FXの取引手法と注文方法──スキャル・デイ・スイング、自動売買も

FXの取引手法──投資期間別(スキャル・デイ・スイング)

FX取引の手法はさまざまだが、投資期間別に「スキャルピング」「デイトレード」「スウィング」の3つに大きく分かれる。それぞれに厳密な定義はないが、大まかに解説しよう。

【FX取引をする際のツールについてはこちら】

FX取引手法① スキャルピング

「スキャルピング」は最も短期的な取引を行うスタイルだ。数秒から数分でポジションを決済する。少額の利益を日に何度も稼ぐことが主な戦略だ。小さな値幅で取引するので、比較的高いレバレッジを効かせやすいスタイルでもあるだろう。

スキャルピングは1回あたりの利益幅が小さい。したがってスプレッドやスリッページはほとんど許容できない。スキャルピングする場合、どのFX会社を使うかはシビアに選択すべきだろう。

FX取引手法② デイトレード

「デイトレード」は1日で取引を終了させるスタイルだ。新規ポジションを1日の内に決済させてしまう。「スキャルピング」ほどではないが、比較的短期の取引といえよう。

なお、スワップポイントは日をまたがないと反映されないため、デイトレードではスワップポイントを受け取ることができない。

FX取引手法③ スウィング

「スウィング」はポジションを数日~数週間で決済する取引スタイルだ。日をまたぐポジションを保有するためスワップポイントを受け取ることができるが、夜間など市場を見ていない間に大きな値動きが起こる可能性がある。

スキャルピングやデイトレードより取引回数は減る。1回の取引あたりの値幅も大きく取れるので、さまざまな戦略を取れるだろう。

各取引スタイルは一長一短があり、どれが優れているとは一概には言えない。スウィング以上に長いスパンで取引する方もいるだろう。取引スタイルに捉われず、シチュエーションごとに使い分けられるのが望ましい。

FXの注文方法──自動売買も

FX(外国為替)チャート分析と発注画面

FX取引ではさまざまな注文方法が用意されている。FX会社ごとに利用できる注文方法は異なるが、ここでは基本的な9つを一覧で紹介する。また自動で売買を行う「システムトレード」についても触れる。

【FX取引ツールの選び方やタイプ別紹介はこちら】

①成行(なりゆき)注文

「成行注文」は、取引のレートを指定せずに注文を出す方法だ。注文を出したタイミングのレートで取引が成立する。

レートを指定しないので、注文は基本的に失敗することなく成立する。取引価格より注文の成立を優先させたい場合におすすめできる注文方法だ。

②指値(さしね)注文

「指値注文」は取引のレートを指定する注文方法だ。指定するレートを「指値」という。

指値注文では、指値か指値より有利なレートで取引を成立させる。例えばFXトレーダーが“米ドル=105円で買い”の指値注文を入れた場合、105円以下のレートで取引が成立する。105円でも成立するし、104.99円でも成立する。105円を超えるレートでは成立しない。

取引が成立するレートを指定できるので、稼ぎや損失をコントロールしやすいメリットがある。注文が成立しない(または注文数量の一部だけ成立する)可能性とスリッページには注意をおすすめしたい。

③ドテン注文

「ドテン注文」は、保有ポジションの決済と同時に、反対の新規注文を入れる注文方法だ。

たとえば現在買いポジションを保有している際に「今後は下落しそうだ」という読みがあるとする。ここでドテン注文を入れると、買いポジションの決済と同時に売りポジションを新たに建てられる。

それぞれ個別に注文を出してもよいが、ドテン注文のように複数の注文がセットになった注文だと手間を1つ減らせる。スキャルピングなど、取引回数が多いスタイルのFXトレーダーにおすすめの注文方法だ。

④ストリーミング注文(2WAY注文)

「ストリーミング注文」は「成行注文」と「指値注文」両方の要素を持つ注文方法だ。FX会社はすぐに取引が成立するレートをリアルタイムで掲示し続け、FXトレーダーは気に入ったレートが表示されたタイミングで注文を出す。このとき、表示されたレートを「指値注文」として出している。

注文自体は「指値注文」なので、注文数量のすべてが成立しない可能性はある。また許容スリッページ設定によっては注文が成立しない場合もある。ストリーミング注文は「成行注文」のリアルタイム性と「指値注文」の価格コントロールを兼ね備えた注文方法だ。

⑤逆指値注文

一般的な指値注文の場合は、指定するレートより不利な価格では取引を成立させない。不利な注文とは、買い注文なら指値より高いレート、売り注文なら指値より安いレートだ。これをあえて成立させるのが「逆指値注文」だ。

逆指値注文は「モメンタム取引」で活用できる。モメンタムとは「勢い」のことで、「価格は一定期間同じ方向に進む」という考えが前提になっている。たとえば「現在は105円だが、108円を超えたらさらに上昇するだろう」という読みをした場合、“108円を超えたら買い”という注文が逆指値では可能だ。

また「ストップロス(損切り)」の注文も、逆指値を入れておけば事前に設定できる。FXトレーダーが105円で買いポジションを建て「100円を下回る場合は損切りしたい」という読みがある場合、“100円で決済(売り)”の注文ができる。

⑥トレール注文

「トレール注文」は「逆指値注文」を派生させた注文方法だ。逆指値注文に「トレール幅」を設定し、現在のレートに合わせて指値を変動させる。FXトレーダーはトレンドに合わせて利益を追うことが可能だ。

たとえばFXトレーダーが現在買いポジションを持っており、「上昇トレンドが終了したら売りたい」という意図があるとする。「上昇トレンドの終了=高値からの50銭下落」とすれば、「トレール幅」を50銭と指定し、逆指値で売りを入れる。50銭以上下落することなくレートが上昇を続ければ、逆指値も自動的に引き上がる。トレンドの終了を確認しなくても高値近辺での決済が可能だ。

⑦OCO(オーシーオー)注文

「OCO注文」は「One Cancels the Other」の略で、内容の異なる2つの注文を同時に出し、片方が成立したら残りを自動的にキャンセルする注文方法だ。

「OCO注文」ならFXトレーダーは保有ポジションの「利益確定」と「損切り」の決済を同時に出せる。例えば105円の買いポジションを保有している場合、“110円で利益確定の売り(指値注文)”と“100円で損切りの売り(逆指値注文)”と出しておき、片方が成立すれば残りは自動的にキャンセルされる。

⑧IFD(イフダン)注文

「IFD注文」は「If Done」の略で、新規注文とそのポジションの決済の注文を同時に出しておく注文だ。新規注文が成立して初めて決済分の注文が出される。例えばFXトレーダーに「105円で買えたら110円で売りたい」という意図がある場合におすすめできる。

「IFD注文」なら決済分の注文を新規注文と同時に出せるので、相場を監視しておく必要がない。

⑨IFO(イフダン、オーシーオー)注文

「IFD注文」と「OCO注文」を組み合わせたのが「IFO注文」だ。新規注文が成立した後の決済注文を同時に出すまでは「IFD注文」と同じだが、その決済注文を「OCO注文」にできる。

例えばFXトレーダーに「105円で買えたら110円で利益確定したい。ただし、100円を下回るようなら損切りしたい」という意図がある場合に「IFO注文」は有効な方法としておすすめできる。

2つの自動売買 「リピート系」と「システムトレード」

FX(外国為替)の自動売買で米ドルとユーロを取引

FXトレーダーが自分の任意に取引を行う取引を「裁量取引」というが、事前に設定した条件で自動的に売買を繰り返す「自動取引」を提供しているFX会社もある。

自動取引には大きく2種類ある。これまで紹介した基本的な注文方法を繰り返す「リピート系」と、より複雑な条件で売買を繰り返す「システムトレード」だ。

システムトレードは、FXトレーダーが自分で売買条件を設定する「構築系」と、すでにいくつか用意された売買条件プログラムを選択する「選択系」に分かれる。自分で構築する場合はプログラミングの知識が求められるが、選択系なら知識がなくても簡単に始められるので、FX初心者の方向けにはまず後者がおすすめできる。

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更新日:2021/01/25

FXを始めるには――口座開設

FX(外国為替)トレーダーとFXチャート

初心者の方がFXを始めるには、まずFX会社に口座を開設する必要がある。なお、FX口座は複数のFX会社に開設しても全く問題なく、基本的に無料で行える。

FX各社によってセミナー、マーケット・レポートや海外ニュースといった情報提供、取引ツール、スプレッドや最低取引数量、お客様サポート対応、口座開設から取引スタートまでの最短時間やログインのしやすさ、キャッシュバックといったキャンペーンなど様々な差別化がなされている。

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【FXのボーナス受け取り方と注意点、各社の紹介はこちら】

業界でどれか1つのFX会社を選ぶのではなく、複数のFX会社に口座を開設して、実際にサービスを利用してみるのが手っ取り早いだろう。資産運用や外国為替の考え方や失敗パターン、株などの金融商品との違いや元本割れ、円安や為替リスク、スワップポイントなど各種用語や経済指標、テクニカル分析や情勢の読み方など、初心者を想定した学習コンテンツや無料講座ページが理解しやすく、実際には入金せずに本番の取引環境でデモトレードを体験できるFX会社も多い。

そのようにして、FX初心者の方はFXチャートや各種画面の使い方などの勉強や実践と同時並行で、複数種類の口座をチェックしながら自分の重要視する基本方針や自分にあった魅力的なFX会社を見つけていくのが重要だ。初心者の方は講座や本も参照しながら、まず少額からトレードをスタートさせるのをおすすめする。

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【FXの始め方を人気のFX会社5社ごとに口座開設から解説】

【FX口座ランキング31社徹底比較はこちら】

【FX取引のやり方を口座開設からテクニカル分析、確定申告まで解説】

人気のFX会社ピックアップ

SBI FXトレード

「SBI FXトレード」は2011年設立、取り扱い通貨ペアは34種あり、うち33種の通貨ペアで1通貨単位の取引が可能だ。最大1,000万通貨の取引ができ、少額から大口まで幅広い取引に対応している。取引コストは業界内で最低水準だ。「米ドル/円」の取引コストは0.09銭(1,000通貨以下の取引)で、比較的低いコストで取引ができる。

「取引高」「口座数」「預かり残高」の市場シェアはトップクラス。

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通貨ペア数34(対円は19)
スプレッド(1000通貨まで)米ドル/円(0.28~0.30銭)/ユーロ/円(0.5銭)/豪ドル/円(0.4銭)
ツール・アプリ ・【PC版】Rich Client NEXT
・【スマホアプリ】SBI FX TRADE(新・旧あり)

みんなのFX(トレイダーズ証券)

みんなのFXは「トレイダーズ証券」が提供するFXサービスだ。27通貨ペアを小口の1,000通貨から取引でき、取引コストは高シェアを獲得しているFX会社と同水準に低い。また、自動売買ツール「みんなのシストレ」を提供している。

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通貨ペア数27(対円は16)
スプレッド米ドル/円(0.2銭)/ユーロ/円(0.4銭)/豪ドル/円(0.6銭)
ツール・アプリ ・【PC版】FXトレーダー
・【スマホアプリ】FX トレーダー アプリ版

LIGHT FX(トレイダーズ証券)

「LIGHT FX」は、「みんなのFX」を手掛ける「トレイダーズ証券」が2018年から提供するFXサービスだ。スワップポイントに定評があり、業界最低水準の取引コストも評価が高い。2020年中に口座を開設すると最大5万円のキャッシュバックを受け取れるキャンペーンを行っている。

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通貨ペア数27(対円は16)
スプレッド米ドル/円(0.2銭)/ユーロ/円(0.4銭)/豪ドル/円(0.6銭)
ツール・アプリ ・【PC版】アドバンスドトレーダー、シンプルトレーダー
・【スマホアプリ】LIGHT FXアプリ

マネックスFX

マネックスFXはネット証券「マネックス証券」が手がけるFX専用口座だ。レバレッジの上限を5つのコースから選択でき、リスク管理しやすい仕様になっている。取引通貨は少ないが、対円通貨ペアは比較的多い。1万通貨以下の取引コストは他社と比較しても低水準で、初心者が取引しやすい環境を提供している。

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通貨ペア数16(対円は13)
スプレッド(1万通貨以下)米ドル/円(0.2銭)/ユーロ/円(0.4銭)/豪ドル/円(0.5銭)
ツール・アプリ ・【PC版】MonexFX ブラウザツール、MonexFX SPEED Lite、MonexFX SPEED
・【スマホアプリ】Menex SPEED スマートフォン

GMOクリック証券(FXネオ)

GMOクリック証券は2005年に創業した、GMOインターネット株式会社のグループ企業だ。インターネット専業証券会社として、FX取引サービス「FXネオ」を提供している。「取引高」「口座数」「預かり残高」の市場シェアはトップクラス。

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通貨ペア数20(対円は10)
スプレッド米ドル/円(0.2銭)/ユーロ/円(0.5銭)/豪ドル/円(0.7銭)
ツール・アプリ ・【PC版】はっちゅう君FXプラス
・【スマホアプリ】GMOクリックFX
・【ブラウザ版】ブラウザ取引画面、FXツールバー(要インストール)

セントラル短資FX

セントラル短資FXは創業100年超の「セントラル短資グループ」が展開するFX会社だ。25通貨ペアの裁量トレードができる「FXダイレクトプラス」のほか、22通貨ペアで自動売買ができる「セントラルミラートレード」口座が用意されている。

取引コストは市場シェアの高いFX各社と同水準であり、比較的低コストで取引できる。また新規口座開設で最大50万円キャッシュバックのキャンペーンを行っている。

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通貨ペア数25(対円は11)
スプレッド米ドル/円(0.2銭)/ユーロ/円(0.4銭)/豪ドル/円(0.5銭)
ツール・アプリ ・【PC版】PC web取引システム、プログレッシブチャート、クイックチャート・トレードプラス
・【スマホアプリ】スマホアプリ(FXダイレクトプラス)、クイックトレードプラスfor iPad(タブレット)

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(画像:Shutterstock)


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