本の経済動向が大きく影響するということだ。

取引の際は関係各国の政策等を注視したい。

また取引コストとなるスプレッドは、取引量の多いドル/円と比較すると大きく設定されていて、0.5~1.0銭としている会社が多い。

ユーロ/ポンド(EUR/GBP)

欧州連合EUとの通貨ペアだ。国際決済銀行(BIS)の調査によると、取引量は第9位となっている。

イギリスはEU発足当時から加盟国として名を連ねてきたが、2020年にEUを離脱した。今後も通商協定などの諸条件について交渉が続く。

ユーロ/ポンドの価格変動幅(ボラティリティ)は、時期によって異なるもののポンド/ドルやポンド/円と比べると小さく、ポンドの通貨ペアの中では穏やかな値動きといえる。

ポンド/スイスフラン(GBP/CHF)

スイスフランは永世中立国として知られ、世界的に戦争や内紛などの地政学的なリスクが高まったときに買われやすい。リスクオフの状況で買われる、いわゆる逃避通貨だ。

ポンド/スイスフランの価格は、ポンド/ドル、ドル/スイスフランの価格により決定する。

スイスは日本以上の低金利国としても知られており、スイスの政策金利は2020年11月時点で-1.25%だ。日本の-0.10%を大幅に下回る。

そのため、高金利通貨とのペアを保有した時に得られる「スワップポイント」が大きくなる。

例えば、2020年12月28日付でDMM FXで1万通貨のポンド/スイスフランを1日保有した時に付与される「スワップポイント」は25円だ。同条件下におけるドル/円のスワップポイントは8円であり、通貨ペアによって大きな差があることがわかる。

ポンド/豪ドル(GBP/AUD)

ポンド/豪ドルは、全通貨ペアの中でも最もボラティリティが大きい通貨ペアの一つだ。

大きな利益を得るチャンスがある一方、損失も大きくなりやすいため取引の際はリスク管理に十分注意したい。

取引コストとなるスプレッドも大きく設定される傾向にあり、「オリコン顧客満足度調査 FX取引 取引手数料満足度ランキング」上位3社の設定値は以下の通りだ。

第一位 マネーパートナーズ・・・4.9pips
第二位 SBI FXトレード・・・1.59pips
第三位 ヒロセ通商・・・1.4pips
※2020年12月28日12時時点の数値
※SBI FXトレードは、1万通貨から100万通貨取引の際の数値を掲載

なおポンド/豪ドルの価格は、ポンド/ドル、豪ドル/米ドルの価格により決定する。

英ポンド(GBP):イギリスの主な経済指標

経済指標は、各国の経済状況や今後の展望を知る上で非常に重要な数値だ。発表のタイミングで大きな価格変動を見せることもあり、FX取引において重要なイベントといえる。

BOE政策金利発表

イギリスの中央銀行BOE(Bank of England)による、金融政策の中でも、政策金利の発表は注目度が高い。

一般的に金利が高い通貨に資金が集まりやすいため、高金利通貨が買われ、価格が上昇する傾向にある。逆に金利が低い通貨は価格が下落する傾向にある。

政策金利の発表にサプライズ的な動きがあれば、大きく価格を動かす要因となるだろう。

しかし市場価格は常に、今後起こりうる可能性を織り込みつつ変動しているため、政策金利の大きな変動があったとしても価格が反応しないこともある点には十分に注意したい。

イギリスの政策金利を決定する金融政策会合は、年8回行われる。

失業率・失業保険申請件数

失業率や失業保険申請件数は、イギリスの労働市場の健全性を測る上で重要な指標だ。

一般的に、失業率や失業保険申請件数が高いと、雇用を生み出せない状況であり、経済的にも悪影響を及ぼすとされるため、ポンドの売り材料となりポンドの価格は下落するとされる。

発表は基本的に毎月第2火曜もしくは第3火曜に行われる。

実質GDP

実質GDPは、国の経済状況を総合的に示す指標の一つで、名目GDPから物価変動による影響を除いた数値となる。

イギリスでは四半期ごとに発表が行われる。

GDPが大きければポンドにとって買い材料となり、GDPが低ければポンドにとって売り材料となる。

消費者物価指数(CPI)

消費者物価指数は、サービスや商品の価格動向を見るうえで重要な指標で、この数値から国民の生活水準を窺い知ることもできる。

金融政策を判断する上でも重要な指標とされており、消費者物価指数が高ければポンドにとって買い材料、消費者物価指数が低ければ、ポンドにとって売り材料とされる。

なお、これら経済指標はそれぞれ予測値が事前に公表される。発表結果が予測に近いか、大きく離れているかという点も通貨の価格変動に影響するため、事前に予測値を確認しておくことも重要だ。

各指標の予測値はFX会社の公式サイト等で確認できる。

英ポンド(GBP):価格予想の論点

ポンドの価格を予想する上で、イギリスの経済動向等は注視するべきだ。ただし、世界の基軸通貨である米ドルの発行国であるアメリカの動向は、各通貨ペアに大きな影響を与える。

とりわけFX取引においては、アメリカやペアとなる通貨の発行国の動向についても把握すべきことは最初に断っておく。

イギリスの中央銀行イングランド銀行(BOE)

イギリスの中央銀行であるイングランド銀行(BOE)の金融政策会合「MPC: Monetary Policy Committee」は、総裁、副総裁を始めとするイングランド銀行の内部委員5名と外部委員4名の計9名で構成される。

政策金利などの金融政策は委員の多数決で決定される。議長である総裁の意見が通ることが多い米国に対し、イギリスの金融政策会合では総裁の意見が否決されるケースもある。

イングランド銀行は金融政策の発表に合わせて議会の議事録を公表している。また四半期に一度、インフレレポートも公表しており、これらを同時に発表する木曜日は「スーパーサーズデイ」と呼ばれ、FX市場に大きな影響を及ぼす可能性がある。

原油とユーロ

前述の通り、イギリスは北海油田を抱える資源国としても知られている。貿易では主要輸出品目に石油が挙げられるほどの国だ。

そのため、ポンドの価格変動は、原油の価格変動の影響を受けることがあり、同じような値動きも散見される。

また、イギリスが2020年2月までEUの加盟国であったということもあり、ユーロとポンドの値動きには、相関性が認められることも多い。

EU離脱

2016年の国民投票により、EUを離脱することが決定したイギリス。その後2020年2月1日に正式に離脱し、2020年いっぱいは移行期間とされた。

この移行期間にはEUとの「合意なき離脱」の可能性が指摘され、ポンドの価格はなだらかに下落方向へ向かっていたが、2020年12月24日、イギリスとEUは自由貿易協定などをめぐる通商交渉でついに合意した。

これにより、それまでの不安感が一掃されれば、ポンドの価格が上昇していく可能性も指摘されるなど、今後もイギリスとEUの関係は、ポンドの価格に大きな影響を及ぼすだろう。

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更新日:2021/01/25

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(画像:Shutterstock)

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