【FX】ニュージーランドドル特徴・変動要因と今後の見通し|どのような人におすすめの通貨なのか

(公開日:

ニュージーランドドルの特徴

1967年から発行されているニュージーランドドルは、ニュージーランドの国鳥を由来とした「キーウィドル」の愛称でも親しまれている。

ニュージーランドドルの発行国であるニュージーランドは、乳製品や食肉、木材関連が主要産業となっており、中国やオーストラリアとの経済的な繋がりが強いという特徴がある。

FXを取引する上ではそれらのポイントに注目することで将来的な値動きが予測できるが、具体的にどのような情報をピックアップすればよいのかがわからなければ、効率的な運用は難しいだろう。

そこでこの記事では、ニュージーランドドルの注意点や今後の見通し予想を解説。現在FXを検討している人はぜひ参考にしてほしい。

ニュージーランドドルの取引規模

ニュージーランドドルは経済的に発達した先進国通貨でありながら、BIS(国際決済銀行)がおこなった世界全体の取引量調査においては1%程度となっている。

同じオセアニア通貨の豪ドルは約3%であることを考慮すれば、通貨としてのシェアは小さいといえるだろう。

ただし、ここで注意しておきたいのは取引量と値動きの関係性である。

為替相場は売りと買いがマッチングすることでチャートが動いており、米ドルや日本円といった取引量が多い通貨であれば、仮に大きな売り注文が入っても同程度の買い注文によって価格変動が抑制され、安定した値動きとなる。

一方、ニュージーランドドルのようにシェアが小さい通貨は、大きな注文に対する反対注文が少ないため、チャートが一方向に動きやすくなってしまう。

そのため、ニュージーランドドルを取引する際は値動きが激しくなりやすいという特徴を押さえてほしい。

BISとは

世界各国の中央銀行(日銀や米国のFRB等)が加盟している組織

中国とオーストラリア経済の影響を受ける

ニュージーランドドルは、主要貿易相手国である中国の経済状況が為替相場に影響を与えやすくなっている。

ちなみに主要な貿易相手国と輸出・輸入シェアは次の通り。

貿易相手国 輸出シェア(%) 輸入シェア(%)
中国 27.7 21.7
オーストラリア 13.8 11.8
米国 10.4 10.1
日本 6 5.8

たとえば中国経済が低迷して乳製品を輸入する余裕がなくなると、ニュージーランドの直接的な収益減少に繋がってしまい、為替相場の下落要因に発展する可能性があるだろう。

また、2番手のオーストラリアに関しては輸出の収入だけでなく、国際観光収入のシェアも高いため、中国と同様経済指標発表などは注意しておこう。

乳製品価格も相場に影響する

ニュージーランドドルを取引するためには主要産業の動向についてもチェックしておこう。

輸出品目 シェア(%)
乳製品 27.2
食肉 13.8
木材及び木材製品 7.2

ニュージーランドは乳製品の輸出シェアが高いことから、市場における製品価格に関しても為替相場へ影響を与える可能性がある。

ニュージーランドドル/円のスプレッド・スワップポイント

2021年11月19日時点のFX会社のスプレッド・スワップポイントは次の通りだ。

ニュージーランドドル/円 外為どっとコム DMM FX GMOクリック証券 みんなのFX LIGHT FX SBI FXトレード LINE FX 楽天FX LION FX 外貨ex byGMO
スプレッド 1.0銭※1 1.2銭 1.2銭 1.0銭 1.0銭 1.1銭※2 1.2銭 1.2 銭 0.8銭 1.2銭※3
スワップポイント
(買い)
4円 7円 3円 5円 5円 4円 10円 6円 4円

※1:スプレッド縮小キャンペーン(2021年11月1日午前9時~2021年12月4日午前3時、提示時間帯:対象期間中の各営業日午前9時~翌午前3時)
※2:注文数量1,001~100万までのスプレッド最頻値
※3:午前9時~翌午前3時

ニュージーランドドルは2019年以前までスワップポイントが1.75%以上に設定されていた高金利通貨であったが、コロナウイルス感染拡大を皮切りに現在は0.25%と低水準となっている。

現状に関していえば、スワップポイントを狙った取引にはおすすめできない通貨といえるだろう。

政策金利とは

中央銀行が一般の金融機関にお金を貸し出す際の金利

ニュージーランドドルの今後の見通し予想

ニュージーランドドルの見通しをおこなう上では、政策金利の動向に注目しておこう。

コロナウイルスの影響で経済状況が低迷する以前は、高金利先進国通貨であったことから、景気が回復して利上げが実施されれば、当然ニュージーランドドル買いに繋がることに加えて、スワップポイントも業界全体で元の水準に戻る可能性が高い。

実際のところ、政策金利を決定する立場にあるニュージーランド準備銀行は、2021年7月の段階で量的緩和の停止を発表していることから、政策金利上昇への期待感は着実に高まっている。

そのため、ニュージーランドの消費者物価指数、失業率といった経済指標発表には今後も注目するべきであり、数値が安定していけば利上げの前倒しや、ニュージーランドドル買いにも繋がるだろう。

一方、もし経済指標発表が予想に反する悪い数字となった場合は、期待が外れた失望感から強いニュージーランドドル売りとなるリスクもある。

全体的な取引量が少ないことから、短期的に大きな下落に発展してしまう可能性があるため、運用する上ではしっかり押さえてほしい。

量的緩和とは

国家的に経済が低迷している際、物価や景気をカバーするためにお金を増やす金融政策

ニュージーランドドルの取り扱いのポイント

ここからは、ニュージーランドドルを取引する際に注意したいポイントを見ていこう。

ボラティリティが高い

ニュージーランドドルは市場における取引量が少ないことから、ボラティリティが高い点は押さえておこう。

ボラティリティとは、為替相場における価格変動の度合いを指した専門用語であり、値動きが激しいことを「ボラティリティが高い」逆の場合は「ボラティリティが低い」と表現する。

FXは為替の差益を重ねることが基本であるため、ボラティリティが低すぎると利益を得るための十分な値動きが見込めない。

逆に高すぎる場合は将来的な値動きの予測が難しくなるだけでなく、損失のリスクも拡大するのである。

ニュージーランドドルはボラティリティが高いことから、急な価格変動が発生しやすく短期間で利益を上げやすい一方、同じく大きな損失が発生する可能性もある。

したがって、ニュージーランドドルを取引する際は「10pips分の損失が発生したら損切りする」といったルールを設定し、必ず守るようにしてほしい。

損切りとは

注文をおこなってから決済していない取引に発生している含み損(見込みの損失)を確定して、それ以上損失が拡大しないようにする手法

中国とオーストラリア経済をチェックする必要がある

ニュージーランドドルは中国とオーストラリア経済の影響を受ける特徴があることから、両国の政策金利発表、そしてGDPや失業率などの経済指標発表を忘れずにチェックする必要がある。

また、対円、対米ドルを取引する際は日本と米国の情報も収集しなくてはならないため、自身が採用する通貨ペアにあわせて実施してほしい。

乳製品の市場価格を確認する

ニュージーランドの輸出品目は約3割が乳製品で構成されていることから、市場に流通する際の製品価格がニュージーランドドルの価格変動要因となる可能性もある。

ニュージーランドドルを取引する際は、月2回開催される「乳製品価格オークション」の結果を反映したGDT物価指数をチェックするとよいだろう。

GDT物価指数は世界的な乳製品の価格動向が判断できるため、上昇していればニュージーランドドルの価格も上がり、下落すればチャートが下がると分析できる。

ちなみに「乳製品価格オークション」を開催しているのはニュージーランドの大手乳製品企業「フォンテラ社」であるため、参考までに覚えておいてほしい。

ニュージーランドドルはどのような人におすすめの通貨か

ニュージーランドドルにはおもに3つの特徴がある。

ニュージーランドドルの特徴
  • オーストラリアと中国経済の影響を受ける
  • 乳製品価格が価格変動要因になる
  • ボラティリティが高い

ニュージーランドドルはオーストラリアや中国経済の影響を受けるため、豪ドルや人民元が絡む通貨ペアを取引している人は、情報収集の手間を削減して取引をおこなえるだろう。

また、「フォンテラ社」によるオークションの結果を受けたGDT物価指数をチェックし、世界的な乳製品価格が上昇すればニュージーランドドル買い、下落なら売りという判断ができるため、情報発信のスケジュールを管理しつつ、内容が整理できるトレーダーにはおすすめの通貨である。

一方、ボラティリティが高い特徴もあるため、損切りルールの策定に加えて、分析スキルも身につけてから取引することをおすすめする。

ニュージーランドドルの取引をおすすめできる人

先ほど触れた通り、中国とオーストラリア経済との関連性が強いことから、豪ドル/日本円、人民元/日本円をメインにしているトレーダーは、ニュージーランドドル/日本円などを平行運用すれば効率を高められるだろう。

一方、ボラティリティは恒常的に高くなっているため、「この価格まで到達したら損切り」といったルールの順守、そして「サポートラインで明確に反発したら買い注文」などの売買基準が自身の中でしっかり構築されている人はとくにおすすめである。

サポートラインとは、一定期間以上価格が反発しているラインを指しており、下落を下支えするのがサポート、反対に上昇を押さえつけるのがレジスタンスラインとなる。

そして、ラインを抜けた場合はより強い勢いでチャートが動く性質がある。

ニュージーランドドルの取引をおすすめできない人

人民元や豪ドルが含まれる通貨ペアを取引していないトレーダーは、ニュージーランドドルを採用すると収集しなければならない情報が増える結果となるだろう。

ボラティリティも高いことから、明確な損切りルールや分析手法が策定できない初心者にもあまりおすすめできない。

まずはボラティリティが低く値動きが安定している米ドル/日本円やユーロ/日本円からスタートするとよいだろう。

ニュージーランドドルを取り扱っているFX会社

ここからは、ニュージーランドドルを取引する上でおすすめのFX会社を紹介する。

DMM FX

出典:DMM FX

DMM.comが運営するDMM FXは、業界最狭水準のスプレッドに加えて、サポートセンターが平日24時間対応しているポイントも魅力である。

また、11月30日時点のニュージーランドドル/日本円のスワップポイントが買い:9円と高水準設定であり、もし今後政策金利がおこなわれた際はさらに上昇する期待も持てるため、今のうちから口座開設しておいても良いだろう。

ヒロセ通商(LION FX)

出典:LION FX

初心者でも分かりやすい学習コンテンツや、10種類を超える豊富な取引ツールを提供しているヒロセ通商は、牛肉や野球観戦チケットプレゼントといった個性的なキャンペーンをおこなっているFX会社である。

ヒロセ通商(LION FX)のニュージーランドドル/日本円のスプレッドは0.8銭となっており、1~1.3銭程度が一般的であることを考慮すれば、大変狭い水準といえるだろう。

サポートセンターは平日24時間対応しているため、安心して取引が可能である。

サクソバンクFX

出典:サクソバンクFX

デンマークの銀行機関が運営するサクソバンクFXは、スプレッド、スワップポイント、取引ツールのいずれも高水準であるため、多くのトレーダーから利用されているFX会社である。

また、サクソバンクFXでは22種類ものニュージーランドドル通貨ペアを取り扱っていることから、初心者はもちろん、マイナー通貨の取引がしたい中上級者にもおすすめできるだろう。

マイナー通貨とは

取引量が少なく、流動性が低い通貨を指す(スイスフラン/トルコリラなどがそれにあたる)

これからFXを始める人に読んでほしい記事一覧

(画像:Shutterstock)

この記事をシェアする