【FX】マネースクエアの評判|トラリピの特徴・スプレッド

マネースクエアは国内FX業者の中で最も早く、2007年にリピート系自動売買の提供を始めた会社だ。
株式会社マネースクエアHDの100%子会社で、2018年に「マネースクウェア・ジャパン」から「マネースクエア」に商号変更している。特許取得の自動売買ツール「トラリピ」は同社の代名詞だ。
マネースクエアの取り扱い通貨ペアは15種で、原則1,000通貨単位で取引できる。自動売買ツールでは評価を受けている一方、スワップポイントやスプレッドが不利な面もある。
この記事の目次
【結論】マネースクエアはどのような人におすすめ?
結論から言うと、マネースクエアは次のような人におすすめのFX会社だ。
- 初めて自動売買をおこなう人
- 情報収集用口座を探している人
- 投資相談を受けたい大口投資家
初めて自動売買をおこなう人
マネースクエアは自動売買「トラリピ」を提供しており、そのサポート体制も充実している。
FXにおける自動売買とは、あらかじめ設定したルール通りに自動で売買してくれる取引方法である。
「トラリピ」は24時間動き続けているFXのマーケットにおいて、人の代わりにレートをチェックしてくれるため、自動売買未経験の人でも比較的取り組みやすいだろう。
これから自動売買を始める人はマネースクエアに口座開設してみてはいかがだろうか。
情報収集用口座を探している人
マネースクエアは投資情報が充実している。
たとえばM2TVでは投資家に役立つ情報を動画で配信。
為替相場や株式相場の市況の見通しやポイントを専門家がわかりやすく解説している「マーケットView」や、さらに深堀して解説している「プレミアムView」、FXやトラリピ運用に役立つ情報を届けている「トラリピ®チャンネル」などさまざまなコンテンツが配信されている。
情報収集用口座を探している人にはマネースクエアはおすすめだ。
投資相談を受けたい大口投資家
マネースクエアでは大口投資家向けに、マネースクエア独自のコンシェルジュサービス「スリーミリオン俱楽部」を提供している。
「スリーミリオン俱楽部」は大口投資家向けに専用デスクを設けており、専門家に電話で相談しながら取引をおこなうことも可能だ。
「スリーミリオン俱楽部」のメンバーになるには、次の条件を満たす必要がある。
- 預託証拠金:2,000万円(毎四半期末日NYクローズ時点)+前四半期取引高:600万通貨。または前四半期平均ポジション残高:200万通貨
- はじめて預託証拠金が2,000万円を達成
また、運用相談や電話による取引だけでなく、プライベートセミナーの開催や東京ヤクルトスワローズ野球観戦チケットのプレゼントなどのサービスもおこなっている。
マネースクエアのクチコミ(口コミ)・評判は?
チャート分析ツールは使いにくいが、スマホアプリは使いやすい
チャート分析のツールに関しては直感的にアレンジできる類のものでないため大変使いにくいです。また、新興国通貨を中心に全般的に安価な売買スプレッドとは言えず最安水準の他社と比較してしまうと劣ってしまいます。ただし、代表的な米ドル円やドルユーロに関しては業界安値から若干だけ高い金額設定のため、先進国ペアのみを扱うのであればあまり不満はないです。スキャルピングに制限がない点は短期売買ばかり行なっている自分にとっては自由度が高く大変嬉しいです。また、スマホアプリが直感的に操作できアプリ内で売買が完結するのも利便性が高いです。チャート分析ツールも揃っており一通り無料で使用可能であり、役立つニュースも定期的に更新されておりまして大変利便性が高いと実感しております。
自動売買してくれるシステムがありがたい
加ドル/円でトラリピを利用しています。30万で始めて1ヵ月弱、含み損を除くと約6000円の利益が出ました。
操作はスマホでしています。特段不満はありませんが、始めたばかりなのでチャートが気になってちょこちょこ見てしまうので、ワンタップでチャートが見れるようになればいいなと思います(今は3タップ必要)。なので機能・ツールは☆4です。
まだマイナスのスワップが大きく影響する取引はしていないので、スワップの評価はしていません。
仕事をしているとずっとチャートを見ていることはできないので、自動で売買してくれるシステムはありがたいです。
学習コンテンツが豊富
マネースクエアは、学習コンテンツが豊富にあり、FXのことや投資テクニックを学んだり、最新の市況や毎月の相場の見通しなどを見ることができるようになっています。自分は、FX取引が初心者の段階からマネースクエアを利用させてもらっており、この学習コンテンツのおかげで色々とFXのことを学ばせてもらいました。少額投資もすることができるので、FX取引をやってみたいと思っている人にはおすすめのFX会社だと思います。しかし、通貨ペアが「13通貨ペア」と少なめなのは残念な部分でもあります。もっとあれば、幅広く取引を行えるのになと感じています。
マネースクエアのメリット
まずはマネースクエアのメリットを見ていこう。
- 取引のたびにマネースクエアポイントを受け取れる
- 特許取得のトラリピ&サポートが充実
- 投資情報が豊富
取引のたびにマネースクエアポイントを受け取れる
マネースクエアでは1万通貨取引ごとにマネースクエアポイントを受け取れる。
マネースクエアポイントは1ポイント=0.9円で現金や、1ポイント=0.8円でAmazonギフト券などのサービスに交換できる。
ステージ最上位の「トリプルスター」になれば往復で40ポイント(現金で36円相当)が還元される。
マネースクエアポイントは「ポイントステータス」に応じてポイント還元率が変動する。
ポイントステータスは月の平均預託証拠金(マネースクエアの現金残高)に応じて決定されるが、口座開設から6ヶ月間は無条件で最上位の「トリプルスター」となる。
ポイントステータスの条件とポイントの還元率は以下の通り。
マネースクエアポイント ステータスと還元率
ポイントステータス | ステータスの条件 (1ヶ月の平均預託証拠金) |
1万通貨あたりのポイント (新規、決済それぞれ) |
---|---|---|
トリプルスター | 1,000万円以上 | 20ポイント |
ダブルスター | 200万円以上1,000万円未満 | 10ポイント |
シングルスター | 200万円未満 | 5ポイント |
ポイントステータスによっては、特定のイベントやセミナーへの優先案内や有料レポート・コンテンツの無料化といった優遇も受けられる。
特許取得のトラリピ&サポートが充実
出典:マネースクエア
マネースクエアが提供している「トラップリピートイフダン(トラリピ)」は特許を取得しており、他社では行えない。
トラリピは「トラップトレード」と「リピートイフダン」を組み合わせた注文方法だ。あらかじめ設定した条件で自動的に売買を繰り返す。
トラップトレード | 設定したレンジ(トラップ値幅)で新規注文をまとめて出す取引 |
---|---|
イフダン | あらかじめ決済価格を決めて新規注文を出す取引 (例)105.0円買い、105.5円決済 |
リピートイフダン | イフダン注文を繰り返す取引 |
トラップトレードイフダン (トラリピ) |
トラップトレードとリピートイフダンを組み合わせた取引 |
トラリピでは同じ通貨ペアで価格帯の異なる複数のポジションを建てる。リピート系の自動売買なので、相場を常に監視する必要もない。
これからレートが上下しそうな範囲を予想するため、相場の「上がる」「下がる」を予想しなくてよい点などがメリットとしてあげられる。
相場の世界は1年間で見ると「レンジ7割、トレンド3割」と言われており、トレンドが出るまではレンジ相場が続きやすいとされている。
そのような相場の癖がある中でトラップトレードは利便性の高い自動売買機能といえるだろう。
また、マネースクエアではトラリピのサポートも充実している。
「トラリピ戦略リスト」では専門家がマーケットを分析し売買戦略を提案。それら戦略を参考にしたり、選択してそのまま発注したりすることも可能である。
注意点としては「専門家の戦略が必ず当たるというわけではない」」ということだ。自身でも自動売買のトレード結果をみてフィードバックすることを心がけるといいだろう。
自動売買は必ず勝てるわけではなく、ただの取引ツールの一つという意識が必要ということだ。
トラリピ戦略リスト【10の提案戦略】
出典:マネースクエア
通貨ペア | 戦略名 | パフォーマンス |
---|---|---|
メキシコペソ/円 | マルチレンジ戦略 コア集中型 |
+3.32% |
メキシコペソ/円 | ダブルインカム戦略 | +2.79% |
カナダドル/円 | マルチレンジ戦略 ピラミッド型 |
+2.68% |
カナダドル/円 | マルチレンジ戦略 コア集中型 |
+2.03% |
ユーロ/英ポンド | ダイヤモンド戦略 | +1.46% |
豪ドル/NZドル | ダイヤモンド戦略 | +0.98% |
ユーロ/英ポンド | Half&Half戦略 | +0.96% |
米ドル/円 | エリオット波動戦略 | +0.49% |
ユーロ/米ドル | エリオット波動戦略 | +0.43% |
豪ドル/NZドル | Buy&Sell戦略 | -5.81% |
最も好成績だったのは通貨ペア「メキシコペソ/円」でおこなう「マルチレンジ戦略コア集中型」だ。
発注前には各戦略の解説および注文設定、またバックテスト結果を確認できる。いずれも元本保証ではないが、トラリピ初心者でも高度な売買戦略を仕掛けられるメリットがある。
投資情報が豊富
投資情報が豊富な点もマネースクエアのメリットだ。
毎営業日配信の「マーケットレポート」や動画解説の「M2TV」など、FX取引に必要な情報を幅広く集めることができる。
また、FX・CFDの仕組み・基礎知識などが学べる無料のセミナーも毎月多数開催しており、初心者向けの基礎的なコンテンツも充実している。
初心者の場合、まずはFX会社が提供しているレポートを日々読む癖をつけながら、レポートの内容でわからないところを調べて理解していくことを繰り返すと基礎知識はつくだろう。
マネースクエアのデメリット
続いてマネースクエアのデメリットについて解説する。
- スプレッドが不透明
- スワップポイントが低い
スプレッドが不透明
マネースクエアのスプレッドは公開されていないものの、bid-askのスプレッドはリアルタイムのレートで確認できる。FXはスプレッド変動の可能性があり、事前にスプレッドの確認が難しい点はマネースクエアのデメリットだ。
スワップポイントが低い
スワップポイントは、通貨ペア間の金利差から生じる金利だ。「金利が高い通貨/金利が低い通貨」ペアを買うと利益になり、逆に売るとコストになる。スワップポイントは日割りで計算されるが、数値はFX会社によって異なる。
マネースクエアのスワップポイントは他社と比較して低い水準となっている。
マネースクエアのスワップポイント実績は以下の通り。
通貨ペア | 買スワップ | 売スワップ |
---|---|---|
米ドル/円 | 1円 | -86円 |
英ポンド/円 | 0円 | -26円 |
豪ドル/円 | 0円 | -28円 |
南アフリカランド/円 | 2円 | -14円 |
メキシコペソ/円 | 2円 | -5円 |
トルコリラ/円 | 5円 | -54円 |
※2022年1月7日時点(1万通貨の買い、1日あたりのスワップポイント)
たとえば「米ドル/円」の場合、1万通貨の買いで1日1円のスワップポイントを得られる。スワップポイントに変動がない場合、年間で365円受け取れる計算だ。
マネースクエアの口座開設
「マネースクエア」で取引するためには、まず口座の開設が必要だ。スマホで手続きする場合は、最短当日から手続き可能になる。
口座開設の流れ
マネースクエアでの口座申し込みは、オンラインに限定されている。スマホで新規口座を開設する流れは、次の通りである。
- マネースクエアの公式サイトにアクセス
- 「口座開設」をタップ
- お申し込みフォームに必要情報を入力
- 本人確認書類の提出
- 審査
- IDを受け取る
- 口座開設完了
まずは、画面の案内に従って申し込みフォームに必要情報を入力する。本人確認書類の提出後は、審査を経てメールまたは郵送で取引に必要なIDが通知される流れだ。
ここまでで口座開設は完了し、入金すると取引がスタートできる。
本人確認書類の提出方法は2通り
新規口座を開設する際には、マネースクエアが指定する書類を提出して本人確認をする必要がある。本人確認書類の提出方法には、「スマホで最速、本人確認」または「アップロード」の2通りが用意されている。
スマホで最速、本人確認
「スマホで最速、本人確認」とは、本人確認がオンラインで完結するサービスである。スマホで顔写真付き本人確認書類と顔を撮影し、マイナンバーがわかる書類をアップロードする流れだ。
取引に必要なIDがメールで通知されるため、最短申し込み当日に口座の開設が完了できる。
アップロード
「アップロード」は、本人確認書類2点とマイナンバーがわかる書類を提出して本人確認をおこなう。
申し込み完了後、登録したメールアドレス宛てに通知されるメールで本人確認書類をアップロードする流れだ。
IDは転送不要の簡易書留で発送されるため、受け取りまでに2~3営業日程度の日数がかかる。
運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付き本人確認書類を持っていない場合は、アップロードで本人確認する必要がある。
マネースクエアの取引ツール
マネースクエアはPC版とスマホ版の取引ツールを提供している。いずれも「トラリピ」を活用しやすいよう、レンジ幅をチャートに表示させることができる。ポジションの管理もツールから可能だ。
PC版取引ツールは、ブラウザ版なのでPCにインストールする必要がない。公式サイトからログインして利用できる。
PC版、スマホ版共に利用できる「トラリピレンジマップ」は、トラリピユーザーのオーダー状況を一目で確認できる。
通貨ペア別にオーダーが集中している価格帯を確認し、自分のトラリピ設定と比較するなどして、取引戦略を組み立てる際の参考にしてもよいだろう。
スマホ用トレードアプリ「マネースクエアFX」は、iPhone、Androidに対応している。スマホにインストール、ログインして利用しよう。
「マネースクエアFX」のトラリピ専用注文画面では、実際の値動きとトラリピの戦略が俯瞰的に眺められる。チャートと設定値が連動し、勘に頼らない視覚的な投資判断をサポートする。
スマホでも使えるトラリピ管理表は、現在レートと稼働させているトラリピの設定レンジが一覧で表示される。想定通りに稼働していないトラリピを見つけやすく、戦略の立て直しに一役買う機能だ。
またチャート上にもトラリピの設定値が表示されるため、値動きと設定の位置関係がわかりやすい。
なお、マネースクエアの取引ツールはすべて無料で利用できる。
自動売買の戦略を選択する上で重要なのはパフォーマンスから選択するのではなく、自分自身の相場感をしっかりと持ち、その相場感にマッチする自動売買を選択することだろう。
パフォーマンスは過去のものであり、そのパフォーマンスが永遠と続くわけではないということには留意したい。
マネースクエアのデメリットを補完できるFX口座
「インヴァスト証券」 原則固定スプレッドで自動売買可能
透明性の高いスプレッドで自動売買を行いたい場合、「インヴァスト証券」がおすすめだ。同社の「トライオートFX」は原則固定スプレッドと手数料で自動売買をおこなうことができる。
インヴァスト証券「トライオートFX」のスプレッド
米ドル/円 | 0.3銭 原則固定 ※例外あり |
---|---|
ユーロ/円 | 0.5銭 原則固定 ※例外あり |
英ポンド/円 | 1.0銭 原則固定 ※例外あり |
豪ドル/円 | 0.6銭 原則固定 ※例外あり |
NZドル/円 | 1.7銭 原則固定 ※例外あり |
※2022年1月7日時点(対象期間:2021年10月25日~2021年11月19日)
インヴァスト証券「トライオートFX」のマークアップ(売買)手数料
取引数量 | 新規 | 決済 |
---|---|---|
1万通貨未満の取引 | 2.0pips | 2.0pips |
1万通貨以上の取引 (10万円未満) |
1.0pips | 1.0pips |
10万通貨以上の取引 (50万円未満) |
0.5pips | 0.5pips |
50万通貨以上の取引 | 無料 | 無料 |
※2022年1月7日時点
インヴァスト証券では「マークアップ手数料」というものが自動売買を利用した際に発生する。これは通常のスプレッドに、自動売買用のスプレッドがプラスで発生するということになる。
たとえば「米ドル/円」で1万通貨の取引をおこなう場合、スプレッドと手数料で片道2.3銭のコストがかかる。
これは自動売買ではない場合で米ドル/円を取引した場合のスプレッドが0.3銭となっており、そのスプレッドに加えて上記で解説した2.0銭が加味されているということだ。
10万通貨なら1.3銭、50万通貨ならスプレッドのみ0.3銭のコストになる。
マネースクエアはスプレッド非公開のため、どちらが有利か一概にはいえない。ただし、透明性という点ではインヴァスト証券の方に利があるだろう。
「LIGHT FX」 中長期的なスワップトレード口座に
マネースクエアはスワップポイントが低いため、資産運用を目的とした中長期的なスワップトレードは別のFX口座で行いたい。スワップポイントに定評のある「LIGHT FX」を検討してみるのもよいだろう。
マネースクエア&LIGHT FX スワップポイント比較(2022年1月6日)
通貨ペア | マネースクエア | LIGHT FX |
---|---|---|
米ドル/円 | 1円 | 15円 |
英ポンド/円 | 0円 | 27円 |
南アフリカランド/円 | 2円 | 10.1円 |
メキシコペソ/円 | 2円 | 8.1円 |
トルコリラ/円 | 5円 | 25円 |
※1万通貨の買い、1日あたりのスワップポイント
上記5通貨ペアすべてでLIGHT FXの方が高くなっている。マネースクエアと同時にLIGHT FXの口座を設け、取引の目的ごとに使い分けると合理的だ。
ただし、スワップポイントは日々変動しているため、マネースクエアの方が高くなるケースもあり得るが上記のように大きくスワップポイントが乖離しているところを見ると、なかなかスワップポイントが両者で逆転する可能性は少ないだろう。
そのためマネースクエアは自動売買で「差益」を取っていくためだけに利用し、資産運用として長期的にスワップポイント狙いで運用する場合はLIGHTFXを利用してみてはいかがだろうか。